Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

10~11日目:ナウエルウアピ国立公園トレッキング (2) サンマルティン小屋での年越し、タンボへの下山

サンマルティン小屋のチェックインはスムーズに完了。ベッドはその日の予約状況に応じて割り振ってくれるようで、今回は4人部屋のベッドの1つをアサインされました。

ベッドはマットレスだけで掛け布団無し。サンマルティン小屋のホームページにはレンタルの寝袋があると記載してあったのであてにしていたところ、今シーズンは置いていないと言われ焦りましたが、一晩中かなり暖房の効いている施設だったので、むしろ寝袋があると暑いくらいで結果オーライでした。

基本的には食堂が共用エリアとなっており、寝る以外の時間帯はここで過ごすことが多いです。お湯は自由にもらえますし、ビールやお菓子類も買うことができます。

日没までは外に出てヤコブ湖の畔で過ごすのもあり。雪解け水でかなり水は冷たいのですが、それでも泳いでいる強者も見かけられました。ちなみに、この写真を撮影した時点で既に18時過ぎということで、夏の間はかなり遅くまで明るい状態。18時を過ぎてから小屋に到着するハイカーも多く、日本との登山カルチャーの違いを感じます。

暗くなるのが遅いこともあってか、こちらも日本の山小屋からすると信じられませんが夜21時を過ぎてやっと夕食の時間。この日は大晦日ということもあって、アルゼンチンの名物料理アサード(アルゼンチン風BBQ)がサーブされました。

食後はしばらく食堂に残って歓談。山小屋に泊まると知らない人同士でも自然と仲良くなるのは世界共通です。

年越しが近づくと大音量で音楽が鳴り出し、食堂がダンスフロアに変貌。カウントダウンで盛り上がった後、1時過ぎまでパーティーは続きました。山小屋でパーティーなんて日本では絶対に出来ないでしょうし、かなりユニークな年越し経験でした。

外に出てみると最高の星空。南半球らしく南十字星もしっかり見えました。

翌朝は8時過ぎに朝食。昨日のチェックイン時に朝食の時間は?とスタッフに訊ねたら8時からと言われたので、山小屋なのに遅くない?と聞いたら「私たちにそれ以上早起きさせる気?」と笑いながら言われてしまいました。今まで世界各地でトレッキングをしてきましたが、山では早朝から行動するのが基本というのは、意外と日本だけの常識なのかもしれません。

稜線に囲まれているので初日の出は8時37分。

現在地はこの地図でいうところの7番。今日は8番のLaguna Negraまで縦走してそこの小屋で更に1泊する

ルートだったのですが、スタッフからこの縦走トレイルは残雪が多すぎるため今シーズンはまだオープンの見込みが立っていないとのこと。ということで、予定を変更して谷沿いのトレイルを通って今日もう下山してしまうことにしました。

サンマルティン小屋から下山口のTambo Baez(タンボ)までは18km。距離は長いですが川沿いをずっと進むコースなので、初級者向けのトレイルです。サンマルティン小屋の宿泊客も半分以上はこのルートを往復で来ているようでした。

ただ、川沿いということで景色が変わり映えしないので、昨日の変化に富んだルートと比べると少し飽きてしまうかも。

9:45にサンマルティン小屋を出て、12:30にはタンボに到着。18kmを2時間45分でクリアしたということで、特段難所もなかったのでかなりのハイペースで下りてくることができました。

タンボからバリローチェに戻るバス停までは更に数kmの道のり。ここは楽勝かと思っていたのですが、最後の最後で渡渉というトラップが待っていました。

ここも通常は夏季であればもっと水量が少なく石の上を歩いて渡れるようなのですが、今年はくるぶしの上まで水に浸かってしまうような状況。ただ暑い中でかなり距離を歩いてきたところだったので、最後に良いリフレッシュです。

そのまま河川敷で足を乾かしつつランチを食べながら1時間ほどゴロゴロして過ごし、その後は21番のバスでバリローチェに帰還。2泊3日の予定が1泊2日に短縮になってしまいましたが、天候にも恵まれ良いトレッキングになりました。