Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

1日目:エチオピア航空 ET509 ニューアーク〜ロメ ビジネス

今回は滅多にないニューアーク空港からの出発。JFK、ラガーディアと並んでニューヨークシティの主要3空港の1つに数えられ、実際マンハッタンからのアクセスもJFKと大差は無いのですが、就航フライトの大半がユナイテッドに偏っており航空会社数でみるとJFKにかなり劣ることもあって、そもそもスターアライアンスのヘビーユーザーでない私には縁が遠い空港です。

こうやって就航エアラインを見ても、スターアライアンス以外の国際路線を飛ばしているのはAer Lingus, Emirates, El Al, La Compagne, Air France, Icelandair, British Airwaysくらい。韓国のLCCAir Premiaがここまで飛んできているのは意外でした。てっきり太平洋路線を飛ばしているLCCはZipairのみかと。

今回は少し早めの出発3時間前に空港に到着してチェックイン。ANAの特典航空券との相性が悪いのか事前のWEB上からの予約詳細の確認やオンラインチェックインも出来ず、当日もカウンターのスタッフが少し手こずっているようでしたが、5分ほどで無事ボーディングパスの発券が完了。目的地のビザの確認等は特段ありませんでした。

この日空港に早めに来たのは、ユナイテッド航空ポラリスラウンジに行くのが目的。エチオピア航空をはじめとする外航は全てターミナルBに集約されているのですが、ユナイテッド航空が本拠地としているのはターミナルCのため移動に時間がかかるのです。

ポラリスラウンジはスターアライアンスゴールド等の上級会員ステータスでは入れないのはもちろん、国内線や北中米・カリブ・南米北部への短距離国際線の上級クラスでも入れず、欧州・アジア・アフリカ・南米南部への長距離線の上級クラス客のみ。ステータス客を排除したことにより、デルタやアメリカンの最上級ラウンジに比べてもexclusiveな入室資格となっており、従前から興味がありました。

ポラリスラウンジの一番の推しはやはりダイニングルーム。アラカルトでこれだけの内容を用意しているのは、米国全体で見てもLAXのカンタスラウンジ、ダラスとマイアミのアメリカンのFlagship First Diningくらいでしょう。

入ろうとしたタイミングは満席ということで、携帯電話の番号を伝えると席が空いたらSMSで通知してくれる仕組みでした。30分ほどかかりますと言われたのですが、実際は15分ほどでYour table is ready.とのメッセージを受信。

席に着くとウエイターが注文を取ってくれます。ドリンクもメニューはありませんが注文を聞かれるので赤ワインと答えたところ、4種類(Cabernet Sauvignon, Pinot Noir, Sangioveseとあと1つは失念。)準備しているとのことでした。さすが。

食事はやはりせっかくのポラリスラウンジ初訪問なので、Signatureと名前に付いているハンバーガーを注文。ポテトとピクルスのサイズ感がおかしいので小さく見えますが、バーガー自体も結構な大きさです。

食後はデザートのオーダーも聞いてくれるので、ポドクレームも。この後機内食があるのでと思い前菜は抜きにしたのですが、それでも十分すぎる量をもらってしまいました。

搭乗時刻が近づき、ターミナルBに戻ります。CからBへは制限エリア内を移動するシャトルバスがあるはずなので乗り場へ行ったのですが、そこにいたスタッフによればシャトルバスは今回のB55ゲートへは行かないので一度外に出てAirTrainで移動するようにとのこと。おかげで保安検査を2回受けるハメになりましたが、ビジネスクラス搭乗ということでどちらでも優先レーンが使えたのは不幸中の幸い。

搭乗。機材はB787-8で座席配置は2-2-2です。前回エチオピア航空で成田から仁川経由でアディスアベバに行った時はB787-9だったのですが、その時の座席配置は一緒なもののシートの種類は違いました。前回のものは足元が前の座席の下に潜り込むパターンで狭く感じるので、今回のタイプの方が当たりです。とはいえ、最新のものでは全席通路アクセスを確保した機材も投入されているので、そちらの方が良いことは間違い無いですが。

今回は1列目の窓側の選択していたのですが、ラッキーなことに隣りは空席。このタイプの座席は隣りが空席になれば広々した居住性と通路へのアクセスの両方が確保できるかなり良いシートになります。

ウェルカムドリンクはシャンパン。クルーが空のグラスとボトルを持って座席を周り、希望客の前でグラスに注ぎ入れるという演出付きでした。ちなみに、どこかの航空会社のようにウェルカムドリンクのみランクの下げたスパークリングワインの提供ではなく、フライト中にサーブされるものと同じ銘柄です。

ニューアークJFKに比べると混雑も少なく、タキシングで滑走路まで向かった後は待つことなく離陸。隣接するコンテナターミナルの煌々と光る夜景の奥には、マンハッタンのビル群も見えました。

この便ではまず離陸後にディナーサービスがあります。オーダーは離陸前に確認されました。

そして到着前には朝食。フライト時間が9時間45分ということを考えればまあ妥当な内容でしょうか。

ちなみにエチオピア航空はワインの種類も豊富で、シャンパン1種類、白ワイン3種類、赤ワインに至っては5種類、そして更にポートワインまで積んでいるようです。白・赤ともにあまり見かけることのないエチオピア産のワインを積んでいるのも自国のプロモーションとしては良い試み。

それぞれのワインに合う食事の組み合わせも書いてくれていて、初心者にも優しめ。

離陸して30分で食事のサービスが開始。まずは乾燥ビスケットのようなものからスタートしました。

続いてスターター・スープ・サラダ。スターターの選択肢が2種類ともサラダ系なのに、それとは別にサラダもサーブされるのは若干疑問符ですが。これから西アフリカでは生野菜を摂取する機会もほとんど無くなるので、ここぞとばかりにいただきます。

スープはVegetableの方を選んだのですが、ドロドロしていそうな見た目と違ってサラッとあっさり。先日のコパ航空もそうでしたが、最近スープに当たりが続いています。

メインは4種類選択肢があり、既にラウンジでバーガーを食べていたので一番軽そうなサーモンを選択。メニューの記載ぶりから想像できましたが、アジア風のテイストでした。ほとんどアジア系の乗客とは無縁のフライトではあるのですが。

デザートはクルーが各種類載せたカートを押して回ってきて、その中から好きなものをもらう仕組みで、ラズベリーケーキを選択。このスタイル、全部目視で確認できるので好きです。デザートなら冷める心配もないですし。

お決まりの食後のお茶はティーバッグの緑茶。最初の乾き物からここまで1時間40分と比較的ゆっくりのペースでしたが、今までにないくらいリフィルの頻度も多く、ミールサービスに力を入れている様子は伝わってきました。ただ夜行便なので、しっかり寝たい人にとってはもう少し速めのサーブの方が嬉しいかも。

最後はチョコレート。これは前回3年前に乗った時もあったサービスなので、エチオピア航空では定番ということのようです。

食事終了で飛んでいるのはこの辺りでした。離陸から2時間ちょっとでもう大西洋を1/3ほど渡ってしまっており、太平洋に比べて小さいことを実感しながら、座席をフルフラットにしてささっと就寝。

座席の操作パネルは他のエアラインでもよく見るこのタイプ。このM+とMRボタン、そういえば今まで全く使ったことがないのですが改めて考えると何なのでしょう・・・?

5時間ほど寝たところで、クルーに肩をそっと叩かれ朝食のサービス開始とのことで起床。既にアフリカ大陸に入りマリ上空辺りです。

この睡眠時間だと寝たままの人も多いかなと思いきや、周囲を見まわしたところほぼ全員がしっかり朝食ももらっているようでした。今回はパンケーキを選択。これなら外しようがありません。そしてパンが思い切り潰れているのはご愛嬌。

ロメへの着陸寸前。都市部にも関わらず赤茶色の未舗装道路が多く見られるあたりがいかにも西アフリカらしい風景で、3年ぶりに戻ってきたことを実感します。

この便はニューアーク発〜ロメ経由〜アディスアベバ行のフライトなのですが、アディスアベバまで通しで乗る人はロメでは降機不要。ビジネスクラスに限れば、9割はアディスアベバまで旅を続ける乗客のようでした。

ちなみにロメはエチオピア航空の子会社であるASKY航空のハブ空港でもあります。今回搭乗のエチオピア航空ニューアークからの便は正午頃に到着するのですが、そこから乗り継ぎにちょうど良い午後の早い時間帯に西アフリカ各地へ出発する便を飛ばしており、数少ない降機した乗客も大半がそちらに流れるようで、イミグレーションを通って実際にトーゴに入国した人は数えるほどでした。

降機するとトーゴのニャシンベ大統領がお出迎え。もう18年以上権力の座に居座るアフリカらしい国家元首です。