エチオピア航空で到着後、ガーナには入国せずに制限エリアで国際線乗り継ぎ。アクラの空港はアフリカにしては珍しく、一見きちんとした乗り継ぎ用のカウンターが用意されています。
ビジネスクラスの優先降機のおかげで1番にカウンターに向かうと、スタッフから「そこに座って待っているように」と言われカウンター前のベンチで待機。その後にやって来る乗客は、どんどんボーディングパスを受け取って出発フロアへと進んでいきます。
エチオピア航空からASKY航空への乗り継ぎ客は多い(20人以上はいました。)のですが、どうやら通しで航空券を買った乗客のボーディングパスしか用意していない模様。私は彼ら全員へのボーディングパスの受け取りが終わった後にやっと手続きをしてもらえました。
ここのカウンター、しっかりしているように見えて実はチェックインシステムにアクセス出来るパソコンは無い様子。スタッフにパスポートを渡すと、彼女が制限エリア外のチェックインカウンターまで行って代理で手続きをしてくれるという流れなのでした。予め乗り継ぎ客として登録されている通しの乗客以外は、手続きに少し時間がかかると思った方が良さそうです。まあ、アクラで国際線乗り継ぎをする人など相当な物好きしかいないと思いますが。
パスポートを渡したスタッフは10分ほどでボーディングパスを手に戻って来て、私も乗り継ぎ手続き終了。なぜかアサインされた座席は事前指定していた11Aとは全く違う31Dという番号でしたが、またこのスタッフにカウンターまで足を運ばせるのも申し訳なかったので、とりあえずそこは触れずに受け取りました。
そのままカウンター右の扉から上階に移動すると、保安検査を通り抜けて出発ゲート前です。
1年ちょっと前に利用した時は新ターミナルがオープンしたばかりで商業テナントはほぼガラガラだったのですが、今では一応ショップは埋まりました。
ラウンジは相変わらずシャビーな裏通路からのアクセス。
前回も使ったADINKRA Loungeに再び。今回はエコノミークラス搭乗なので、プライオリティパス利用での入場です。
フード類の貧弱さは相変わらず。
冷蔵庫の中は、サラダなど少し種類が増えました。ただし、ここの生野菜がどれだけ信頼できるかは・・・。
遅延上等の西アフリカ域内線ですが、搭乗機材は予定通りにゲートに姿を現しました。ASKYのハブであるトーゴのロメ空港を出発し、アクラ、モンロビアを経由してガンビアのバンジュールまで行く、アフリカでよく見る各駅停車便です。
機材はASKYが所有している中では最大のB737-800。
搭乗。モノクラスかと思いきや、ビジネスクラスの設定もある機材でした。ビジネスに座っていたのはどこかの国のお偉方と思われる貫禄のある黒人男性1名のみ。
エコノミーのシートも、なかなかのくたびれた感。個人モニターもありますが、画面は真っ暗で全く作動しません。
レジ番から調べたところ、2009年就航でインドのジェットエアウェイズに納入され、ジェットエアウェイズの破産後にASKYが引き取ったという経歴のようでした。まだ10年選手ですが、これだけ摩耗しているのはやはりインド人の物使いの荒さ故でしょうか。
ちなみに、なんと搭乗券に書かれた31Dという座席は存在すらせず。通路左側はA・B・C、右側はH・K・Lという配置だったのです。機内では混乱する乗客が続出でしたが、結局D→H、E→K、F→Lと読み替えて着席。幸い隣2席には誰も来ず、ドアクローズ後は窓側の席に移ることが出来ました。
アクラ市街上空を旋回しながら上昇。全体的に曇ったように見えるのは、アクラにスモッグがかかっているというわけではなく、ASKYの窓掃除がほとんど為されていないからです。
離陸後は機内誌にでも目を通します。タイトルは"CALEBASSE"(英:Calabash、日:ひょうたん)。随分不思議なネーミングです。
やはり気になるのは路線図。トーゴのロメをハブとしていますが、経由便が多いので西アフリカ内では網の目のような路線網を構築できています。
そして機材構成。B737-800、B737-700NG、Bombardier Dash 8の3種類。B738の座席数の記載が英語とフランス語で違うあたりにアフリカらしい詰めの甘さが出ています。
2時間弱のフライトなので、機内食もきちんと配られました。Fish or Chickenというベーシックな選択からChickenをチョイス。
ちなみに、前の列に座っていた中国人が全く英語を解さないらしく、Fish or Chickenさえ理解出来ていなかったのですが、クルーが私に対して通訳をしろと言わんばかりの目で見てくるのには困りました。私も中国語はサッパリなのでお役には立てず。
モンロビアに到着。定刻で優秀です。
この空港、中国政府の融資を元手に中国企業の施工で2019年に新ターミナルがオープンしたばかりなのですが、工事が杜撰だったのか、開業して数ヶ月でボーディングブリッジが動かない、エレベーターが崩落すると言った不具合が立て続けに発生しているお笑い空港として有名。その話は本当だったらしく、当便もボーディングブリッジが空いているにも関わらず沖留めとなりました。
賄賂大国なので空港では写真も撮らずに目立たないようにしていたのがよかったのか、入国審査でも賄賂要求は無くあっさり通過。荷物受取場の先はすぐ外に出る流れになっているので、外に出た先でSIMカードを購入し、事前にアレンジしていた送迎と合流して市内へ向かいました。
モンロビアの空港は、なぜ土地が有り余っているのにこんなに遠くに建設したのかと、リベリア役人を呪いたくなるほどの不便な立地。市街中心部までは60kmも離れており、幸い道路は舗装されているとはいえ、車で1時間はかかります。
途中賑やかな市場等も通ったのですが、3フライトを乗り継いだ疲労もピークに達しており、寝落ちしないようにするので必死でした。