サーリセルカ滞在2日目はスノーボード。この街にはヨーロッパ最北のスキーリゾートがあるというので、そこへ行ってみることにしました。このようにそれなりの広さのスキーリゾートですが、この日は強風により右側半分の山は丸々クローズ。左側半分を楽しむことにします。
リフトに乗って山頂へ。リフトは1日券で49.5€、板のレンタルは1日30€と、この辺りは日本と比べてもそこまで高い値段設定ではありませんでした。
昼12時でもこの低い位置にある太陽。針葉樹林帯が広がる幻想的な光景の中で滑るのは初めての体験で、人が少ないこともあって思う存分楽しんで滑りました。
ただ、気温は昨日より更に下がり昼間でもマイナス25度。自分の吐いた息がゴーグルに付着して凍りついてしまうほどで、かなり過酷な環境です。
頂上部分にあるレストハウスもこの通り。氷河期再来のSF映画のような光景を直接目にするとは思いませんでした。
昼食はレストハウスで注文したトナカイ肉ソテーのベリーソース添えとサーモンのスープ。特にサーモンのスープは、極寒の外で滑ってきた後には身体の芯から温まりかなり重宝しました。このレストハウスはバスでもアクセスできるのですが、ここのスープは結構な名物なそうで、スキーヤー・スノーボーダー以外にもバスで訪れる観光客も結構見受けられるほどです。
3時頃まで滑った後は、麓にあるレストランでグロッグを楽しみながら帰りのバス待ち。グロッグとはスパイスが入ったホットワインで、フィンランドでは冬の時期のメジャーな飲み物だそうです。温かい飲み物ですがしっかりアルコールも効いていて1日運動した後にはピッタリ。
サーリセルカの周辺はこの路線バスが運行しており、1日5€で乗り放題。朝と夕方の2回だけですがキーロパーにも立ち寄ってくれるので便利です。
キーロパーに戻った後はスモークサウナへ。こちらは昨日の電気サウナと違い事前予約が必要なのですが、薪を燃やして温める昔ながらの方式でサウナ室全体にスモークの香りが籠っており、温度も電気サウナよりも熱くなります。
そしてスモークサウナで温まった後は、氷点下の池にダイブして身体を冷やすのがフィンランド流。私も地元民に勧められるがままに入ってみましたが、10秒ほど肩まで浸かって最後に顔まで沈めてから上がると、身体がぽかぽかと暖まってきて日本のサウナ施設でもなかなか経験できないレベルにしっかり整うことだでき、素晴らしい体験になりました。
なお、もし今後このサウナを訪れる人がいるとしたら、サウナ室から池の往復で足裏が恐ろしいほど冷たくなるのでサンダルは必須です。
そしてシメはオーロラツアー。この日はサーリセルカ近辺は雲が出ているとのことで、車を1時間ほど飛ばして90kmほど北上し、ロシア国境近くのNelim(ネリム)という町の近くまで行って観察することに。
すると着いた瞬間からこの大絶景。写真だと一瞬しか切り取れませんが、刻々と色を変えながら絶えずゆらゆらと動き続けるオーロラは、わざわざここまで来た甲斐があると思わせてくれるほどの感動的な光景でした。
今回お願いしたツアー会社はArctic Timetravels。料金は1人120€でしたが、その日の天候を見ながら最適な場所まで連れて行ってくれますし、こちらがオーロラ観察を楽しんでいる間に火を起こして温かいコーヒーやソーセージを用意してくれたりと、至れり尽くせりで大満足でした。TripAdvisorで評価が高いのも納得です。
これにてラップランド2泊滞在も終了。翌日は帰国の途につきます。