今回、ロスアレルセス国立公園には2泊の滞在。アルゼンチンには国立公園自体は数多くありますが、ここはその中でも数少ない世界自然遺産にも登録されている場所です。
滞在しているEl Aura Lodge(この地図表記ではCamping Lago Verde)とその周辺の簡易地図。色々とトレッキングルートも整備されている様子で、事前リサーチの段階では初日はこの地図の右上に記載のあるCerro Alto El Petisoという山に登ってみようかと思っていました。
登山口に向かうべく、まずはLago Verdeの付け根にある吊り橋を渡って対岸へ。
あの左奥に見えるまだ少し頂上付近に雪が残るピークが目指すべき目的地です。
と思ったら、残念ながら登山道入り口に辿り着くCerrado=閉鎖との表示。
閉鎖の理由はわかりませんが、この鎖の先を見ると草が伸び放題になっており、全く整備がされていない様子。一瞬しれっとここを封鎖を潜り抜けて自己責任で登ろうかとも考えましたが、何かあったときのことを考えてそれは自重。
代わりにLago Menendez側へと続く一周散策路を歩いたのですが、ここもなかなか風光明媚でした。
このLago Menendezの向こう側はかなり厳重に保護された自然保護区とのことで、足を踏み入れるには特別なパーミットが必要とのことでした。パタゴニアでも数少ない、人の手の入っていない原生林が残っているエリアだそうです。
何より世界遺産であるにも関わらずアクセスが悪すぎるせいでほとんど観光客がおらず静かな環境が保たれているのが最高。
この日は5-6時間ほど歩きましたが、出会った観光客は10組以下でしかも全員スペイン語スピーカーだったのでまだほとんど外国人には知られていないと言っても良さそうです。
先ほどの地図で言うと左下にあるLaguna Escondidaにも行ってきました。ここは少し急登が続き、散歩というよりは軽いトレッキングになりそうなトレイル。
その分、トレイルを少し登ったあたりから見えるLago MenendezとLago Verdeの眺めも絶景でした。
ただ、目的のLaguna Escondida自体は山に囲まれており特段の眺望はなし。静かな場所なのでゆっくりするには良いかと思いきや、少し羽虫が多かったのでここは早々に退散です。
翌日はカヤックツアーに参加。宿泊先のEl Aura Lodgeからスタートして、アラジシャネス川(Rio Arrayanes)を10kmほど下っていくルートです。
前日のトレッキングでも十分感じましたが、カヤックだと水の透明度がより間近に感じられます。ガイド曰く、パタゴニア全体で近年問題となっている外来種の藻であるDidymoもまだ入り込んでいないのでこの美しい状態が保たれているとのことでした。
途中の休憩ではガイドが奥様お手製のスコーン&ジャムを振る舞ってくれたりと、こちらもなかなかのおしゃれツアー。ガイドのマルティンはかなり経験豊富で、よくあるお遊び体験カヤックとは違い、色々と地域の歴史や自然の解説からパドリングの指導までプロフェッショナルさを感じる素晴らしいガイドでした。
ツアーの最後にはアルゼンチンらしくアサード(アルゼンチン風バーベキュー)のランチも用意されていたりと最後まで満足度は高く、トレッキングとカヤックで期待を裏切らないロスアレルセス国立公園滞在となりました。