Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

10日目:LOTポーランド航空 LO26 ワルシャワ〜ニューヨーク(JFK) ビジネス

ワルシャワショパン空港に帰還。時刻は15時半頃なのですが、11月のワルシャワではこの時間帯は既に外は暗くなり始めているにもかかわらず、ターミナルの照明がまだ点灯しておらずかなり暗いです。iPhoneの自動補正があってこれなので、実際はかなり暗いことが想像してもらえるかと思います。

この時間帯は先ほどと異なりエコノミー側のチェックインカウンターもガラガラでした。時間帯によるようです。

ビジネスクラス側もかなり暗め。この照明が意図的だとしたらポーランド人の感性を疑うレベルです。

保安検査にはしっかりとファストトラックが設けられており感心。ただ、スターアライアンスの各ハブ空港にあるGOLD TRACKとは扱いが違うようなので、スターアライアンスゴールドでも使えるのかは謎です。

セキュリティを越えたすぐ先はシェンゲン域内便の発着ゲートなので、日本便や今回搭乗する米国便の場合はそこからさらに表示に従って進み出国審査。

出国審査を終えてそのまま進むと、乗り継ぎで米国に行きますか?と1人1人確認しているスタッフがいるので、そうですと伝えるとこちらのカウンターに連れて行かれました。パスポートを提示して米国の自宅住所を伝えるとすぐ終了。確かに米国便への搭乗時は住所登録がいつも聞かれますが、乗り継ぎ時にこの確認をされたケースは今までなかったのでどういう運用をしているのか気になります。

全ての手続きを終えたらLOTのラウンジへ向かいました。ただ、ハブ空港のラウンジということで期待していたのですが、予想以上に狭いことに加え出発便が重なる時間帯ということもあって、まさかの椅子が1つも空いていない状態。立ったままで過ごしている人もいましたが、そんなのは本末転倒なので一瞬で後にしてゲートへと向かいました。 

シェンゲン域外線の出発便一覧。まさかの16:50~17:05の15分の間にシカゴ、ニューアークJFKトロント、デリーと大型機の出発を5便も重ねているのでさもありなんという感じです。これだけ便の出発を重ねるならラウンジの増築は必須だと思いますし、ただただLOTの評判を下げる要因になるだけな気がします。

ちなみに、成田便の時間帯は他に大型機も無さそうなのでこのような事態に見舞われることはなさそうです。

ゲートへ向かうとちょうど搭乗開始。ゲート周りはかなりカオスな様子でした。

ただ、人をかき分けて前へ進むとゲートではきちんと優先搭乗が行われており一安心。ラウンジといいゲートといい、もうちょっと全体的に快適な導線を確保してほしいものです。 

ちなみに今回はバスゲートからの搭乗。特にビジネスクラス用のバスが用意されているわけでもなく、エコノミーの乗客と混乗で機体へと向かいます。

こちらが今回の機材。あれ?と思う方も多いと思いますが、今回のフライトはLOTがAir Belgiumから機材・運行乗務員丸ごとウェットリースしている機材での運航です。Air Belgiumは2018年運航開始のベルギーの新興航空会社で当初はブリュッセル〜香港線等を飛ばしていましたが、コロナ禍等もあり資金繰りが悪化した影響で自社オペレーションは終了。現在は所有する3機を他の航空会社にウェットリースで貸し出し、リース収入でなんとか会社を継続している状況です。

機材にはこうしてOperating on behalf of LOTという表示もしてあります。バス搭乗を想定しておらず既に薄着になっていたにも関わらずいつの間にか外は雪が降り始めたせいで、手が震えて写真がブレブレ。 

搭乗。Air Belgiumはスタッガード型のシートを採用しており、ビジネスクラスのシートとしてはLOT本体の機材で採用されている2-2-2配置よりも格上。ヘッドカバーはきちんとLOT仕様のものがセットされていました。

ストレージには水やアメニティ。足元にはスリッパも置いてありました。こうしたものも含め、機内サービスは全てLOT仕様になっています。ちなみに、クルーはLOT所属とAir Belgium所属の混成。全体の人数としては半々程度の印象で、ビジネスクラス担当はLOT2名、Air Belgium1名の構成。ウェットリースだとクルーもリース元の人間のみというケースが多い気がしますが、LOTは自社クルーを乗せることでサービスの質を他のフライトとより合わせようとしているのでしょう。 

アメニティは歯ブラシや耳栓等で中身は標準的でしたが、ケースがシンプルで使い回ししやすい仕様。ケースだけ持ち帰って自宅で小物入れとして活用しています。

座席横のコントローラーや座席操作パネルも比較的新型。通常こうしたウェットリース機はかなり経年劣化した機材が回ってくることが多く避けるのが定石なのですが、この機材は2021年にサービスインしたばかりの新造機ということもあって快適性はLOT本体の機材を超えてくるという逆転現象が起こっています。だからこそ、LOTも1番のドル箱路線であろうJFK線に投入しているのかもしれません。

なお、パーソナルモニターはAir Belgium仕様。こちらはアメニティ等と違い簡単に入れ替えができないということなのでしょう。言語もポーランド語は無く、英語に加えてベルギーの公用語であるフランス語とオランダ語の3択です。

そして何より目立つのがキャビンの後ろに大きく掲げられているAir Belgiumのロゴ。ここまで主張の強いロゴをキャビンに配置するエアラインに乗るのは初めてかも。

離陸前にウェルカムドリンクのサービスあり。このタイミングで同時にカナッペが配られたのは驚きました。離陸前にドリンクだけでなくこうしたフードを出されたのは今までで初めての経験な気がします。

安全ビデオもAir Belgium仕様で英語オンリー。コテコテのポーランド人にはちょっときついかもしれません。JALANAがこれをやったら非難轟々でしょう。

離陸前に融雪作業。日本だと新千歳等でお馴染みです。

融雪作業の順番待ちに時間がかかったせいか、定刻より1時間20分ほど経ってからの離陸でした。 

離陸後すぐサーブされる1食目の機内食メニュー。

ワインメニュー1ページ目。

2ページ目。

3ページ目。全部で11種類も搭載しているのは、他のエアラインに比べてもかなり多い部類です。ポーランドはワインよりビール文化圏な印象を持っていましたが、意外とワイン派な国民性なのでしょうか。

その他のドリンクも結構ラインナップが独特。イェーガーマイスターを積んでいるエアラインなんてなかなか見ない気がします。

離陸から40分くらいでサービスが始まり、まずはナッツからサービスがスタート。

ちょうどバルト海を越えてスウェーデン上空に差し掛かったあたりでした。

前菜はスモークサーモンかグリーンピーススープだったので、最近コパ航空エチオピア航空と連続で当たっているスープを今回ももらいました。3回連続で今回も当たり。

スープが終わるとサラダとパン。てっきりサラダは前菜かメインのどちらかと一緒にサーブされるのかと思っていたので、これだけで独立してサーブされるとは驚きました。その分クルーの手間は増えるはずです。

メインは3択でしたがせっかくのポーランドのエアラインなので、ポーランドの伝統料理ピエロギをチョイス。英語メニューだとDumplingとしか書いてありませんが、ポーランド語版の方にはしっかりPierogiと書いてありました。こういう地元の料理を積んでいるエアラインは好感が持てます。

食後はデザートの前にチーズがいるか聞かれたのでまずはそちらから。あまり見たことのない緑色のチーズもありました。

そして最後のデザートはストロベリーケーキ。想像よりもずいぶん機内食に力を入れているなと思ったら、やはりターキッシュエアラインズやオーストリア航空でお馴染みのケータリング会社DO&COを採用していました。最近はBAもこちらを使っていますし、欧州を中心に順調にシェアを拡大しているようです。

食事が終わったのはフェロー諸島上空あたり。2時間弱ほどかかりましたが、プレート数も多かったため間延びしているような印象は一切感じませんでした。

この後は昨晩も夜行便だったので、疲れが出たのか就寝。16:50ワルシャワ発、20:35ニューヨーク着というスケジュールですが、11月という季節柄ずっと外が真っ暗だったこともあって、自然と眠りにつきました。特段ベットパッド等が無いのは少し残念。

4時間ほど寝て、次の食事の準備で周りが騒がしくなってきたら起床。画面を見ると既に北米大陸に到達していました。

間食と2食目のメニュー。どうやら選択肢はないようです。

1食目と違いワンプレートでドンとサーブ。これはサラダも乾燥しきっているしラビオリも無味に近いような味で、DO&COにしては正直ハズレの部類でした。

最後、着陸前にキャンディの配布。

正味9時間ほどでJFKに到着。到着してから気づきましたが、このルートだったら窓の外に注目していればオーロラが見えたかもしれないなと思い少し後悔しました。

これにて西アフリカ旅行も無事終了です。