Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

3日目:コパ航空 CM804 パナマシティ〜ニューヨーク(JFK) ビジネス

行きはマイアミ経由のアメリカン航空でしたが、帰りはコパ航空の直行便を利用。コパ航空は約10年前のまだ学生だった頃に世界一周をした際に何区間か乗ったことがありますが、ビジネスクラスの利用は初めてです。

コパ航空のチェックインカウンターは、今年3月に開業したばかりのターミナル2。オープンしたてなばかりというだけあってかなり綺麗なターミナルです。

ただ要注意なのは、コパ航空利用の場合チェックインは全てターミナル2で行われる一方で、便の発着はターミナル1、2両方に分散しているということ。しかもターミナル2がメインというわけですらなく、どちらかというとターミナル1発着の方が多いほどです。ターミナル1出発便の場合は、ターミナル2でチェックイン・出国審査・保安検査まで終えた後にエアサイドでターミナル間移動をする必要があり、以前よりもむしろ面倒になっている印象。

この出発便一覧のうち、ゲートの色が紫色で表示されているものがターミナル1、緑色の表示がターミナル2出発です。こうしてみるとやはりコパ航空でも半分以上はまだターミナル1。幸い搭乗予定の便はターミナル2出発でした。

出国審査・保安検査にはスターアライアンス上級会員及びビジネスクラス乗客向けのファストトラックも設置されておりスムーズ。そういえば、この空港は珍しく出国審査の後に保安検査を受けるパターンでした。

このターミナルはもうオープンして半年以上が経つはずなのですが、まだテナントが埋まりきっていないのか、免税店やレストランのエリアは半分程度がこの通り閉鎖中でした。メトロの駅との接続通路といい、とりあえず箱だけ出来たから見切り発車でオープンという様子で、全てが整ってからのオープンを良しとする日本人との思想の違いを感じます。

ラウンジも11月時点でオープンしているのはコパ航空のコパクラブのみ。プライオリティパスでも入れるのですが、受付からビジネスクラス乗客用の列とプライオリティパス・スターアライアンスゴールド客の列を分けており、後者の方は10人以上が並んでいる状態でした。幸い私は前者の方を利用できたのでスムーズに入室。

ただ、内部はこの通りの混雑。アルコール類はバーでスタッフから個別にサーブしてもらう必要があるのですが、それをもらうだけでこの行列です。

フードはサンドイッチが数種類となぜか茹でブロッコリーが大量に置いてあったくらいで、アメリカの国内線ラウンジのようなイメージ。ハブ空港の旗艦ラウンジとは思えないほどのあっさりしたクオリティで、この混雑も相まって相当満足度は低いラウンジでした。

かろうじて良かったのはきちんとしたシャワー設備があること。日本のフードコートで配られるようなブザーをもらって順番待ちは必要ですが、ラウンジの混雑具合に反して10分ほどで順番が回ってきました。この日もパナマシティ観光をして汗だくになってそのまま空港に来たので、ここでシャワーを浴びられるのはかなり重要です。

ちなみに、コパクラブの近くには新たなスカイチームラウンジを建築中の様子。こちらが完成した暁には、少なくともプライオリティパス客がこちらに流れてくれるだけでかなりラウンジの混雑度は軽減するのではないかという気がします。日本も楽天カードがプライオリティパスをどんどん配っていたと思いますが、米国でも状況は一緒でクレジットカードに付帯するケースが多いため、北中米のプライオリティパス対応ラウンジはどこも大混雑なのです。

ということでラウンジは早めに退散してゲートへ。米国便だけ特別扱いなのかはよくわかりませんが、ゲート前に再び保安検査がありました。私は早めに行ったので問題ありませんでしたが、搭乗開始時刻直前になるとここにも長蛇の列が発生していたので、この空港では早めにゲート前に行ったほうが良さそうです。

謎の目的地の気温27℃表示。11月のニューヨークがそこまで暖かいわけもなくこれは明らかな間違い。

コパ航空B737-700,-800,-MAX9と3機種を保有していますが、そのうち最新機材であるB737-MAX9のみフルフラットシートを導入しています。機体数で言うと現時点では全体の2割程度しかなく、予約時にはMAX9だったとしても頻繁な機材変更も多いためこれに当たるのは完全な運なのですが、今回はラッキーなことに引き当てることが出来ました。

他の機材だと米国の一般的な国内線ファーストやJALのクラスJと同程度のリクライニングシートなので、このシートとは結構な差があります。

コパ航空が採用しているのは他社でもよく見かける米Collins Aerospace社のDiamondシート。今までのアメリカン航空、KLM、エチオピア航空タイ国際航空カタール航空等で同型シートに乗ったことがあります。足元のスペースはこんなもので若干狭いですが、長距離便ではないのでこの程度で十分。

モニターは目的地に合わせた画像が表示されていました。コパ航空中南米各国の結構レアな空港にも飛んでいますが、全就航先にそれぞれの画像が用意されているのだとしたらなかなかなもの。少し興味があります。

ウェルカムドリンクは選択肢無しで紙コップの水のみ。この時点で、あまりサービスに重点を置いている航空会社ではないんだな、ということは想像できてしまいます。

安全ビデオはパナマ各地の風光明媚な名所を巡るバージョン。全部で10ヶ所ほど取り上げられていたと思いますが、パナマに自然豊かな観光地がこれだけあるとは驚きました。

搭乗便の出発予定時刻は18:37でしたが、この時間帯は発着が重なるのか、1つしかない滑走路は到着便と出発便で大混雑。滑走路横には出発待ちの行列が出来るほどで、定刻前にはゲートを出たにもかかわらず、離陸したのは19:10頃となりました。

機内食のオーダーは離陸前にクルーが各席を回って確認。メニューの配布はなく、前菜はスープ(選択肢無し)、メインはChicken with rice or Beef with riceと口頭で伝えられました。またその際に驚いたのは、最初のドリンク、そしてその後に食事と同時に出すドリンクを何にするか最初に聞かれたこと。最初の1杯だけならわかりますが、2杯目までこの時点で確認するとは、どれだけクルーは仕事を省力化したいのか。

そして離陸後30分ほど経って、最初はドリンクと乾き物からスタート。

そして前菜。選択肢無しで出てくるスープですが、トマトベースの味でぬるすぎることもなくしょっぱすぎることもなく機内で出るスープとしてはかなり当たりの部類でした。

メインはビーフ。付け合わせのご飯がごま塩がけで妙に和の雰囲気になっていましたが、意図したものではないはず。これは特段記憶に残るような味ではありませんでしたが、ラウンジでほとんど食事を摂っていなかったこともあって完食しました。

これで終わりかと思いきや、最後にデザート。デザートでマカロンを出す会社は初めて見た気がします。最初の乾き物からここまで50分程度で、ペースとしては標準的。ドリンクも最初に2杯目まで聞かれた時は焦りましたが、リフィルは頼めばすぐ対応くれますし、食事サービス全体としては、北中米のエアラインということを考慮すれば特段悪くはなかった気がします。

最後のお茶はグリーンティーの搭載がないとのことでブラックティーで。意外とかわいいマグカップでサーブされました。

この時点でキューバ上空あたり。地図から察するにカマグエイと思われる町の明かりが見えました。ちょうど10年前の2013年に訪れて、迷路のように複雑な作りになっている旧市街を歩き回ったのを思い出します。

その後は午前中パナマシティの旧市街を歩き回った疲れからか、フルフラットの恩恵を受けて爆睡。2時間半ほど眠って降下開始のアナウンスで起こされるともうJFK寸前でした。

ほぼ定刻のちょうど24時頃に到着・降機。この時間帯のターミナル4は中米各地から飛んでくるコパ・アビアンカ・カリビアンあたりの到着が重なり、中米出身の人々は入国審査に時間がかかりがちなので大行列を覚悟していたのですが、まさかの待ち時間0分。降機したゲートが入国審査場のすぐ脇だったという幸運も加わり、降機してから8分で税関通過まで完了というJFKの個人的過去最短記録を更新しました。

ちなみに、あとで調べてみると特に到着予定時刻が近かったのが2便あったのですが、アビアンカの便は1時間の早着、カリビアンの便は3時間の遅延だったようで、本当にたまたま運が良かっただけのようです。