オーストリア航空が到着したのは、エジプト航空をはじめとするスターアライアンス系の航空会社が集中しているターミナル3。エミレーツの発着はターミナル2なので、ターミナル移動をする必要があります。
一度エジプトへ入国して自力でターミナル2へ移動をするという手もあるのですが、ビザ代ももったいないので、手続きが複雑という評判のあるエアサイドのターミナル間移動を試してみることに。幸い乗り継ぎ時間は4時間半ほどあるので、少しのトラブルがあったとしても問題はありません。
まずはターミナル3のトランスファーデスクへ。スターアライアンスのカウンターしかありませんが、乗り継ぎエアラインに関係なく対応をしてもらえました。
ここでは乗り継ぎフライトの便名、預け荷物の有無を確認されます。私はオスロでロストバゲッジの憂き目にあっているため預け荷物はありませんでしたが、ある場合にはタグを渡すと空港スタッフがターンテーブルまで取りにいってくれる様子。最近は別冊航空券の場合バゲッジスルーが出来ないケースが増えているので、これは助かります。
ここのスタッフは仕事ぶりがひどいという評判もあったのですが、この日の責任者はアラブ人らしからぬきっちりとした対応のできる人で好印象。
ターミナル2への移動の車を呼ぶから10分ほど待つように指示され、カウンター脇で待機。実際には10分では車は来なかったのですが、スタッフは逐一車の運転手に電話連絡をして最新の状況を教えてくれるので、忘れられているのではないかという心配をすることもなく安心出来ます。
結局20分ほど待ってから、スタッフに連れられて車の乗り場へ向けて移動。
外に出ると、バンが待っていました。バンに乗ったところでターミナル3の優秀なスタッフとはお別れし、乗客はドライバーに引き渡されます。
バンでの移動は3分ほどで、すぐにターミナル2に到着。
建物に入るとすぐ正面にはイミグレーションがあるのですが、そこには進まず、脇のエレベーターに乗って上の階へ。
上の階には、乗り継ぎカウンターがありました。ここにいるスタッフにパスポートを預け、その後はひたすら待機です。カウンターのスタッフもパスポートを集めると姿を消してしまい、完全に放置されるので不安になります。
結局カウンター前で1時間半放置され、16:30頃になってやっとボーディングパスとパスポートを受け取ることができました。どうやら空港スタッフがエミレーツのチェックインカウンターまで行って手続きをしてくれた様子。預け荷物もこのタイミングでスタッフに渡せば再チェックイン可能のようでした。チェックインカウンターがオープンするまでは手続きをすることが出来ないため、早く着きすぎると乗り継ぎカウンターで放置される羽目になるようです。
やっとのことで出発エリアへ。
自社ラウンジを設置していたのはサウディアのみで、エミレーツは各エアライン共用ラウンジを利用していました。ここはプライオリティパスでも入室可能です。
フード類はそんなに食指が動くものはありません。
やっと搭乗時刻が近づいてきました。ターミナル2は昨年に改装してばかりということもあり、まだ綺麗。
ゲートに到着すると既に一般搭乗が始まりエコノミーの長蛇の列が出来ていたので優先搭乗を逃したかと思いきや、ファースト&ビジネスクラスは少し離れた場所からの搭乗でした。
搭乗。エミレーツといえば保有機材がB777とA380しかないという恐ろしいエアラインですが、この路線はB777です。
窓側に座った場合、他人を跨がないと通路に出られない点はマイナスポイントですが、シートピッチやスクリーンの大きさは十分。当然シートはフルフラットになります。
左上の便名表示が間違っているのはご愛嬌。
各シートにタブレットも装備されています。
離陸前にウェルカムドリンクを配って周っていたのは日本人のクルーでした。ドバイで生活しているなんてご苦労様なことです。
夕暮れの中を離陸。カイロ空港は約5時間の滞在でした。
機内食メニュー。メインはラム、ビーフ、チキンの3種類。選択肢に魚や野菜料理が一切無いあたりが、肉料理が好まれるイスラム文化圏のフライトであるということを感じさせます。
せっかくなので名前からアラブ料理であることが想像できるラム料理をチョイス。ナスの肉詰めといったところでしょうか。美味しく頂きました。
食後はフルーツ。盛り付けはもう少し改善の余地がありそうです。
食後、トイレに立ち寄ると、全て南アジア系の言語で書かれた水洗ボタンの注意書きが目にとまりました。インドやパキスタン便では出稼ぎ労働者が多く乗っているのでしょうが、まだ水洗トイレの文化に触れたことが無い人もそれなりにいるということでしょう。
食後は少し眠ります。グリーンランドを出てから5便目にしてやっとフルフラットの機材にあたったのでゆっくり休息。しかし、このシートは隣の席に座っている乗客がスクリーンで映画などを見ている場合、明かりがかなり漏れてきて眩しいのが難点。逆に言えば、こちらがスクリーンを使って何か見ている時は、その画面が隣の席の乗客から丸見えということになります。
ドバイの到着はバスゲートでした。グラウンドスタッフも慣れたもので、ビジネスクラスの乗客は専用のバスに誘導されるのですが、全員がバスに乗り終えるまでエコノミーの乗客を降機させないため、決してエコノミーの客がビジネスのバスに紛れ込んでくることはありません。