Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

JAL JL913 羽田〜那覇 ファースト

今まで飛行機にはたくさん乗ってきましたが、今回ついに俗に言う"修行"デビューをすることになりました。まず1区間目はJALのファーストクラスで那覇まで。

こちらのファーストクラス用カウンターでチェックイン。この日搭乗予定の4区間分全てのボーディングパスを出力してもらうようにお願いしたのですが、システム上国内線は同時に3区間までしかチェックインできないとのことで、とりあえず3区間分だけ受け取ります。

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ラウンジへ。今回は那覇行きということで南ウイング側のラウンジを利用しましたが、造りは北ウイング側ほぼ左右対称だった気がします。週末の昼間だったせいか人も少なく、前回利用したときのような殺伐とした雰囲気はありませんでした。

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1人客にはゆっくり落ち着けるような席も用意あります。

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搭乗時刻の少し前にゲートへ。この便の機材はB767

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搭乗。B767の場合、ファーストクラスは1列5席しかありません。これだけ座席数を絞っていることもあり、当然満席。

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離陸。都心上空を飛ばないよう、北向きに離陸してすぐに東京湾上で急旋回します。

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京浜工業地帯を右手に見ながら上昇。

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富士山がくっきり見えることを期待して右の窓側にしたのですが、周辺の天候がすぐれず、雲の隙間から何とか垣間見えるだけだったのは残念。

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機内食メニュー。やはり選択肢は無く1種類のみ。

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ドリンクメニュー。アルコールも国際線と比べるとかなり貧弱なラインナップですが、最低限は揃っています。

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これだけで昼食を済ませるには、若干量が少なめ。隣の乗客は乗り慣れているのか、機内食と同時にカップラーメンもオーダーしていました。私は那覇についてからまた軽く食事をする予定なのでこの程度で十分。

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伊丹線と違い、フライト時間が2時間以上あるためサービスにも余裕があります。食事が終わった後も、おつまみを用意するのでお酒の続きをどうぞとクルーの方に言っていただき、遠慮無く頂戴しました。お酒はせっかくのファーストクラスなので森伊蔵をもらうことに。

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雲の形状から、南に飛んで来たことがわかります。

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那覇は残念ながら曇天。

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定刻通りに那覇空港へ到着。次のフライトまでは1時間半ほど時間があるので、制限エリア外へ一旦出ることにしました。

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2017年3月 マレーシア旅行 まとめ

昨年8月以来、約半年ぶりのマレーシア。今回の旅の主目的は、東南アジア最高峰であるキナバル山への登頂です。頂上付近の特徴的な風景を写真で見たことがあり、昔から興味はあったのですが、ガイド必須、テント不可ということで学生時代には費用面からとても手が届かず先延ばしにしていたところ、社会人になり遂に挑戦することにしました。下調べをしているうちに、ヴィア・フェラータというスリリングなアクティビティを見つけたので、ついでにこれも試してみることに。

登山当日は登りも下りも制限時間を意識しすぎてしまい慌ただしくなってしまったのが少々残念だったものの、無事に山頂でのご来光を見ることができ、ヴィア・フェラータのロングコースも予想以上のキツさでしたが何とかこなせたため、結果的には満足できる登山でした。

ちなみに下山後は2~3日間筋肉痛に苦しめられ続けることになります。

 

【フライト】

第1区間は先月使ったマレーシア航空のシンガポール〜成田往復の復路分のうち、成田〜クアラルンプール間を使用。MH71便は過去にも何度も利用していますが、人が少ない夜の成田発でお気に入りのフライトの一つです。

クアラルンプール〜コタキナバル間は往路エアアジア、復路マレーシア航空でそれぞれ個別手配。値段はエアアジアの方が若干安い一方、機内食やラウンジ利用、預け荷物等ではマレーシア航空に軍配が上がり、総合的にはどっちもどっちといったところ。エコノミーであればシートの快適性はどちらもどちらも大差ありませんでした。

最後の2区間は、JALの代表的な海外発格安ビジネスであるクアラルンプール発のXクラス。最終区間ではスカイスイートIIIを初体験しましたが、寝る分には全く問題無し。少し前までは日系と言えばシートが他社に比べて劣る印象でしたが、東南アジア線までフルフラットが揃い、(ソフト面はともかくハード面では)最早SQなどの一流エアラインと比べて遜色ありません。

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【旅行記】

1日目:マレーシア航空 MH71 成田〜クアラルンプール ビジネス

2日目:エアアジア AK5108 クアラルンプール〜コタキナバル エコノミー

2日目:コタキナバル街歩き

3日目:キナバル山登山+Via Ferrata (1) 登山口〜ペンダントハット

4日目:キナバル山登山+Via Ferrata (2) 登頂〜下山

5日目:マレーシア航空 MH2613 コタキナバル〜クアラルンプール エコノミー

5日目:マレーシア航空 MH605 クアラルンプール〜シンガポール ビジネス

5日目:JAL JL36 シンガポール〜羽田 ビジネス

 

 

 

5日目:JAL JL36 シンガポール〜羽田 ビジネス

シンガポールでの乗り継ぎは6時間。ここは街に出て美味しいものでも食べようと思って意図的に長い乗り継ぎ時間を確保していたのですが、筋肉痛が予想以上でとても街に出て行くような元気はありません。仕方なく空港で時間をつぶすことに。

マレーシア航空の到着はT2、JALの出発はT1です。T2には大したラウンジもないので、スカイトレインに乗ってさっさとT1へ向かいます。

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T1に移動し、まずはカンタス航空のラウンジへ。カンタスのラウンジはシドニーとロサンゼルスで利用したことがありますが、どちらも完成度の高い施設だったので期待度も高めです。

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内部は広々とした作りのラウンジ。シドニーやロサンゼルスと違い、ファーストクラスとビジネスクラスのエリアは分かれていないのが少し残念。

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iPad片手に映画を見ながら時間をつぶした後、夕食の頃合いになったのでダイニングエリアへ。

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ビュッフェ形式の食事がサラダ、メイン、デザート類と充実しているのに加え、オーダー式の料理も一品用意されています。この日はラクサだったので、それを頂くことに。

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特徴的だったのはこのカート。ビールやワインがこのカートに載せられており、スタッフの方がカートを転がしながらダイニングエリア内を周っています。

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食後はシャワー。深夜便が多いためシャワー利用客も多いことを見越しているのか、シャワーブースが20以上設置されており、待ち時間なく利用することができました。

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水圧が若干弱めだったのが気になりましたが、浴びるのに特に支障はないレベル。

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まだ搭乗までは時間があったので、カンタスラウンジの隣にあったブリティッシュエアウェイズラウンジに移動することに。

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BAらしいスタイリッシュなデザインのラウンジ。カンタス側より面積も狭く、食事の種類もカンタス側よりは劣っているので、余程BAの雰囲気が好きな人向けといったところです。

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ようやく時間になりゲートへ。

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ゲートに着いたタイミングでちょうど優先搭乗が始まりました。機材はB777-200ER。

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スカイスイートIII。昨年導入されたこの新シートを遂に体験できることに。

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画面は17インチ。本元のスカイスイートよりは少し小さいですが、距離が近いため大きさは十分。

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足元のスペースはキャセイカタールの逆ヘリンボーン型シートに比べると狭め。快適性は劣りますが、長距離の主力路線には従来のスカイスイートを投入した上で、それを補完する東南アジア線等の中距離線用のシートということであればこれくらいで十分でしょう。

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収納スペースがあるのはグッドポイント。

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フットレストが無い分、シート操作パネルはシンプル。

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羽田までのフライト時間はスケジュール上で6時間半で、到着予定が朝6時。到着後に予定がある場合は、離陸したらすぐフルフラットにしてギリギリまで寝るのが必勝パターンでしょう。JALの深夜便では離陸前に朝食で起こすかどうかクルーに確認されますが、ここで起こしてもらうように頼むといつも相当早い時間に起こされ食後に微妙な時間が余るため、寝ていたらパスしてもらうようにお願いしておきます。

離陸して水平飛行に入った後はすぐに横になり、目覚めたのは紀伊半島沖。

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この時点で到着まで45分ほどで、周りは既に食事も終えている様子だったのですが、私が起きたことに気づいたクルーの方から朝食はどうしますか?と聞かれたので急いでもらうことに。

洋食も和食もまだ余っているとのことだったので、今回は和食を選択。すぐに用意してもらいました。10分ほどで食事をさっさと終え、着陸態勢に入るタイミングまでには片付けまで無事完了です。

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定刻より少し早く羽田に到着。

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到着フロアのシャワールームを30分待ちで利用し、そのまま着替えていつも通り仕事場へ向かいました。

 

5日目:マレーシア航空 MH605 クアラルンプール〜シンガポール ビジネス

クアラルンプールでの乗り継ぎはちょうど良い時間帯の便が無く、3時間半ほど時間があります。そこで、以前から気になっていた三井不動産のアウトレットモールに行ってみることにしました。

その前にまずはチェックインだけ済ませ、荷物を預けてしまうことに。

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ワンワールドエメラルド又はファーストクラス利用の場合は専用チェックインカウンターを利用できます。ただ、バックパックにトレッキングパンツという格好だったせいか、ステータスカードは持っているか?とカードの提示を求められるはめに。チェックイン手続きを待っている間には、隣りのカウンターで手続きをしていたムスリムの家族連れにスタッフと間違えられ荷物を運んでほしいと言われるし、やはり服装が他人に与える印象は大きいということなのでしょう。

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チェックイン後、地上階まで降りてモール行きの無料シャトルバス停へ。一応時刻表があるのですが、今回乗ったバスは3分前に来て、客の乗降が終わると定刻を待たずに出発してしまったので、あまり時刻表は信用しない方がいいかもしれません。

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この無料シャトルバスはモール→KLIA2→KLIA→モールという経路で循環しています。特に乗り降りをチェックする人もいないので、KLIA2→KLIAの乗り継ぎ時には活用(悪用?)できてしまう気がしました。

シャトルバス内部は普通の路線バス風。空港からの利用客を想定して、大型の荷物を置くスペースも用意されています。

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10分ほどでモールに到着。この日は平日ということで人は少なめ。

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特に買い物をする気はないのでモール内を一周ぶらぶらした後、無性にラーメンが食べたくなりここの店で昼食とすることに。全く知らなかったのですが、後で調べたところ、日本で関西圏を中心にチェーン展開している店とのこと。

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このラーメンに餃子3つ+冷たい緑茶というランチセットで38.25 MYR (約1,000円)。日本とほぼ同じ値段設定といったところでしょうか。

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腹を満たした後は、空港へ戻ってラウンジへ。

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メインターミナル側のリージョナルラウンジは初めて入りましたが、たまたま時間帯が悪かったのかかなり混雑していました。何とか窓際に一つ座席を見つけて確保。リージョナル路線が中心のメインターミナルということで、外に見える機材はほぼマレーシア航空のB737-800のみ。

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チャンギと同様、この空港もゲート前で保安検査。

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今回の機材も当然B737-800。

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いつもの座席です。

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駐機されている機体の横に見えた表示。機種毎の停止位置だと思うのですが、未だにKL乗り入れでA310を使用しているエアラインなんてあるのでしょうか。

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離陸後すぐに急旋回したので、空港を横目にしながら上昇。

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機内食メニューはありませんでしたが、口頭でチキンムルタバとベジタブルラザニアの用意があると伝えられます。先ほどラーメンを食べたばかりで満腹なので断って水だけお願いすると、一緒にナッツとチョコレートももらいました。

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マレー半島西側の海岸線沿いに飛行するので、左側に座ると海岸線を眺め続けることができます。ここはマラッカかと思いましたが、地図で確認するとムアル (Muar)という町のようです。

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その後、シンガポールの南側を迂回。

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ちょうど1時間ほどでシンガポールに到着しました。

5日目:マレーシア航空 MH2613 コタキナバル〜クアラルンプール エコノミー

いつもの通り弾丸旅行なのでもう帰国です。最終日の朝食は宿の近くの食堂で。フライドチキンが妙にKFCのチキンに似た味だったのが気になります。

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筋肉痛がひどくエアポートバスのバス停まで歩くのも億劫だったので、ホテルにタクシーをお願いします。30 MYR (約750円)と特に問題のない値段でアレンジしてもらいました。

空港に着いたらチェックインカウンターへ。優先カウンターは無いのかな?と思っていると立て看板があり、別の場所にある様子。

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矢印に従って進むと、エコノミーの裏側が優先カウンターでした。今回はエコノミークラス利用ですが、ワンワールドエメラルドステータスのおかげでこちらを利用できます。ただ、カウンターが一つしかオープンしていなかったため、所要時間はどちらでも変わらなかったかもしれません。

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チェックイン後は制限エリアに入り、マレーシア航空のラウンジで待機。国内線側のラウンジはターミナルの最端にあります。

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利用者が少ないこともあり、中はゆったりした雰囲気。国内線ラウンジにもかかわらず、シャワーまで完備されていました。フード類もナシレマ、麺類、フルーツ等が用意されています。ラウンジ内を鳥が飛んでいたのですが、どこかで外と繋がっているのでしょうか。

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この便の機材はB737-800。マレーシア航空は保有機種が3つしかないため、当日の機種変更というのはほぼ有り得ません。短距離〜中距離線は全てこの機材で、コタキナバルからの成田線もこれが飛んでいます。

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搭乗。マレーシア航空は基本的にビジネスクラスが安いので、エコノミークラスに乗るのは7年ぶりですが、当時と違いシートもすっかり新しくなっています。各座席にパーソナルモニターも装備されていました。

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搭乗前にExpertflyerで調べると隣りの座席も埋まっていたのですが、いざ搭乗が完了すると隣りは空席。ほぼ満席のフライトだっただけにこれはラッキー。エコノミーでは隣りがいるかいないかで快適度が大きく異なります。

離陸してすぐ海上へ。南国らしい色の海。

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国内線でもホットミールが出るようで、機内食はナシレマかチキンヌードルからの選択。朝食にヌードルもチキンも食べたので、ここはナシレマを選択しました。クアラルンプールのファーストクラスラウンジで出るナシレマに比べるとかなり辛め。

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マレー半島側に入ってしばらくすると、隣りにエアアジア機が並行して飛んでいるのが確認できました。(写真だとかなり小さいですが。)

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クアラルンプールの空港は2つの滑走路が並行して配置されています。エアアジア機とは最後までずっと並列したまま、同じタイミングで着陸しました。

 

4日目:キナバル山登山+Via Ferrata (2) 登頂〜下山

登山2日目は1:45に起床。前日は20時にはベッドに入ったのですが、普段寝ていない時間帯ということもあり、30分ほどしか眠れず。寒さについては心配したほどではなく、寝袋がかなり高性能だったようで、すっぽり入ると少し暑いほどでした。

ペンダントハットで用意されていた朝食は食パンとジャムのみですが、この時間帯から食パンはあまり喉を通らず、日本から持ち込んだウィダーインゼリーを朝食代わりに。

2時半にハットの入り口でガイドと合流し、暗闇の中を出発します。

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昨年のペルーでのトレッキング等を参考に防寒着を着込んで出発したのですが、思ったほど寒くなく、歩いてすぐに余分な上着を脱いで調整。

ペンダントハットからサヤサヤチェックポイントまでは厳しい登りが続き、ロープを頼りに岩の斜面を登らなければならない箇所もいくつか。1時間ほどかかり 、3時半過ぎにサヤサヤチェックポイントに到着。

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ガイドから、私のペースだとここから山頂までは1時間半ほどで到着しそうだが、日の出は6時過ぎなので少し時間調整をした方がいいとの話があり、30分ほど休憩を取りました。横になれるベッドもありましたが、そこまで寒くなく星もきれいだったので外で座って休憩。

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4時過ぎに再出発。ここから先は傾斜は緩やかになり、広い岩場をロープを目印にしながら進みます。

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ガイドがヘッドランプを点けずに歩いていたので真似をしてみると、上に光を遮る木々が無いおかげで、月明かりだけでも十分歩けるほどの明るさでした。目が慣れると、左右にある鋭い峰々が暗闇に浮かび上がり、頭上に広がる星空と合わせ、何とも言えない素晴らしい景色。写真に写せないのが残念です。

8kmポストを通過すると、いよいよ目指す最高峰のLow's Peakの山影が目前に現れます。

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そして5:26山頂着。この日の山頂一番乗り。

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頂上がとても狭く長居できる場所ではないので、記念写真を撮ったあとは10mほど下に降りたところで日の出を待つことに。徐々に明るくなってくると、山頂付近の全貌が見えてきます。これから登ってくる登山者のヘッドライトが一列に並んでいるので、登山ルートも一目瞭然。

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そして待つこと30分以上、やっと雲海の下からの日の出です。

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反対側にはLow's Peakの影。

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頂上を見てみると、いつの間にかたくさんの人が。

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名残惜しいですが、ヴィア・フェラータの開始時刻も迫っているため下山を開始します。

暗闇の中を歩いた登りと違い、戻りはこの一風変わった風景を満喫しながらの下山。雲海で下界とは隔絶され、まるで別世界にいるような景色です。

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山頂から約30分でヴィア・フェラータの出発地点に到着。ロングコース(Low's Peak Circuit)とショートコース(Walk the Torq)の2種類がありますが、今回挑戦するのはロングコース。通常約4時間かかるコースとの説明を事前に受けました。ここでガイドとは一旦別れ、ヴィア・フェラータ終了後にまたペンダントハットで合流します。

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全員が揃ったところで、ヘルメットとハーネスを装着してグループ分け。今回は16人の参加者が4グループ(1グループ3~5人)に分けられ、各グループに1人専門ガイドが付きました。1つのグループは常に一緒に進まないといけないので、体力を考慮した上で同じペースで進めそうな参加者を1グループにまとめている印象です。私は香港人の女性とハンガリー人の男性(どちらも20代)と一緒に先頭グループにアサインされました。

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切り立った岩に架けられたワイヤーに自分が装着しているハーネスを括り付け、真下にひたすら降りていくアクティビティ。少し進めば慣れで恐怖は薄れますが、不自然な体勢になることが多く、想像以上に体力を使います。

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途中にはこういった吊り橋もあり、ガイドが思い切り揺らして楽しませてくれるのが定番のよう。

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眼下にはペンダントハットやラバンタレスハウスが。

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最後の方で、岩場の切れ間では木々の間を歩く場所もありますが、ここも道無き道を進むといった様相で、メインの登山道とは完全に趣きが異なります。

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最後の部分はショートコースと合流し結局4時間半ほどかかってコースを終了。未経験者でも大丈夫と謳われていますが、体力に自信の無い方は避けた方が無難かもしれません。ただ、ショートコースは緩やかな傾斜の部分を本当に少し歩くだけでハラハラ感に欠けそうなコースだったので、せっかく挑戦するならロングコースをオススメします。

コース終了地点からはメインの登山道に復帰し、30分ほど下ってやっとペンダントハットに到着。軽くランチをとってから登山口まで下山します。

ここでも気になるのは制限時間。16時までに登山口に着かなかった場合には、penaltyとして追加料金が必要になるとの説明をガイドから受け、なんとか16時を目標に下山を開始。写真を撮る余裕も無く、半ばトレイルランニングのような形で登山道を走り降りました。

ずっと下り続けた最後の最後で、登りの階段が待っています。この時点で既に私の足は棒のようになっており、ゴールが見えて安心したせいか、この距離を登るのに5分以上かけてしまいました。

ちなみに、この写真に写っているのが私のガイドのロレンツォです。寡黙なガイドでしたが、尋ねたことにはしっかり答えてくれるし、要所要所で必要な情報(今の標高、次のシェルターまでの距離等)を教えてくれるのでとても助かりました。チップは多めに渡します。

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15:47、制限時間13分前に登山口に帰還。

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 Mountain Torqのオフィスで、証明書を2つ受け取ります。左がヴィア・フェラータのもの、右がキナバル山登頂のもの。これを見て気づきましたが、ヴィア・フェラータの標高は3,776m、ちょうど富士山と同じなのでした。

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その後、用意された車でコタキナバル市内に戻り、18時過ぎにホテルに到着。とても歩き回れるような体力は残っておらず、たまたまホテルから一番近い食事場所が和食レストランだったので、そこで夕食を済ませました。

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学生時代に何ヶ月もの長期間の旅行をしていた頃は、旅先でたまに日本食を食べるのが楽しみだったのですが、社会人になり弾丸旅行が主体になってからはほとんど海外で和食を食べていません。海外でのカツ丼というとラパスのけんちゃんを思い出しますが、ここも日本で食べるのと遜色の無い味付けでした。

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創業30年の老舗だったようです。

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宿に戻った後は、前日の寝不足もあり即就寝しました。

 

【登山2日目・コースタイム実績】

2日目 ペンダントハット〜登頂〜下山
2:29  ペンダントハット出発
3:37 ~ 4:07  Sayat-Sayat Check Point休憩
4:50  8km地点通過
5:26 ~ 6:19  山頂
6:50  ヴィア・フェラータ スタート地点到着
7:35  ヴィア・フェラータ開始
12:03  ヴィア・フェラータ終了
12:32 ~ 13:15  ペンダントハット休憩・ランチ
13:45 ~ 13:48  Villosa Shelter休憩
14:13 ~ 14:20  Layang Layang Shelter休憩
14:35 ~ 14:38  Mempening Shelter休憩
14:57 ~ 15:00  Lowii Shelter休憩
15:18 ~ 15:22  Ubah Shelter通過
15:47  登山口到着
16:10  管理事務所到着

3日目:キナバル山登山+Via Ferrata (1) 登山口〜ペンダントハット

この旅行の主目的であるキナバル山登山。ここに登る場合、初日に標高1,900mの登山口から3,300mの山小屋まで登って1泊し、翌日は早朝に4,095mの山頂までアタックした後、登山口まで下山するというのが一般的なスケジュールです。

今回はそれに加え、下山途中でヴィア・フェラータというワイヤーを使った岩下りのアクティビティにも参加することに。垂直に切り立った岩肌をロープを頼りに下っていく、なかなかスリリングなアクティビティです。

キナバル山は富士山等の日本の山々と違い、入山には現地ガイドを雇うことが必須条件になっています。今回はヴィア・フェラータを運営しているMountain Torqに諸々の手配を全てお願いしました。入山料、ガイド、山小屋、食事(4食)、ヴィア・フェラータ、登頂証明書、コタキナバルから登山口までの往復の移動手段等全て込みで約7万円と決して安くありませんでしたが、一度は登ってみたい山だったので仕方ありません。

当日朝は事前の連絡通り、6:30にホテルまで送迎の車が到着。登山口までは車で2時間ほどの移動です。登山口に近づくと、左側にキナバル山が姿を現しました。天候は文句無し。

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8:15に登山口手前の管理事務所に到着。登山者は全員ここに立ち寄り、入山手続きを済ませなければいけません。

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メインの建物の裏側にMountain Torqのオフィスがあります。ここでスタッフにパスポートを渡すと、入山手続きは全て済ませてもらえました。15:30から山小屋でヴィア・フェラータの事前講習があり、これに参加しないと翌日のアクティビティにも参加できないため、必ず15:30までに山小屋に到着するようにとの案内を受けます。これが登山中ずっと頭の片隅にあり、今回の登りは自然とハイペースになりました。

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管理事務所から見えるキナバル山。

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ちょうど森林限界の少し手前あたりに、かすかに山小屋を見ることができます。距離にして約6km先のこの山小屋が今日のゴール。

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手続きを済ませた後にガイドと合流し、再度車に20分ほど乗って登山口へ。

9:18にゲートを出発して登山開始。到着のタイムリミットである15:30までは、6時間ほど時間があります。ゲートから小屋までの平均所要時間が5時間〜7時間とのことなので、あまりゆっくりしていられません。

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最初は100mほどの下り。これが下山時の最後の関門となります。

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歩き始めて5分程で滝の横を通過。この辺りが登山ルートの最低地点。この後はひたすら登りです。

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初っ端からキツい階段が続きます。

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途中このように視界が開けることもありますが、初日はコースのほとんどが樹林の中を歩くことになり、眺望はあまり期待できません。

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途中1km弱おきにこうしたシェルターが設置されており、ベンチやトイレが設けられています。

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一昨年の地震の影響でしょうか、このような立て看板も何箇所かで見かけました。

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4km地点のラヤンラヤンシェルター(標高約2,700m)に着いたのは11:27。2時間ちょっとで4kmを踏破したことになります。残りは2kmなので、とりあえず15:30のタイムリミットには問題なく間に合いそうで一安心し、ここでランチ休憩を取ることに。

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ランチボックスの中身はサンドイッチ、フライドチキンとゆで卵。これに加えてりんごも1つ入っていました。

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30分ほど休憩をして、12:01に出発。ラヤンラヤンを出てすぐ、旧マシラウルートとの分岐点を通過します。以前はキナバル山に2つの登山道があったのですが、2年前の地震以降、こちらは閉鎖されてしまいました。

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ラヤンラヤンを過ぎると登山道の傾斜もより一層急に。標高が上がるに連れて植生も変化していきます。晴れていた空もいつのまにか雲に囲まれてしまいました。

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新たに建設中の小屋の横を通り過ぎればもう少し。

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バンラタ・レストハウスに到達。大半の登山者はここに一泊するのですが、ヴィア・フェラータ参加者はもう少し上にあるペンダントハットまで登らなければいけません。

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バンラタとペンダントハットの間に6kmポストがあります。

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13:57にペンダントハットに到着。前半にペースを上げたおかげもあってか、平均所要時間を下回る4時間39分で歩ききりました。

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まずはレセプションでチェックイン。部屋はまだ掃除中だから待っているようにとのこと。

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ラウンジエリアで部屋が空くのを待ちます。紅茶やコーヒーは飲み放題のほか、入り口で登山口を脱いで指定の部屋履きに履き替えないといけないこともあり、山小屋とは思えない清潔感です。

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トイレもこの清潔さ。山小屋とは思えません。

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暇つぶしをしたい人のためにカードゲームやボードゲームも揃っています。

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14:30頃、清掃が終わったようで部屋へ案内されます。10人前後が泊まれる大部屋が数部屋あり、各人は部屋のみを指定された上で、ベッドは早い者勝ちで好きなところを取っていく方式。早めに着いたこともあり下のベッドを無事確保しました。ペンダントハットでは各ベッドに寝袋が備え付けられています。

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天井にキブラ(メッカの方角を示す矢印)があるのはさすがマレーシア。

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15:30になってもまだ到着していない人がいるとのことで、結局ヴィア・フェラータの事前講習が始まったのは16:00頃。時間制限はある程度は柔軟なようです。

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まずは座学でコースの説明や注意点を受けた後、実際にハーネスを装着してカラビナの取り扱い等を練習します。正直、この練習だけで使い方を覚えるのは無理がある気がするのですが、翌日の本番でも復習する機会があるので、こんなものかと思って説明を聞いておく程度で問題ありません。

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講習は最後に一人一人が誓約書を記入して終了し、その後は早めの夕食タイム。夕食はペンダントハットではサーブされず、ラバンラタ・レストハウスまで降りていく必要があります。

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ビュッフェスタイルで、種類も山小屋とは思えないほど豊富。

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食事が終わってもまだ7時前。暗くなる前にペンダントハットに戻り、翌日に備え8時前には就寝。

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【登山1日目・コースタイム実績】

1日目 登山口〜ペンダントハット
8:52  管理事務所出発
9:18  登山口出発
9:46  Ubah Shelter通過
10:12 ~ 10:20  Lowii Shelter休憩
10:54 ~ 10:58  Mempening Shelter休憩
11:27 ~ 12:01  Layang Layang Shelter休憩・ランチ
12:38 ~ 12:48  Villosa Shelter休憩
13:08 ~ 13:15  Paka Shelter休憩
13:57  ペンダントハット到着