Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

4日目:キナバル山登山+Via Ferrata (2) 登頂〜下山

登山2日目は1:45に起床。前日は20時にはベッドに入ったのですが、普段寝ていない時間帯ということもあり、30分ほどしか眠れず。寒さについては心配したほどではなく、寝袋がかなり高性能だったようで、すっぽり入ると少し暑いほどでした。

ペンダントハットで用意されていた朝食は食パンとジャムのみですが、この時間帯から食パンはあまり喉を通らず、日本から持ち込んだウィダーインゼリーを朝食代わりに。

2時半にハットの入り口でガイドと合流し、暗闇の中を出発します。

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昨年のペルーでのトレッキング等を参考に防寒着を着込んで出発したのですが、思ったほど寒くなく、歩いてすぐに余分な上着を脱いで調整。

ペンダントハットからサヤサヤチェックポイントまでは厳しい登りが続き、ロープを頼りに岩の斜面を登らなければならない箇所もいくつか。1時間ほどかかり 、3時半過ぎにサヤサヤチェックポイントに到着。

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ガイドから、私のペースだとここから山頂までは1時間半ほどで到着しそうだが、日の出は6時過ぎなので少し時間調整をした方がいいとの話があり、30分ほど休憩を取りました。横になれるベッドもありましたが、そこまで寒くなく星もきれいだったので外で座って休憩。

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4時過ぎに再出発。ここから先は傾斜は緩やかになり、広い岩場をロープを目印にしながら進みます。

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ガイドがヘッドランプを点けずに歩いていたので真似をしてみると、上に光を遮る木々が無いおかげで、月明かりだけでも十分歩けるほどの明るさでした。目が慣れると、左右にある鋭い峰々が暗闇に浮かび上がり、頭上に広がる星空と合わせ、何とも言えない素晴らしい景色。写真に写せないのが残念です。

8kmポストを通過すると、いよいよ目指す最高峰のLow's Peakの山影が目前に現れます。

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そして5:26山頂着。この日の山頂一番乗り。

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頂上がとても狭く長居できる場所ではないので、記念写真を撮ったあとは10mほど下に降りたところで日の出を待つことに。徐々に明るくなってくると、山頂付近の全貌が見えてきます。これから登ってくる登山者のヘッドライトが一列に並んでいるので、登山ルートも一目瞭然。

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そして待つこと30分以上、やっと雲海の下からの日の出です。

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反対側にはLow's Peakの影。

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頂上を見てみると、いつの間にかたくさんの人が。

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名残惜しいですが、ヴィア・フェラータの開始時刻も迫っているため下山を開始します。

暗闇の中を歩いた登りと違い、戻りはこの一風変わった風景を満喫しながらの下山。雲海で下界とは隔絶され、まるで別世界にいるような景色です。

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山頂から約30分でヴィア・フェラータの出発地点に到着。ロングコース(Low's Peak Circuit)とショートコース(Walk the Torq)の2種類がありますが、今回挑戦するのはロングコース。通常約4時間かかるコースとの説明を事前に受けました。ここでガイドとは一旦別れ、ヴィア・フェラータ終了後にまたペンダントハットで合流します。

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全員が揃ったところで、ヘルメットとハーネスを装着してグループ分け。今回は16人の参加者が4グループ(1グループ3~5人)に分けられ、各グループに1人専門ガイドが付きました。1つのグループは常に一緒に進まないといけないので、体力を考慮した上で同じペースで進めそうな参加者を1グループにまとめている印象です。私は香港人の女性とハンガリー人の男性(どちらも20代)と一緒に先頭グループにアサインされました。

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切り立った岩に架けられたワイヤーに自分が装着しているハーネスを括り付け、真下にひたすら降りていくアクティビティ。少し進めば慣れで恐怖は薄れますが、不自然な体勢になることが多く、想像以上に体力を使います。

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途中にはこういった吊り橋もあり、ガイドが思い切り揺らして楽しませてくれるのが定番のよう。

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眼下にはペンダントハットやラバンタレスハウスが。

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最後の方で、岩場の切れ間では木々の間を歩く場所もありますが、ここも道無き道を進むといった様相で、メインの登山道とは完全に趣きが異なります。

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最後の部分はショートコースと合流し結局4時間半ほどかかってコースを終了。未経験者でも大丈夫と謳われていますが、体力に自信の無い方は避けた方が無難かもしれません。ただ、ショートコースは緩やかな傾斜の部分を本当に少し歩くだけでハラハラ感に欠けそうなコースだったので、せっかく挑戦するならロングコースをオススメします。

コース終了地点からはメインの登山道に復帰し、30分ほど下ってやっとペンダントハットに到着。軽くランチをとってから登山口まで下山します。

ここでも気になるのは制限時間。16時までに登山口に着かなかった場合には、penaltyとして追加料金が必要になるとの説明をガイドから受け、なんとか16時を目標に下山を開始。写真を撮る余裕も無く、半ばトレイルランニングのような形で登山道を走り降りました。

ずっと下り続けた最後の最後で、登りの階段が待っています。この時点で既に私の足は棒のようになっており、ゴールが見えて安心したせいか、この距離を登るのに5分以上かけてしまいました。

ちなみに、この写真に写っているのが私のガイドのロレンツォです。寡黙なガイドでしたが、尋ねたことにはしっかり答えてくれるし、要所要所で必要な情報(今の標高、次のシェルターまでの距離等)を教えてくれるのでとても助かりました。チップは多めに渡します。

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15:47、制限時間13分前に登山口に帰還。

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 Mountain Torqのオフィスで、証明書を2つ受け取ります。左がヴィア・フェラータのもの、右がキナバル山登頂のもの。これを見て気づきましたが、ヴィア・フェラータの標高は3,776m、ちょうど富士山と同じなのでした。

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その後、用意された車でコタキナバル市内に戻り、18時過ぎにホテルに到着。とても歩き回れるような体力は残っておらず、たまたまホテルから一番近い食事場所が和食レストランだったので、そこで夕食を済ませました。

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学生時代に何ヶ月もの長期間の旅行をしていた頃は、旅先でたまに日本食を食べるのが楽しみだったのですが、社会人になり弾丸旅行が主体になってからはほとんど海外で和食を食べていません。海外でのカツ丼というとラパスのけんちゃんを思い出しますが、ここも日本で食べるのと遜色の無い味付けでした。

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創業30年の老舗だったようです。

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宿に戻った後は、前日の寝不足もあり即就寝しました。

 

【登山2日目・コースタイム実績】

2日目 ペンダントハット〜登頂〜下山
2:29  ペンダントハット出発
3:37 ~ 4:07  Sayat-Sayat Check Point休憩
4:50  8km地点通過
5:26 ~ 6:19  山頂
6:50  ヴィア・フェラータ スタート地点到着
7:35  ヴィア・フェラータ開始
12:03  ヴィア・フェラータ終了
12:32 ~ 13:15  ペンダントハット休憩・ランチ
13:45 ~ 13:48  Villosa Shelter休憩
14:13 ~ 14:20  Layang Layang Shelter休憩
14:35 ~ 14:38  Mempening Shelter休憩
14:57 ~ 15:00  Lowii Shelter休憩
15:18 ~ 15:22  Ubah Shelter通過
15:47  登山口到着
16:10  管理事務所到着