Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

3日目:チェコ最高峰 スニェシュカ山 登山

到着の翌日は、プラハから日帰りで行けるというチェコ最高峰・標高1,603mのスニェシュカ山(Sněžka)へ。まずは地下鉄B線に乗って東の終点、チェルニーモスト駅(Černý Most)まで向かいます。プラハの地下鉄駅は、旧ソ連圏らしい長くて速いエスカレーターで深いところにありました。

終着駅のチェルニーモストはバスターミナルに直結しており、降りたらすぐバスの乗降場です。今回乗るのは、スニェシュカ山の麓にあるペツ・ポト・スニェシュコウ(Pec pod Sněžkou)までの直通バス。バスの路線番号がやけに長いですが、690250番です。

こちらが時刻表。9:45発で12:40着と、3時間以上かかります。

ちなみにGoogle Mapで検索してヒットしたバスは690250番だけでしたが、それ以外にも169223番・790803番もペツ・ポト・スニェシュコウまで行く模様。もし行く予定がある人がいれば参考にしてください。

バスの運賃は242コロナ(=約1,600円)。週末ということもあるのでしょうが便によっては満席になっていたのでオンライン(https://www.arriva.cz/)で事前予約していた方が良いでしょう。空きがあれば当日運転手からの購入も可能で、クレジットカードも利用できます。

チェコはそもそもそんなに山が多い地形ではないので、目的地のちょっと手前までは平原を突っ走るルートで車窓は良い感じ。

時間通りに12:40にペツ・ポト・スニェシュコウ着。冬場はスキーリゾートにもなるようで、観光客向けの町といった印象です。ここからトレイルスタート。

今回歩くルートはこちらのリンク(AllTrails.com)参照。西側の谷から登って東側の尾根を下る周回ルートで、距離12.9kmです。最後の道の枝分かれが激しい部分だけ道なりに降りると少しこのルートと違いましたが、それ以外はほぼ同じ。

スタートしてすぐ、ロープウェイ駅を通過。なんと、この山はチェコ最高峰にも関わらず頂上までロープウェイで行けてしまうのです。ハイキングが苦手な人でも気軽に登頂できます。

最初はしばらくこんな感じの舗装された道。少し進んだ先にキャンプ場もあるので、そこまではそれなりに観光客もいて高尾山のような雰囲気です。

30分くらい歩いてリャマの放牧地まで来たら、舗装道路は終了。ここからトレイルへと入っていきます。

まあトレイルとはいえ、傾斜の急なところは石畳の階段が整備されていたりと、かなり人の手が入っているルートです。正直個人的には土と木の根が剥き出しになっている日本スタイルのトレイルの方が足に優しくて嬉しいのですが、欧州だとこのスタイルが多い気がします。

45分登って尾根(上の地図でいう①の部分)に到着。ここで立派な山小屋が出迎えてくれます。この尾根はポーランドチェコの国境にもなっており、少し進んだ先にはポーランド側から登ってくるロープウェイもあるので、軽装の観光客で混み合っていました。

山小屋の中はこんな感じで暖かい食事を楽しむことができるレストランになっています。

今回は試しませんでしたが、メニューを見ても地元料理らしいラインアップが並んでおり美味しそう。尾根のポーランド側に位置するこの小屋では金額は全てポーランド通貨で書いてあるのが少しわかりづらいですが、決済にはクレジットカードが使えるので問題ありません。

こちらポーランド側の景色。ポーランド側は北側になるので、4月だとまだそれなりに雪が残っていました。

こちらがチェコ側。この谷を登ってきました。

そして右を向くと聳えるスニェシュカ山。小屋の標高が1,394mなので、残りの標高差は200mほどです。

ここから山頂までの道は、角度によっては日当たりが悪いのかまだ雪が残っている部分も。ポーランド側からロープウェイで上がって来ると山頂に行くにはここを登らないといけないので、軽装の観光客は大変そう。

振り向くとこの景色。頭頂部がかなり平坦に広がっている尾根です。

小屋から25分で山頂に到着。小谷での休憩時間も含めてペツ・ポト・スニェシュコウから2時間弱の登りでした。下の小屋で温かい食事が食べられるとは知らなかったので、持参したカップ麺で腹ごしらえ。

頂上はこの通り広場のようになっています。右側の円形の不思議な形の建物は登山中も何度か見えていたのですが、中は廃墟のようになっており入れませんでした。真ん中のチャペルもしまっており、唯一入れる左のコンテナハウスのような建物が簡単なスナック等を購入できるショップになっています。

頂上から眺めるポーランド側。これより北は基本的に平坦で丘程度の起伏しか無さそう。

チェコ側。標識が国境であることを表しています。スニェシュカ山自体も比較的なだらかな山なので、そこまで眺望が素晴らしいわけではありませんが、最高峰に到達したのでとりあえず満足です。

下山。頂上の真下にチェコ側のロープウェイ駅があります。こちら側ならロープウェイだけで頂上までダイレクトにアクセスできるので、ポーランド側よりもさらに楽々。

ここのロープウェイ駅にもレストランがあり食事を楽しめるようです。

今回はスルーしましたが参考までにメニュー表。チェコ語ポーランド語・ドイツ語の3ヶ国語表記なので苦労しますが、ビール89コロナ(=約600円)、ホットドッグ79コロナ(=約530円)と、やはり少し高め。

ちなみにトイレは有料制。これが落とし穴で、ここまでキャッシュレスで全て済んでいたのですがここは現金のみでした。チェココロナ、ポーランドズロチ、ユーロのコインを受け付けているようなのですが、あいにく財布には米ドルしかなくトイレ利用は断念。

トイレに立ち寄れなかったこともあって、下りはトレラン気味にサクサク進んでいきます。最初の方に少しだけ雪がありましたが、このくらいなら5月中旬頃には溶けきっていそうなレベル。

20分でロープウェイの乗り換え駅に到達。ここにトイレがあり大事には至らずに済みました。

そこから舗装道路を5分ほど進むと山小屋。ハイジの世界に出てきそうな素敵な場所で、ここは車やロープウェイでアクセスできることもあって観光客で賑わっていました。

その先はひたすら石畳の下り。歩いて下る分には良いのですが、トレランだと膝への衝撃が全く吸収されずにダイレクトに伝わるのでかなりありがた迷惑な整備です。

小屋から25分でペツ・ポト・スニェシュコウに帰着。12:45出発、15:55帰着で、休憩やランチも含めてトータル3時間ちょっとで戻って来られました。歩いても6時間ほどでこなせると思いますし、日帰りにはちょうど良いルートだった気がします。

下山後はもちろんビール。日本にいる時からお気に入りのビール銘柄の1つだったピルスナーウルケルはチェコの代表的なビールの1つです。ここも観光地なのですが、これで55コロナ(=約370円)とビールは激安。

ついでにチェコの定番料理グラーシュも。見た目も味もビーフシチューのようなものでした。これで225コロナ(=約1,500円)とやはり観光地価格なので、先ほどのビールの安さが際立ちます。

帰りのバスは790803番。Google Mapの検索には出てきませんが、こちらもオンライン(https://amsbus.cz/)で購入可能です。外国のクレジットカードだとなぜか決済がユーロ建てになり、プラハまで€9.05(=約1,500円)。往路の690250番より若干安く済みました。

帰りも3時間弱かけて、20時前にプラハ着。良いデイトリップになりました。