和倉温泉の宿といえば有名なのはやはり加賀屋。今回はそんな加賀屋の別館として2015年に開業した松乃碧に宿泊しました。
加賀屋本館が家族向けの大型旅館なのに対して、こちらの松乃碧は小学生NGで全31室という小規模で落ち着いた雰囲気の宿。インクルーシブシステムを採用しており、食事は夜・朝に固定の1回ずつですが、それ以外の滞在中のドリンク類やスイーツ等は全て好きなだけもらっても料金に込みとなっています。
チェックインもロビーラウンジのソファーに座って、お茶と干菓子をいただきながらゆったり。
部屋の造りは少し古め。2015年開業とはいえ、新築ではなく廃業した旅館を買い取ってリノベーションしただけなので、こういう感じになってしまうのは仕方ないのでしょう。それにしても、ソファーはもう少し別のデザインのものが無かったのかと思ってしまいますが。
和洋室ということでベッド。
部屋で少し休憩をしたら館内散策に。ロビーラウンジではちょっとしたスイーツが用意されているのですが、これも料金に含まれています。
中庭には立派な茶室があり、宿泊客はこちらでお茶をいただくことができます。着物姿の先生がお手前を披露してくださるのですが、お付きの女性スタッフがきちんと解説してくれるので、カジュアルに楽しむことが出来ます。こうしたサービスが出来るのはやはり小規模な宿ならではでしょう。
茶室の天井には前田家の梅の家紋が描かれており、なかなか貴重なものだそう。
夕食は2階にある個室スペースで。石川県の地元の食材のオンパレードです。きちんと担当のスタッフの方がついてくださり1品ずつ解説してくれる丁寧な対応はさすが。
まずは加能蟹。冬の北陸といえばズワイガニですが、石川県で水揚げされると加能蟹と呼ばれるそうです。福井だと越前蟹、京都だと松葉蟹といったようにそれぞれブランド名称が付けられています。
もちろんここの飲み物もインクルーシブ。地元の食事には地元の酒というのがセオリーかと思いますので、北陸の日本酒を色々ともらいました。
コースの食事はどれも見栄えも良く、やはり加賀屋グループ。こんな皿が次々と登場してきて、海外生活者には堪りません。
メインはのどぐろと黒毛和牛。冬の北陸の味覚堪能です。
食後はロビーラウンジがバータイムになるので、そちらに移動。カクテル各種やリカー類に加えて、合鴨やチーズなどのおつまみもあるのでゆっくり過ごせます。日本のマリオット系ホテルのようにラウンジ大混雑といったことは全くなく快適でした。
翌日の朝食も同じ個室で。朝からこんな品数を食べられるのも日本の旅館ならではでしょう。
こちらの一夜干しと味噌漬けも朝から最高。
食後は、加賀屋本館を少し散策。歩いても行ける距離ですが、レセプションでお願いすればすぐに車を出してくれます。本館はやはりさすがの規模感で、お土産屋が両側に並ぶ通路などはどこぞのテーマパークのよう。
初めての加賀屋グループの宿泊。本館と別館でうまく棲み分けも出来ており、食事やスタッフの質はさすが加賀屋ということを実感させられました。