Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

8日目:スカンジナビア航空 SK4786 レイキャビク(KEF)〜オスロ(OSL) SAS Plus

到着ロビーから出発ロビーに移動し、再チェックイン。スカンジナビア航空はチェックインカウンター35-36と表示されています。

f:id:Pablo21:20170902130255j:plain

しかし、カウンター35-36に向かうと未だに前便のグリーンランド航空(私が乗ってきた便の折り返し便)の表示。列に並んでいる先客にスカンジナビア航空ですか?と確認をして私も並びます。

f:id:Pablo21:20170902130240j:plain

2時間半前になってチェックイン開始。チェックインカウンターは2つで、特に優先レーンはありません。

f:id:Pablo21:20170902130307j:plain

チェックインカウンターで荷物を預けようとしたところ、「あなたの荷物はあっちに持って行って」と言われて向かった先がこちら。到着に続いてまたODD SIZE扱いです。今までに何度も旅行に持って行っている65Lのバックパックですが、カウンターでチェックインできなかったのは初めてのこと。ここのスタッフが適当な対応だったのが少し気になったのですが、多分それが原因で、後々残念なことになります。

f:id:Pablo21:20170902130320j:plain

ボーディングパスは明日の乗り継ぎも含めて3便分が1つにまとまっている仕様。2便目以降はSASではなくオーストリア航空なのでこれで大丈夫かなと思いましたが、問題なくカイロまで使えました。

f:id:Pablo21:20170902130356j:plain

SASはなんとレイキャビク空港にはラウンジを用意していないとのことで、ラウンジが使える予約にも関わらず一般エリアで待つことに。夏の観光シーズンということもあり、制限区域は大混雑です。

f:id:Pablo21:20170902130330j:plain

定刻通りにオスロからのSAS便が到着。

f:id:Pablo21:20170902130409j:plain

搭乗時刻に合わせてゲートへ向かうと既に長蛇の列でしたが、これは優先搭乗でパス。観光路線だからか、優先搭乗の対象者はほとんどいないようでした。

f:id:Pablo21:20170902130433j:plain

今回利用したのはSAS Plusというクラス。スカンジナビア航空は、欧州域内路線ではビジネスクラスの設定が無く、その代替としてSAS Plusが設定されています。他社の欧州域内ビジネスとの違いといえば、真ん中の座席がブロックされないこと。つまり、座席自体は通常のエコノミークラスと全く変わりが無いことになります。エコノミーとの違いは優先搭乗、ラウンジ、機内食の有無といったところでしょうか。

f:id:Pablo21:20170902130445j:plain

搭乗は時間通りに終了したものの、荷物の搭載に時間がかかっているとのアナウンスがコックピットから入ります。結局、定刻より約30分遅れで出発。

f:id:Pablo21:20170902130525j:plain

機内食はボックス型の包装で出されました。今までに経験したことのない形です。

f:id:Pablo21:20170902130537j:plain

開けてみると中にはチキンサラダが。選択肢はこの1択のみでした。

f:id:Pablo21:20170902130602j:plain

食後、免税販売の冊子に目を通していると気になったのが、ズラタン・イブラヒモビッチの香水。まさかこんなところで彼がサイドビジネスを行っているとは。

f:id:Pablo21:20170902130502j:plain

オスロに到着したのは23時。ここまで南下すると流石に夜は真っ暗になります。

f:id:Pablo21:20170902130628j:plain

この日は荷物を引き取って空港近くのホテルに向かうだけだったのですが、荷物がいつまで待てども出てきません。今度こそロスバゲのようです。

オスロSASのホーム空港ということもあって対応体制はしっかりしており、銀行でよくあるような番号札を受け取って自分の順番が呼ばれるのを待つ形式でした。

f:id:Pablo21:20170902130639j:plain

調べてもらうと、そもそも私の預け荷物がシステム上に登録された形跡がないので追跡しようがないとのこと。きっとケプラヴィーク空港のODD SIZE受付に放置されたままなのでしょう。とりあえず、見つかり次第日本の住所まで送ってほしい旨を伝え、保険金請求に必要な証明書を発行してもらいます。

空港から外に出たのは0:30を過ぎていました。ホテル行きの最終のシャトルバスが0:40なので、ギリギリセーフ。

f:id:Pablo21:20170902130651j:plain

今夜は空港近くのGardermoen Airport Hotelで1泊。

f:id:Pablo21:20170902154853j:plain

SASのロストバゲッジ受付カウンターでもらった生活必需品パックはこちら。シャツがXXLなのは北欧ならではのご愛嬌ということにしておきましょう。

f:id:Pablo21:20170902130703j:plain

8日目:グリーンランド航空 GL710 ヌーク〜レイキャビク(KEF) エコノミー

グリーンランド最終日にしてやっと雲の間から少し日差しが出ています。ずっと雲に隠れていたUkkusissatもようやく姿を見ることが出来ました。

f:id:Pablo21:20170902110247j:plain

レイキャビク行きのフライトは9:55発。宿のレセプションに頼んで8時にタクシーを呼んでもらい、空港へ向かいます。

f:id:Pablo21:20170902110330j:plain

来るときはエアアイスランド・コネクトでしたが、帰りはグリーンランド航空です。レイキャビクから先はスカンジナビア航空に乗り継ぐのですが、別航空券ということもあり、荷物のスルーチェックインは出来ませんでした。

f:id:Pablo21:20170902110258j:plain

グリーンランドの首都空港ですが、1日の便数は数えるほどしかありません。それもほとんどがカンゲルルススアーク行き。ヌークの地形では長い滑走路を建設できないという事情もあり、グリーンランド航空はカンゲルルススアークをハブ空港としています。

f:id:Pablo21:20170902110341j:plain

出発時刻である9:55になってやっと搭乗開始。

f:id:Pablo21:20170902110733j:plain

なぜか機材はグリーンランド航空ではなく、DAT (ダニッシュ・エア・トランスポート)のものでした。どうやらウェットリース機の模様。

f:id:Pablo21:20170902110744j:plain

なんと座席は自由席でした。搭乗率は50%程度。

f:id:Pablo21:20170902110550j:plain

小型機なので搭乗もあっと言う間に終了し、待ち時間もなくすぐに離陸。

f:id:Pablo21:20170902110354j:plain

ヌーク市街地の上空を旋回しながら上昇していきました。

f:id:Pablo21:20170902110408j:plain

あっという間にグリーンランドの大地は雲の下に。雲の上はこんなに晴れ渡っているのでした。

f:id:Pablo21:20170902115238j:plain

この機材、各座席に灰皿が取り付けられています。当然今は禁煙ですが、昔の名残でしょう。後から調べてみると、1987年にサービスインした既に機齢30年の機体でした。まさかこの年齢になって自分より年上の機体に搭乗することになるとは。

f:id:Pablo21:20170902110434j:plain

グリーンランド航空は往路のエアアイスランド・コネクトと違い、機内食は無料でサーブされます。まずはクッキー。

f:id:Pablo21:20170902110508j:plain

その後、特に選択肢はなくこのハムチーズサンドイッチを渡されました。まあ何も無いよりはマシといった程度。

f:id:Pablo21:20170902110525j:plain

機内誌はグリーンランド航空のものが用意されています。

f:id:Pablo21:20170902110635j:plain

どうしても気になってしまうこの岡山の小島秀夫さんTシャツ。

f:id:Pablo21:20170902110656j:plain

他にも、グリーンランドのバンドが日本で公演をしたという記事もありました。

f:id:Pablo21:20170902110706j:plain

路線図。グリーンランドの主要都市はほとんど島の西岸に寄っていることがわかります。

f:id:Pablo21:20170902110721j:plain

食後、アンケートが配られました。アンケート回答者から抽選で3名に5,000クローネ分のグリーンランド航空バウチャーをプレゼントとのことですが、当選しても使い道に困りそうです。

f:id:Pablo21:20170902110445j:plain

内容はアイスランド路線に特化したもの。グリーンランド航空の飛ばす路線では唯一、他社と競合する路線となるので、顧客の声にしっかりと耳を傾けようということでしょうか。

f:id:Pablo21:20170902110457j:plain

アイスランドが見えてきました。

f:id:Pablo21:20170902110537j:plain

最初にアイスランドに着いた時には荒野にしか見えなかったのですが、グリーンランドを訪れた後だと緑豊かな大地に見えるのは不思議なもの。

f:id:Pablo21:20170902110602j:plain

到着。ミニチュア模型のようなカラフルな色の機体です。

f:id:Pablo21:20170902124724j:plain

小型機なので当然バスゲート。

f:id:Pablo21:20170902110614j:plain

預けた荷物がターンテーブルでいつまでも出てこないなと思いながら待っていると、ついに全て荷物が出て来たのか止まってしまいました。これはロスバゲか?と思い周囲を見渡すと、バックパックだけが無造作に積み重ねられたエリアが。私のバックパックもここに埋まっていました。1週間前にフィンランドから到着した時は普通に出てきたのですが、空港職員の気まぐれでしょうか。

f:id:Pablo21:20170902110624j:plain

ヌークで荷物のスルーチェックインが出来なかったので、一度制限エリアから外に出て、再度チェックインし直しです。

7日目:ヌーク町歩き (2)

朝起きると、残念ながらこの日も曇り。登る予定だったUkkusissatの山頂は分厚い雲の中です。

f:id:Pablo21:20170830223335j:plain

半日あれば登れる程度の簡単な山らしいので、午後から晴れてくることを期待して、まずは町歩きへ出かけることに。

ヌーク港の全景。ヌークは空港が小さく大型輸送機の離発着が出来ないため、コンテナ船も接岸可能なこの港が町の生命線です。

f:id:Pablo21:20170830222607j:plain

港の奥を見ると雲はますます分厚くなり、マンションまで靄に包まれている様子。これは今日も登山は厳しいかもしれません。

f:id:Pablo21:20170830222622j:plain

気を取り直してまた中心部へ。このカテドラルは数少ないヌークの観光名所の一つのはずですが、残念ながら鍵がかかっていて入れず。

f:id:Pablo21:20170830222633j:plain

カテドラルの脇の丘に建っているのはハンス・エゲデの像。18世紀にグリーンランドキリスト教を布教したノルウェーデンマーク人の宣教師です。言ってみれば、彼の到来がデンマークによるグリーンランドの植民地化の始まりなわけですが、その人物の彫像がこうして残っているのは皮肉なものです。

f:id:Pablo21:20170830222647j:plain

海沿いを歩いていると、何か不思議なものを見つけました。

f:id:Pablo21:20170830222747j:plain

人魚姫の像でしょうか。デンマークの首都コペンハーゲンにあるものと比べるとずいぶんワイルドな雰囲気です。後で通りがかりの現地人に聞いてみたところ、先住民が信仰している海の女神とのことでした。

f:id:Pablo21:20170830222736j:plain

続いてグリーンランドのナショナルミュージアムへ。

f:id:Pablo21:20170830222818j:plain

案内図を見るとわかる通り、複数の建物が敷地内に点在しています。

f:id:Pablo21:20170830222833j:plain

イヌイットの伝統的な正装。色使いが鮮やかです。

f:id:Pablo21:20170830222904j:plain

こちらは普段着。イメージですが、日本の戦時中の服のような?

f:id:Pablo21:20170830222916j:plain

100年ちょっと前までこうした生活をしていたと思うと、時の流れは早いものです。

f:id:Pablo21:20170830222844j:plain

グリーンランドでは農耕を発展させるのは難しく、もっぱら狩猟によって生計を立てていた先住民。肉だけでなく、牙や骨も加工して活用していたようです。

f:id:Pablo21:20170830222940j:plain

もちろん毛皮も。イラストがあるおかげでわかりやすい展示です。

f:id:Pablo21:20170830222951j:plain

他にもグリーンランドの歴史が先住民時代からデンマーク人到来後まで細かく展示されており、なかなか興味深い博物館でした。展示内容も多く、結局3時間ほど滞在。

博物館を出るともう正午を回っていたので、ランチを済ませたら、天気は回復していませんが路線バスに乗って山の麓へ。ヌークは路線バス網がしっかり整備されており、足のない旅行者にとっては助かります。運賃はどこまで乗っても1回15クローネ。

f:id:Pablo21:20170902105116j:plain

町の中心部からは1番のバスで15分ほど。

f:id:Pablo21:20170830223016j:plain

ヌークの地図でいうところの、右下の緑色の部分にやってきました。

f:id:Pablo21:20170827131622j:plain

この辺りは、ヌークの人口が増えすぎたために新たに開発された新興住宅地という様相。

f:id:Pablo21:20170830223052j:plain

岩肌にまだ新しそうな住宅が立ち並びます。

f:id:Pablo21:20170830223105j:plain

学校もおしゃれな建築。

f:id:Pablo21:20170830223132j:plain

しかし、目指す山はまだ雲の中でした。

f:id:Pablo21:20170830223027j:plain

残念ですが山頂に登るのは諦め、コース途中にあるというQallussuaqという湖まで歩いてみることにします。ここでもmaps.meが大活躍。

f:id:Pablo21:20170830223143j:plain

意外と近く、麓の町から15分ほどで到着しました。風もないので音が全くなく、静寂に支配された不思議な空間。

f:id:Pablo21:20170830223157j:plain

本来登る予定だった山はこっち。

f:id:Pablo21:20170830223208j:plain

少し青空は見えてきてはいるのですが。。。

f:id:Pablo21:20170830223233j:plain

雲が不思議な形になりました。どうしても山側からは退いてくれなさそうです。

f:id:Pablo21:20170830223300j:plain

もはやここまで。下山します。

f:id:Pablo21:20170830223311j:plain

最後の最後で少し残念でしたが、これでアイスランドグリーンランド旅行も終わり。明日から2日間・6フライトを乗り継いで東京まで帰国の途につきます。

 

6日目:ヌーク町歩き (1)

今回宿泊したのは、Seamen's Homeという宿。名前から推測できる通り、港のすぐ隣りに建っています。

f:id:Pablo21:20170827131139j:plain

朝食付きで1泊1,375デンマーククローネ(=約25,000円)。アイスランドに負けず劣らずの高物価に面食らいますが、こればかりはどうにもなりません。

f:id:Pablo21:20170827131059j:plain

2万円以上払っているのに、ベッドは驚くほど簡易的。

f:id:Pablo21:20170827131111j:plain

部屋からの眺め。ヌークの中心部は崖のさらに奥の方です。

f:id:Pablo21:20170827131123j:plain

天気は相変わらず冴えないですが、ヌーク滞在も2泊しかないので、早速町歩きに繰り出すことに。

グリーンランド全土から人が集まって来ており、ヌークの人口は増加傾向というのは事前に予習していました。それを裏付けるかのように、ヌーク市内では住宅の建設があちこちで進行中です。

f:id:Pablo21:20170827131214j:plain

ヌークの町は、全体的に岩が目立つ特徴的な地形の上に成り立っています。

f:id:Pablo21:20170827131611j:plain

そのため、歩きやすいように階段が多く整備されており、アップダウンが多いところでも徒歩での散策しやすくなっているので助かります。

f:id:Pablo21:20170827131652j:plain

謎のモニュメント。格闘技をしているのでしょうか。

f:id:Pablo21:20170827131226j:plain

ヨーロッパでよく見かけるスーパー、SPARはグリーンランドでも店舗を展開していました。

f:id:Pablo21:20170827131241j:plain

品揃えは西欧の標準的なスーパーとほとんど変わらず。野菜・果物類はスペインやイタリアからの空輸品が勢揃い。

f:id:Pablo21:20170827131252j:plain

宿から歩いて15分ほどで、中心部に到着です。

f:id:Pablo21:20170827131305j:plain

町一番の高級ホテル、ショッピングセンター、レストラン等が立ち並ぶエリアです。

f:id:Pablo21:20170827131317j:plain

ここにあるスーパーはヌーク最大規模。

f:id:Pablo21:20170827131343j:plain

さすがにスターバックスの店舗はグリーンランドにはありませんが、それでもスタバのコーヒーは楽しめるようです。

f:id:Pablo21:20170830203828j:plain

日清のカップヌードルグリーンランド進出を果たしています。価格は1つ20.50クローネ(=約350円)。

f:id:Pablo21:20170830203853j:plain

冷凍寿司までありました。全体的に値段は高いものの、ヌークであれば西欧の大都市と変わらない食生活を送ることが出来そうです。

f:id:Pablo21:20170830203816j:plain

最近流行りのハンドスピナーグリーンランドに上陸済み。

f:id:Pablo21:20170830203840j:plain

グリーンランドでは、欧州からの植民者が酒類を持ち込むまで飲酒の習慣がありませんでした。そのため、アルコール依存症が深刻な社会問題となり、現在では酒類の販売には厳しい制限が設けられています。例えば、スピリッツ類についてはこのようなカウンターでの対面販売しか認められていません。

f:id:Pablo21:20170830203905j:plain

ビールやワインは店頭に並んでいますが、販売時間が制限されているほか、酒税も非常に高額です。酒が好きな人には住みづらい国でしょう。

f:id:Pablo21:20170830203919j:plain

スーパーの品揃えのほとんどが輸入品な中、グリーンランド産のものといえば海産物くらい。

f:id:Pablo21:20170827131410j:plain

そのため、他の商品と比べて魚介類は激安。ナマズ500gが20クローネ(=約350円)で買えます。

f:id:Pablo21:20170827131356j:plain

スーパーの外では漁師の方でしょうか、魚の直売も行われていました。

f:id:Pablo21:20170830203953j:plain

こちらが見渡した限りではヌークで一番高い建物。

f:id:Pablo21:20170830203942j:plain

1~2階部分はショッピングモールになっています。

f:id:Pablo21:20170827131456j:plain

他の部分はグリーンランド自治政府の庁舎になっていました。

f:id:Pablo21:20170830203931j:plain

このビル一つに全ての省庁が収まっているようです。

f:id:Pablo21:20170830211256j:plain

この近未来的な建物は、Katuaqという文化センター。内部にはカフェや映画館が入っています。

f:id:Pablo21:20170827131432j:plain

中心部から5分ほど北に歩くと、サッカー場があります。人工芝のピッチで、グリーンランド代表の試合もここで行われるとのことです。

f:id:Pablo21:20170827131547j:plain

公式には2,000人を収容できるスタジアムとのことなのですが、特段の観客用の設備は無く、皆スタジアム脇の岩場で観戦しているようでした。なかなかワイルドなスタジアムです。

f:id:Pablo21:20170827131557j:plain

ヌークの地図。大きく3つの地区に分けられており、青色の部分が中心部になります。空港は右上部分。

f:id:Pablo21:20170827131622j:plain

明日は晴れれば、町のすぐ隣りにそびえるUkkusissatという山に登る予定です。この日は一日中分厚い雲に覆われていましたが、どうなるでしょうか。

f:id:Pablo21:20170827131704j:plain

 

6日目:エアアイスランド・コネクト NY407 レイキャビク(RKV)〜ヌーク エコノミー

今日はアイスランドからグリーンランドへの移動日。

アイスランドからグリーンランドへは、エアアイスランド・コネクトとグリーンランド航空の2社が就航しています。グリーンランド航空は国際線用のケプラヴィーク空港を発着する一方で、今回搭乗するエアアイスランド・コネクトは国内線用のレイキャビク空港発着。この空港はレイキャビク市街地のすぐ脇にあるため、歩いて空港まで向かうことに。

空港への道すがら、不思議なモニュメントを発見。

f:id:Pablo21:20170824223506j:plain

宿から10分ほど歩くと、すぐ滑走路が見えてきます。

f:id:Pablo21:20170824223517j:plain

滑走路脇をターミナルまで歩いている途中では、着陸する飛行機もよく見えます。滑走路が短いため、この空港にはこうした小型機しか離発着出来ません。

f:id:Pablo21:20170824223540j:plain

宿が空港から遠い場合は、バスでのアクセスも可能。空港前のバス停は少し気味が悪いアートで彩られていました。

f:id:Pablo21:20170824223551j:plain

宿から歩いて30分ほどでレイキャビク空港に到着。大きなスーツケースを引きずって歩くには少し遠いかもしれませんが、バックパックであれば散歩として程よい距離です。

f:id:Pablo21:20170824223603j:plain

この空港の発着便はほぼアイスランドエア・コネクトが独占していることもあり、専用ターミナルのような門構え。

f:id:Pablo21:20170824223614j:plain

中はシンプルな構造で、ターミナルに入るとすぐにチェックインカウンター。

f:id:Pablo21:20170824223625j:plain

チェックインを済ませた後も、出発時刻の1時間前までは保安検査場に入ることは出来ず、待合室で待つことになります。写真奥に到着客用のターンテーブルが見えることからもわかる通り、到着客と出発客の動線は全く分けられていません。

f:id:Pablo21:20170824223637j:plain

出発1時間前になり、保安検査を通過して出発ゲートへ。ゲートは1つしかなく、ベンチが20席ほどあるだけでした。これで1時間前まで保安検査の通過を制限していたことも納得。

f:id:Pablo21:20170824223650j:plain

脇には小さな免税店がありましたが、売っているのはほとんど酒類のみ。税金の関係でしょうか、グリーンランドへの帰路だと思われるイヌイット系の人々が大量に箱買いしていたのが印象的でした。

f:id:Pablo21:20170824223703j:plain

当然ボーディングブリッジなど無く、歩いて搭乗。機材はボンバルディアのQ200。座席配置は2-2です。

f:id:Pablo21:20170824223717j:plain

観光シーズン真っ盛りということもあり、ほぼ満席の状態で離陸。

f:id:Pablo21:20170824223728j:plain

乗降用のステップも扉に取り付けられており、タラップ搭載車も不要です。

f:id:Pablo21:20170824223755j:plain

エアアイスランド・コネクトではソフトドリンク以外の機内食は有料です。せっかくなので、余っていたアイスランドクローナをここで全て使い切ってしまいました。サンドイッチ1,150クローナ、スープ450クローナ、スキール(アイスランド風ヨーグルト)300クローナで、合計1,900クローナ。占めて約2,000円。

f:id:Pablo21:20170824223741j:plain

エアアイスランド・コネクトはアイスランド航空の子会社で、アイスランド国内線を中心に周辺諸国へも一部フライトを飛ばしています。以前は単にエアアイスランド (Air Iceland)という名称だったのですが、それだと親会社のアイスランド航空 (Icelandair)と混同されることが多かったため、今年の5月にブランド名が変更されました。中長距離路線を飛ばす親会社と補完関係にあることがより明確にわかる新名称です。

f:id:Pablo21:20170824223830j:plain

グリーンランドが近づいてきました。

f:id:Pablo21:20170824223807j:plain

真夏なのですが、海岸沿いを除けば大地は白一色。地図帳でグリーンランドが真っ白に塗られているのも納得です。

f:id:Pablo21:20170824223819j:plain

3時間弱で、ヌークに到着。

f:id:Pablo21:20170824223843j:plain

残念ながら天気は雨。気温もアイスランドに比べ一段と下がっています。降機したら足早にターミナルへ。

f:id:Pablo21:20170824223907j:plain

ターンテーブルも可愛いサイズのものが一つだけ。一応グリーンランドの首都空港なのですが、それでもこんなものです。

f:id:Pablo21:20170824223918j:plain

この空港の注意点としては、建物内にATMや両替所がありません。グリーンランドの通貨はデンマーククローネですが手持ちが全く無いので少し焦ります。

空港からのタクシーもクレジットカードは使用不可とのことだったので、結局タクシーに途中でATMがあるスーパーマーケットに立ち寄ってもらい、そこで現金を引き出してから市街地のホテルへ向かいました。

5日目:ロイガヴェーグル・トレイル トレッキング (4)

4日間のトレッキングもついに最終日。今まで天候には恵まれてきたのですが、最後の最後で残念ながら曇天です。雨もポツポツ。

f:id:Pablo21:20170823205618j:plain

この日は15km先のゴール地点のソルスモルクを14:30に出るバスに乗ってレイキャビクへ戻らなければいけません。天候の回復を待ってもいられず、7時半過ぎには出発。

f:id:Pablo21:20170823205632j:plain

エムストル小屋の全景。

f:id:Pablo21:20170823205643j:plain

出発してすぐ、大きな標識が立っていました。

f:id:Pablo21:20170823205655j:plain

ルート脇に位置するカトラ火山の噴火に対する警告でした。噴火が始まったら警告の花火が鳴るので、それが聞こえたら斜面を登るように、とのこと。そうならないことを祈るしかありません。

f:id:Pablo21:20170823205706j:plain

広い谷に出ました。どうやら、ここを下って川の反対側へコースは続いているようです。

f:id:Pablo21:20170824214429j:plain

ひたすら下り。

f:id:Pablo21:20170823205731j:plain

途中、ロープ伝いに下りていく箇所もあります。滑りやすいので要注意。

f:id:Pablo21:20170823205755j:plain

川が一番狭くなっているところに、橋が架かっていました。

f:id:Pablo21:20170823205743j:plain

岩の間には急流。さすがにこれは歩いて渡るのは無理でしょう。

f:id:Pablo21:20170823205815j:plain

川を渡った後は反対側の斜面をまた登り、一つ丘を越えていきます。

f:id:Pablo21:20170823205826j:plain

丘を越えたら、ソルスモルク方面へ向けてしばらく下り。分厚い雲のせいか、なんとなく今までに比べて寂しい風景です。

f:id:Pablo21:20170823205842j:plain

少し歩くと視界が開けてくるのですが、この辺りで残念ながら雨が強くなってきてしまいました。こうなるとただ黙々と歩くしかありません。

f:id:Pablo21:20170823205853j:plain

雨が強くなるとどうしても歩くときに下を向きがちになりますが、そのおかげで地面に咲く花に気づくことができました。

f:id:Pablo21:20170823210106j:plain

よく見るといろいろな種類の花が咲いています。

f:id:Pablo21:20170823205927j:plain

高山植物の類には明るくないのですが、その方面が好きな人なら楽しいでしょう。

f:id:Pablo21:20170823205904j:plain

川の反対側に小屋を発見。こんな何も無いところに誰か住んでいるのでしょうか。

f:id:Pablo21:20170823205939j:plain

木が生えています。明らかに植生が変わってきました。

f:id:Pablo21:20170823205950j:plain

道の先に川が見えてきました。

f:id:Pablo21:20170823210000j:plain

どうやらまた渡渉ポイント。

f:id:Pablo21:20170823210011j:plain

雨のせいか、今までに渡った川と違い川底が全く見えませんでした。これは深さがわからず大変です。幸い前日の川に比べて浅く幅も狭かったのでなんとかなりましたが、雨が降ると渡渉の難易度が一気に上がることを実感。

f:id:Pablo21:20170823210040j:plain

渡渉ポイントを過ぎると、完全にルートの両脇が木々に囲まれました。ゴールが近づいていることを感じさせます。

f:id:Pablo21:20170823210119j:plain

分岐点に到着。ソルスモルクは離れた場所に小屋がいくつかあり、利用するバス会社によって発着地点が違います。この看板を見るとバス停は右と思い込んでしまいますが・・・

f:id:Pablo21:20170823210131j:plain

裏を見ると、私の利用するTREX社のバスはランギダルル小屋でした。進むべきは左です。

f:id:Pablo21:20170823210143j:plain

地図によると、あの川沿いがゴール地点のはずです。

f:id:Pablo21:20170823210204j:plain

よく目を凝らすと、目指すランギダルル小屋が見えました。

f:id:Pablo21:20170823210215j:plain

13時、到着。

f:id:Pablo21:20170823210258j:plain

ロイガヴェーグル・トレイル、全54kmを無事踏破です。最終日を除いて概ね天候にも恵まれ、満足できるトレッキングになりました。

f:id:Pablo21:20170823210323j:plain

休憩用の建物でランチを済ませ、14時半が近づいてきたらバスに乗車。帰りの便は予約が出来ないので、満員で乗り切れなかったらどうするのだろうと思っていたのですが、乗車率は5割程度で、杞憂に終わりました。

f:id:Pablo21:20170823210349j:plain

途中、大きな滝の横を通過。ソルスモルク周辺にも見所はいろいろあるようです。

f:id:Pablo21:20170823210409j:plain

途中でバスの乗り換えを1度挟み、17時過ぎにレイキャビクに到着。出発前と同じ宿に戻り、シャワーを浴びてリフレッシュしたら、到着時に見かけて気になっていたラーメン屋で夕食です。

f:id:Pablo21:20170823210541j:plain

店員に聞いたら、オーナーはチベット人で、日本でラーメン作りを学び、アイスランド人女性と結婚してここでラーメン店を開業したとのこと。ラーメン屋育成ジムとは初耳です。

f:id:Pablo21:20170823210530j:plain

メニューはスープ、麺の種類、トッピングでそれぞれ好きなものを1つ選ぶ方式。価格はどれを選んでも1890クローナです。とんこつor味噌はいいとして、麺の種類でラーメン、うどん、ライスと並ぶのには唖然。当然ラーメンを選びましたが、うどんを選ぶと"とんこつうどん"なるものが出てくるのでしょうか。ライスを選ぶとどうなるのかは想像すら出来ません。

f:id:Pablo21:20170823210420j:plain

餃子もあるようなので一緒に注文。

f:id:Pablo21:20170823210433j:plain

まずはラーメンが出てきました。見た目はそれなりで、スープもいい味でしたが、有り得ないレベルで麺が伸びきっています。これがアイスランド人好みなのでしょうか。

f:id:Pablo21:20170823210444j:plain

餃子はなぜかマヨネーズと一緒。

f:id:Pablo21:20170823210516j:plain

この夕食で3,000円以上するのがアイスランドの物価。アイスランド最後の夕食はある意味で貴重な経験になりました。

 

4日目:ロイガヴェーグル・トレイル トレッキング (3)

トレッキング3日目、朝起きると少し雲が出ています。

f:id:Pablo21:20170823191652j:plain

しかし風が吹いてくる方向をみると明るいので、そこまで悲観すべき状況ではなさそう。

f:id:Pablo21:20170823191641j:plain

案の定、身支度をしていると晴れてきました。今日も運はまだ味方のようです。8時半に出発。

f:id:Pablo21:20170823191718j:plain

最初は緑の中を進みます。雪の白・溶岩の黒・野草の緑と景色が変化に富んでいることもロイガヴェーグルの人気の秘訣でしょう。

f:id:Pablo21:20170823191731j:plain

アルフタヴァトン小屋で、この日のルート上には渡渉ポイントが2カ所あるという情報を確認していたのですが、出発して30分ほどで早速ひとつ目。

f:id:Pablo21:20170823191755j:plain

昨日の川に比べて幅も広め。足元が不安定なので、トレッキングポールがここでかなり役立ちました。

f:id:Pablo21:20170823191820j:plain

幸運なのは晴れていること。ザックを下ろしての靴の履き替えも落ち着いて出来るし、川を渡り終えた後は20分ほど芝生の上でゆっくりしていると足も直ぐに乾きます。

f:id:Pablo21:20170823191833j:plain

渡渉後はゆるいアップダウンの連続。

f:id:Pablo21:20170823191846j:plain

ところどころ、正面に氷河が顔を出します。最終日のゴールであるソルスモルクはあの氷河の麓です。

f:id:Pablo21:20170823191914j:plain

最近噴火したとは思えない雄大な氷河。

f:id:Pablo21:20170823191931j:plain

出発から1時間半ほどで、ハヴァンギル小屋が見えてきました。

f:id:Pablo21:20170823191956j:plain

アルフタヴァトン小屋が満員の際にはこちらを使うことも出来ますが、設備がとても簡素らしくあまりオススメはされていません。

f:id:Pablo21:20170823192008j:plain

ハヴァンギル小屋を過ぎると風景がまた一変します。今度は溶岩の黒。

f:id:Pablo21:20170823192021j:plain

途中、かなり流れの強い川に出くわしました。

f:id:Pablo21:20170823192047j:plain

さすがにここは橋があるので安心。

f:id:Pablo21:20170823192101j:plain

その後はしばらく車道を直進。

f:id:Pablo21:20170823192128j:plain

本日2度目の渡渉。ここが全行程で一番幅の広い渡渉ポイントでした。深さも最大で、膝まで冷たい雪解け水に浸かることに。

f:id:Pablo21:20170823192143j:plain

この日は平坦な道が多く、初日・2日目に比べると単調な道のり。

f:id:Pablo21:20170823192200j:plain

歩いているとゴーという音が徐々に大きくなりながら聞こえてきたので何かと思っていたら、急に大きな滝が現れました。ちょうど12時過ぎだったので、ここでランチタイムに。

f:id:Pablo21:20170823192226j:plain

その後も同じような風景。砂が少し細かくなってきたため、強風が吹くと砂が舞い上がって目がやられます。

f:id:Pablo21:20170823192245j:plain

時間も十分あるので、途中少しルートから逸れて、コース脇にある丘の一つに登ってみました。

f:id:Pablo21:20170823192259j:plain

ルートはひたすら氷河の方へと続いています。

f:id:Pablo21:20170823192321j:plain

面白い形状の雲。山全体が気を発しているかのよう。

f:id:Pablo21:20170823192358j:plain

渡渉ポイントは2つと聞いていたのですが、3つ目がありました。もう少し水深が浅ければ石伝いに渡れそうなので、この日はたまたま水量が多かっただけかもしれません。

f:id:Pablo21:20170823192426j:plain

少しずつ雲が増えてきました。

f:id:Pablo21:20170823192440j:plain

単調な景色に飽き始めてきたころ、やっと小屋が見えてきました。

f:id:Pablo21:20170823192516j:plain

15時過ぎ、エムストル小屋に到着。今日も約7時間のトレッキングでした。

f:id:Pablo21:20170823192528j:plain

小屋のレセプションに貼られていた掲示。日本だったら苦情が出ること間違い無しの内容に思わず苦笑させられます。

f:id:Pablo21:20170823192604j:plain

ここは宿泊棟が3つに分かれており、私はハット3を指定されました。2段ベッドが並んでおり、1つのマットレスを2人の宿泊者で共有する形式です。

f:id:Pablo21:20170823192539j:plain

各宿泊棟にキッチンも備えられていますが、ゴミ箱はありません。

f:id:Pablo21:20170823192553j:plain

テント場は少し下ったところ。

f:id:Pablo21:20170823192615j:plain

天気も下り坂なので、早めにシャワーを浴びて建物内でゆっくり。3日目になると同じルートで歩いている他のトレッカーとも顔見知りになるので、彼らと雑談をしながら過ごしました。