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とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記

2日目:ラーユーン町歩き

13時過ぎにラーユーンの空港に着き、乗り継ぎ便の出発は19:55。この間の約7時間を使って、西サハラの首都とされているラーユーンの町歩きに出かけることにしました。

空港にATMも両替所も無かったのでタクシーに乗る現金も無く、歩いて市街地方面へと向かいます。

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西サハラとは、元々スペイン領サハラと呼ばれたアフリカ大陸では数少ないスペイン植民地だった地域のこと。1975年にスペインが撤退した後、現在では海岸地帯を含む大部分をモロッコが実効支配していますが、東部の砂漠地帯の一部はアルジェリアの支援の下で西サハラの独立を目指すポリサリオ戦線という勢力が支配しています。

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1988年に国連仲介により停戦となり、将来的には住民投票による帰属が決定されることとなっているのですが、誰を住民投票の対象とするかが決まらないまま、"帰属未確定地域"としての地位で30年以上が経過してきました。

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その30年の間に、モロッコ西サハラの経済開発を推進。軽減税率などの様々な優遇措置を設けて多数の入植者を本土から送り込み、住民投票の対象者となるモロッコ系住民を増やして、モロッコ領であることを既成事実化しようとする政策を行っています。

そのため、町は綺麗に整備されており、一見するとモロッコの一地方都市にしか見えません。

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歩いて20分ほどで町の中心部に到着。重いバックパックを数時間置いておける場所の確保が必要なため、まずは適当な安宿を探します。見つけたのはHotel Essahel。

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1部屋70ディルハム(=約800円)。受付の兄ちゃんは英語がそれなりに通じました。

数時間後にチェックアウトするので値引きしてくれないか訊きましたが、結果はNo。まあ大した金額では無いので構わないのですが、こうした安宿に来ると、学生時代の貧乏旅行をしていた頃の値引き交渉癖がつい再発してしまいます。

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荷物を置いたら町歩きスタート。どうやら市バスも走っているようでしたが、ルートが不明なのと内部があまりにぎゅうぎゅう詰めだったので今回はパス。炎天下の中ですが、歩いて回ります。

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ロッコ軍の勧誘ポスターでしょうか。この町に掲げられると特別な意味を感じます。

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ロッコ政府の政策のせいか、やたら建設工事中の場所が多いのがこの町の特徴。公共事業で雇用を生み出しているのでしょう。

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ただ、計画は壮大ですが進捗は遅れている様子。例えばこの看板に描かれた大きな公園については、2012年着工で建設期間は18ヶ月と書いてあるように読めますが、2019年現在でもまだ未完成。

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柵に囲まれており、中に入ることはできません。

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内部を覗くと、大半は完成しているようなのですが・・・。

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別のところにある公園もまだ閉鎖中。

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ただし、どういうわけか中の噴水は運転中です。サハラ砂漠のど真ん中にあるこの町でこれだけの水量の噴水を稼働させていることに、モロッコ政府の意地を感じます。

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大通り沿いには運動器具が設置されており、子供達の恰好の遊具に。町の南西部方面は特に、不自然なほどに整備された人工都市らしい町並みが続いていました。

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そんなラーユーンには2017年にマクドナルドもオープン。中央広場に面した一等地に位置しており、誘致に相当気合いが入っていたことは想像に難くありません。

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内部の設備も最新式で、オーダーはタッチパネルを使ったセルフ方式。言語はフランス語とアラビア語が選べます。客はほとんどおらず、仕入れの物流等を考えてもマクドナルドにとっては大赤字だと思いますので、誘致の受諾条件としての政府からの損失補填制度などがあるのではと勘ぐってしまいます。

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町の西部、空港方面にあるEl Mchawar広場。奥に見える建物は地方議会なので、ここがラーユーンの政治の中心でしょう。

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のんびりした雰囲気ですが、警備員の数がやけに多いことが、ここがまだ紛争地域であることを思い出させてくれます。

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10分ほど北に歩けばもう町はずれ。

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奥に見えるのは砂丘。本当に砂漠に面した都市なのです。

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町の北部は旧市街的な雰囲気。スペイン領時代のものと思われる建物もいくつか残っています。

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役場や警察署等の官公庁として使われている建物が多い様子。上部に掲げられるのはもちろんモロッコ国旗です。

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町の北端には沼地がありました。

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よく目を凝らすと見えたのがフラミンゴの群れ。砂漠の中にある水場は、バードウォッチングには良いスポットのようです。

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空手道場。空手は西サハラにまで進出済みでした。

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町をぶらぶらしていたらあっという間に数時間は経過してしまいます。宿へ戻って荷物をピックアップしてチェックアウトを済ませ、タクシー(10ディルハム=115円、安い!)で空港へ戻りました。