サンセットパークの中華街から15分ほど歩いてやって来たのはベイリッジ。ここはニューヨークで最大級のアラブ系エスニックタウンが広がる地域です。中心ストリートは5th Ave。
早速ハラルミートの店がお出迎え。BEEF、LAMB、GOAT、CHICKEN、VEALと、当然PORKはありません。
アラブ系アメリカン協会。設立が2001年となっていますから、911同時多発テロがきっかけとなったのかもしれません。あの事件以降イスラム教徒は肩身の狭い思いをしているでしょうから、こういった団体の果たす役割は重要なはずです。
アラブ系以外のムスリムも、宗教が同じという親和性からかこの地域に集まっている様子。ここはハラルのインド料理屋です。インドはヒンドゥー教徒が多数派ですが、イスラム教徒もそれなりに存在しています。
こちらはハラルの中華料理。中国も西方の地域の地元住民はほとんどイスラム教徒です。
宝石屋が多いのがアラブ人街の特徴。この現象はニューヨークに限らないので、歴史的に宝石商が多いのかもしれません。
アストリアでも見かけたスイーツ・バクラヴァの専門店もありました。元は中東発祥のスイーツですから、こちらの方が本場と言えるでしょう。
スイーツ店が多いのもアラブ人街の特徴。アルコールがご法度のイスラム教文化圏においては、男女問わず甘いスイーツが大人気なのです。
怪しいブティック。腰にジャンビーヤ(イエメンの短剣)を差していたりと、マネキンの服装が普通ではありません。
アラブ系エスニックタウンの中心部にあるのが、baladyというアラブ系のスーパー。ここもエスニックな雰囲気満点で面白そうな商品がたくさん並んでいる予感です。
まずはセルフサービスのオリーブ。アストリアのギリシャ系スーパーでも同じ光景がありました。オリーブというとギリシャ、イタリア、スペイン等の南欧をイメージしがちですが、同じく地中海沿岸のシリア、レバノン、チュニジア等のムスリム圏も一大産地です。
オリーブオイルはなんとパレスチナ産のものも。
肉は当然全てハラル処理済み。
ハラルの冷凍ビーフパティなんてものまでありました。しかも、輸入品ではなく米国産だそうです。さすが移民大国アメリカ。
ヤギ肉も取り扱いあり。インパクトのある陳列です。
ハルヴァ、タヒーニなどいかにも中東な商品も圧巻の品揃え。
ここにもパレスチナ製品。あれだけイスラエルに痛めつけられていながら、まだこんな輸出産業が残っているだけで驚きですが、それが米国まで流れ着いているとは、グローバリゼーションさまさまです。
ピタパンもこの種類。
ヘブライ文字が刻まれたコッシャーピタパンも。アラブ系のこの店舗で需要があるとは思えませんが。
スーパーの隣には雰囲気のあるイエメン料理店が。ここでランチにしようかとも思ったのですが、サンセットパークでのチチャロンと小籠包のせいでまだ空腹ではなかったので、残念ながらパス。
ここからはバスに乗って次のエスニックタウンへ向かいます。