Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

3日目:フォンニャ=ケバン国立公園 洞窟探検ツアー (1)

本日からは、今回の旅行のメインイベントである、2日間に亘るフォンニャ=ケバン国立公園の洞窟探検ツアーです。

ツアー会社であるOxalis Adventure Toursは、国立公園内の洞窟内のツアー催行が認められている唯一の会社であり、TripAdvisor等での評判も上々。洞窟毎にレベル1からレベル6までの難易度が設定されており、今回は1泊2日で行けるものとしては最高難易度のレベル4が設定されている、"Hang Va Expedition"というツアーに参加することにしました。

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ツアー代金は800万ドン(=約4万円)。安くはありませんが、ガイド、ポーター、コック、安全装備、食事、寝床等が全て含まれており、妥当な値段設定と言えるでしょう。

シューズは無料でレンタル可能。自前の靴でも良いのですが、思いっきり水の中を歩くことになるので、ぬかるみで泥々になることは間違いありません。サイズは豊富にあり、このシューズで靴擦れ等も無く快適に過ごせました。

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朝8時半にホテルに迎えに来てもらい、9時にOxalisのオフィスに集合。ここでガイドや他のツアー参加者との顔合わせを済ませ、ガイドからツアー中に注意すべき点のレクチャーなどを含めたブリーフィングを受けます。蚊やヒルは言わずもがな、触れただけでカブれてしまうような植物もあること等、様々な注意点がありました。

ブリーフィングをしてくれているのが、ガイドのズン(Dung)。ユーモアがありつつ洞窟に関する知識も豊富で、おすすめできるガイドです。

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ブリーフィングを終了したら早速車に乗って国立公園内へ。あっという間に密林に囲まれました。10時半頃にトレッキングを開始し、まずはジャングルの中を1時間半ほど歩いて、洞窟手前のベースキャンプを目指します。

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これが例の触れただけでカブれる植物。見た目に特徴は無く、言われないと全く分かりません。ジャングル内を歩く間は、長袖・長ズボンが必須です。

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途中、崖のようなところには大きな穴が空いているのが見えます。この辺りには洞窟が無数にあるのです。

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目指す洞窟の入り口までは山を1つ越えて行かなければいけません。急登もあり中々きつい道。

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12時頃、ベースキャンプに到着しました。先着したポーターやコックが既に昼食を準備してくれているという手際の良さは、さすが4万円するツアーなだけあります。

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キャンプ全景。テントは2人又は1人で1張ですが、私のような1人参加者はソロテントを割り当ててもらえるので快適です。

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ランチはバインミー。挟む具材は種類が豊富で、パンの他に生春巻きの皮もあります。ジャングルの中とは思えない豪華な内容でした。

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食後はいよいよ洞窟探検に出発。まずはヘッドライト、ヘルメットとハーネスを装着するところから。これに命を預けることになる安全装備ですが、ポーターがしっかり着用できているか確認してくれるので安心です。

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13時過ぎ、いざ洞窟へ。ベースキャンプのすぐ脇が洞窟への入り口になっているのですが、傾斜が急なためハーネスを使いロープ伝いに下りていきます。

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ここから先は真っ暗なので、ヘッドライトだけが頼り。しかも、いくつも分岐点があるので、置いて行かれたら自力で脱出するのは不可能です。

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外は東南アジアらしい暑さでしたが、洞窟内はかなり涼しく気温が10度以上は違うように感じられます。水も結構冷たく、腰あたりまでは余裕で濡れるので覚悟が必要です。

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屈んでやっと1人が通れる程度の部分も。なかなかアドベンチャー感のあるツアーです。

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ここは両側の壁に合わせて体を斜めにしながら横歩きで通過。

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30分ほど洞窟内を進むと、この日の一番の難所に到達。水路から離れ、崖沿いに通ったロープ伝いに、崖の上へと登っていく区間です。まずはガイドがお手本披露。

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続いて私が二番手でトライ。足元の石灰岩はかなり滑りやすく、一度足を踏み外しかけましたがハーネスのおかげでなんとかセーフ。脚力だけでなく腕力もかなり使って、無事登り切りました。そのあと1人ずつ続く間、ガイドはずっと全員に手足の置くべき位置等を指導し続けています。

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その先もロープ伝い。

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やっと最奥部に到達。石灰岩のプールがいくつも階段状に並んだ棚田のような風景が広がります。有名なトルコのパムッカレと形成プロセスは同じです。

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梯子を伝って棚田の内部へ。

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中にはこのような柱状の構造物が無数に並んでいるのでした。

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雨季は柱の下に水が張り、それはそれで幻想的な風景になるそうです。あまり雨が降りすぎると水嵩が増してアクセス出来なくなるらしいのですが、雨季の始まりや終わりの時期は狙い目だそう。

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構造物を傷つけないように黒い足場が設置されており、その上しか歩くことは出来ません。

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30分ほど滞在したら元来た道を引き返します。往路はそこまで周りを見渡す余裕がありませんですたが、改めて見るとかなり広い空間でした。ジュールベルヌの小説「地底旅行」の世界を生きているかのよう。

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再び難所の崖区間。ドイツ人の彼女も腰が引けてしまっています。

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こんな感じで1人ずつ順番に。早い人は1分あれば通過出来ますが、ベトナム人の女の子は身長が低いためリーチ範囲が小さく、うまく進めずに5分以上かかっていました。

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この崖の脇も不思議な形の構造。地面が流れ落ちてきているかのようです。

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しかも、よく見るとキラキラ光っています。小さな結晶をたくさん含んでいるのが理由だそう。写真だとイマイチ伝わりませんが、幻想的な光景です。

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崖を降りたところでおやつタイム。準備の良いガイドとポーター達です。

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休憩後は再び水の中へ。

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ガイドの足元はなんとサンダル。さすが、もう慣れたものなのでしょう。

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ゴール。3時間ぶりの陽の光です。

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夕方はキャンプでゆっくり。ポーター達がオフィスで預けた個人用荷物も運んでくれているので着替えは出来ますが、もちろんシャワーはありません。

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ツアー客同士で会話しながら過ごしていると、ビールと自家製ポテチの登場。至れり尽くせりです。

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ビール片手に夕飯待ち。こうやって見ると、かなり人件費のかかっているツアーであることがわかります。

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夕食はバーベキューも。

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7時前にはディナータイム。ベトナム人7名、ドイツ人2名、日本人1名の10人グループです。ガイド曰く、普段は外国人がほとんどで、こんなにベトナム人率が高いのは初めてとのこと。1人4万円のツアー代を出せるとは、ベトナムも少しずつ経済的に豊かになっている証拠です。

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 夕飯は町のレストランと見紛うほどの品数。全てベトナム料理で、クオリティも高いものでした。間違いなく今回の旅行で一番の食事です。

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夜はガイドを含めた全員でカードゲームをして過ごし、9時過ぎに就寝。暑くて寝苦しいですが、さすがにそればかりは我慢するしかありません。

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