バンコク行きのタイ国際航空の出発予定時刻は14:50。オークランド空港の国際線ターミナルに到着したのは10:00過ぎですが、当然"Check in not open yet"との表示で、まだチェックインカウンターは空いていません。
今回はタウポで通しのボーディングパスを受け取り済みなのでカウンターに立ち寄る必要が無く良かったですが、そうでなければ出発ロビーで2時間ほど待つはめになるところでした。
出国審査場へ。この時間帯はニュージーランド航空の関空便の出発があるせいか、日本人(特に高校生くらいの若年層)が目立ちました。春休みの海外ホームステイ研修でしょうか。
出国審査にはExpress Laneがありますが、チェックインカウンターに立ち寄っておらずインビテーションを受け取っていないため利用出来ず。もっとも、一般レーンでもほとんど列は無く問題ありませんでした。
制限エリアは1年前に利用した時は一部工事中のエリアがあったのですが、今回利用した時は工事も終了して綺麗になっていました。天井が高く開放感があります。
出発までは、ニュージーランド航空のラウンジで時間つぶし。受付は無人でしたが、設置されている機械にボーディングパスを読み込ませれば入室出来ました。
入室時は出発便が少ない時間帯だったこともあり利用客は少なめ。ただ、14時台になると米国やアジア各地への便が重なるため、その頃になるとかなり混雑していました。
大きい窓に囲まれて全体的に明るい雰囲気のラウンジです。
窓の外には駐機する機体がずらっと並びます。ニュージーランド航空は白黒がコーポレートカラーになっていますが、機体のデザインはセンスが感じられてお気に入りの1つです。
ラウンジ内の食事類はコールドミールが中心。
ホットミールはスープが1種類ある程度でした。ニュージーランド航空のハブ空港ラウンジとしてはショボいと言わざるをえない内容。
一方、感心したのはコーヒーのオーダーシステム。カウンターに備え付けられたタブレットで注文して名前を入力すると、数分で出来立てのコーヒーを作ってもらえるようになっています。ラウンジ内だけでなく、テイクアウトを選べば持ち帰り用カップでの提供も可能。
ミルクの量やトッピングなどを細かく選べます。自分で入れる自動マシンのコーヒーに比べればかなり進んだサービスと言えるでしょう。
搭乗時刻になり機内へ。この日の機材はタイ国際航空の最新機材であるB787-9。座席はキャセイやフィンエアーでも搭載されている逆ヘリンボーン型です。座席脇にはタイ航空のシンボルであるオーキッド(蘭)の花が添えられています。
フルフラットにした時の足元の広さも十分確保されている方。
収納は通路側に少し。ちょっとした小物を入れておくのには役立ちそうです。
窓側の方の収納にはヘッドホンがプリセットされていました。ただ、そもそも扉が無いのであまり収納としての機能は期待出来なさそう。
アメニティはラコステ。
ポーチの中には、丁寧に内容の一覧がまとまっていました。
ウェルカムドリンク。一緒のタイミングでおしぼりも配られました。
定刻でゲートを出発。タキシングの途中で沖止めで到着客がちょうど降機しているタイミングのマレーシア航空を見かけました。経営難と言われて久しいマレーシア航空ですが、ゲート利用料すらケチっているのでしょうか。もはやLCC並みです。
離陸。オークランド市内を横目に上昇していきました。
機内食メニュー。食事とドリンクの2冊に分かれています。
まずは食事の方。メインはタイ料理と洋食がそれぞれ2種類ずつ。タイ料理はMassaman CurryとChu Chee Curryという2種類のカレーがあったのでどう違うのかクルーに聞いたところ、前者はインド風カレーみたいなもので、後者は日本風カレーみたいなものだというよくわからない回答でした。
2食目は前菜なしで1食目に比べると軽め。メインの選択も2種類しかありません。
ワインは赤3種、白2種、それにロゼ1種。
それ以外のドリンク。まあこんなものでしょうか。
最初はシャンパンとナッツから。ナッツはきちんと温められています。
それが終わったらロゼに替えてもらいました。ただ、クルーがかなり忙しそうにしており、空いたグラスを下げてくれと頼んだら、「私はこの列全員の食事を担当しなければならないんだから忙しいの!」とイライラ気味に言われてしまったのには唖然。微笑みの国のサービスはどうなってしまったのでしょうか。
前菜はスモークサーモンとクマラサラダ。クマラとは何かと思ったのですが、後で調べたところサツマイモのマオリ風の呼び名とのことでした。
メインはマッサマンカレー。サイドメニューのプージャー(蟹肉の甲羅詰め)も良い出来で、ニュージーランド搭載でもタイ航空のタイ料理メニューは外しません。
続いてチーズ。2種類しかないのには少しがっかり。ちなみに、この辺りまで来てもクルーはまだ忙しそうで、ワインのリフィル等はほとんどやってもらえません。
デザートはバニラパンナコッタ。カップに比べて量が少なすぎる気もしますが、味は普通。
最後にチョコレートが配られてシメ。
1食目のサービス終了はこの辺り。
14:50発、20:50着のフライトなので、最後の数時間を除いてはずっと外は明るいまま。食後しばらくすると、眼下にブリスベンの街がよく見えました。
オークランドからバンコクは12時間の長距離路線。映画でも見ながらゆっくりしていたところ、出発から5時間半ほど経過したちょうど中間地点あたりで、2食目のサービスが始まりました。
てっきり2食目は到着直前かと思っていたので、意外なタイミングでのサービスです。NZ時間の20時半頃ということで、NZの夕食時刻に合わせたものだったのかもしれません。
ちなみに、この食事のオーダー時にドリンクの確認は無く、問答無用で水のみ。頼めばサーブしてくれたのかもしれませんが、この終始イライラしているクルーと話すのも気乗りしませんので、水で我慢しました。
加えて驚いたのは、イチゴが若干腐っていること。これはタイ航空というよりもオークランドのケータリング会社の責任でしょうが、よくこれが検品を通ったものです。
そして何故か2食目終了のタイミングで配られるWi-Fiの20MB無料券。配るのを忘れていたのでしょうか。
その後順調に飛行は続き、ベトナム上空に差し掛かるあたりでラストオーダーの確認がありました。All Day Dineメニューの中から注文が出来るようです。
選んだのはワンタンスープ。野菜とワンタンは良いのですが、麺はインスタント感がばっちり。挙げ句の果てには、粉末スープまでそのまま出してくるとは、もはや取り繕う気も無いことがわかります。
12時間のロングフライトを終えてバンコクに到着です。到着便が集中する夜の時間帯だったせいか、沖止めでバス移動。タイ航空は特にビジネス・エコノミーの分けも無く全員が同じバスにぎゅうぎゅう詰めと、最後まで少しがっかりなフライトとなりました。