ホテルからは流しのタクシーを拾って空港まで向かいます。ドライバーの言い値が6,000フラン(=約1,200円)とのことで、数日前に空港から乗った8,000フランに比べても割安だったので、空港到着時に1,000フランをチップとして渡したところ大喜び。昔はチップなどほとんど渡さなかったのですが、最近はそれによってお互い良い気分になれるのであれば悪くないかもと思うようになりました。
警察によるパスポートチェックを通ってからチェックインカウンターへ。ビジネスクラス用のレーンは閉じられており、係員にパスポートを見せないと通してもらえません。
バックパックを背負っていたせいか問答無用でエコ列に誘導されそうになりましたが、ビジネス利用だというとスタッフの態度も一気に変わったのは笑うところでしょうか。
ブリュッセル航空⇒ルフトハンザ⇒ANAと3つの航空会社に跨る乗り継ぎ旅程だったのですが、ボーディングパスは全てアビジャンで発券されました。もちろん預け荷物も東京までスルーです。
ボーディングパスと併せてラウンジインビテーションも入手。空港ターミナル会社のAeriaが運営するV.I.P.ラウンジが指定されました。
出国審査もアフリカあるあるの賄賂要求は無くあっさり通過し制限エリアへ。一応免税店もありますが、照明が暗く人もまばら。
小さい空港で特に時間を潰すところも無いのでそのままラウンジに入室。アクラと違い、アフリカとはいえ仏語圏らしい洗練された雰囲気です。
食事はホットミールが3種類と、その他はサンドイッチやサラダやら。特筆すべきものはありません。
アルコールドリンクはバーカウンターで受け取る形式。
ただし、1人3回までに制限されています。普通の人であれば3回もあれば十分過ぎるほどでしょう。
私も旅の無事終了を祝してビールを1本。Beaufortという銘柄でてっきりローカルのものかと思いきや、カメルーンのブランドでした。
元々の出発予定時刻は18:55だったものの、到着便の遅れの影響で搭乗を開始した時点で既に19:10。
ゲート近くの椅子で座って待っていると、チェックイン時にスタッフに顔を覚えられていたのか、一般搭乗開始前にこちらまでスタッフがやって来て最優先で搭乗させてくれました。とことんビジネス客には優しい空港です。
座席は1-2-1と2-1-2が交互に並ぶ変則的なスタッガード。日本発着便だとオーストリア航空などで見られるシート配置です。一人客であれば、窓側のソロシート1択でしょう。
座席横のリモコンはかなりシンプル。リクライニング等のシート操作盤はこれとは別にあります。
隣りに駐機しているのはエールフランス機。ダブルデイリーでB777とA380を飛ばしており、旧宗主国と旧植民地の強い繋がりを感じさせる路線です。
ウェルカムドリンクはシャンパン、オレンジジュース、水という普通の選択肢。夜なのでシャンパンをもらいました。
19:25には搭乗が終了したものの、給油が終わっていないとのことで結局ゲートを離れたのは19:40頃。定刻より45分の遅延です。
この便は直行便では無くブルキナファソのワガドゥーグーに停まる経由便。機内食はワガドゥーグー出発後ということで、最初の区間ではナッツが配られるのみでした。
パーソナルモニターでエンタメを物色して過ごします。日本に就航していないため邦画等の日本のプログラムは全くありませんでしたが、ベルギーらしくタンタンシリーズが入っていたのは感激。小学生の頃に大ファンだった絵本シリーズにここでまた逢えるとは。
1時間ちょっとでワガドゥーグーに到着。アビジャンからの通しの乗客は暫し機内待機となります。アビジャン出発時は2割程度だったビジネスクラスキャビンも、ここで満席になりました。
停まっている間に機内誌のルートマップチェック。日本では影が薄いブリュッセル航空ですが、西アフリカの路線網は欧州系の中でもピカイチ。シエラレオネ、リベリア、ガンビア、ベナンなどマイナー国にも路線を持っています。
ただし、北米・アジアは弱め。トロント、ニューヨーク、ワシントン、ムンバイしかありません。ルフトハンザの子会社なので、アフリカに弱いルフトハンザとうまく補完関係にあると言えそうです。
ワガドゥーグーを出発するとやっと夕食タイム。まずメニューが配られました。
前菜は2種類、メインは3種類からの選択。夜行便ということでExpress Selectionもあります。
もちろんチーズとデザートも。更に到着前には簡単な朝食もあるようです。
食事のメニューは正直他社と代わり映えしませんが、個性が出ているのはドリンクメニューの方。ベルギーの航空会社らしく、ビールだけでこんなに種類があります。
さらに今月のワインと並んで今月のビールも。
ここまでビール推しだとそれを選ばないわけにはいきません。今月のビールを選んでみましたが、てっきり小さいボトルがあるのかと思いきや普通サイズの500mlだったのでびっくり。
前菜はスモークビーフを選択。チーズとデザートは最初からプレートに乗った状態で運ばれてきました。
メインの選択肢はラム、白身魚、パスタ。ビーフもチキンも無いという珍しいラインナップの中から、一番無難そうな白身魚を選びました。グラタン風の仕上がり。
食後は緑茶でシメて就寝。座席はフルフラットになりますが、シートに敷くマットレスのようなものは特段ありませんでした。
ワガドゥーグーからブリュッセルは意外と近く5時間半ほど。夕食をしっかり摂ってからだと睡眠時間は4時間弱程度しか確保できません。朝食はパスしてギリギリまで寝続け、着陸30分前に起こしてもらいました。
着陸前にベルギーの老舗チョコブランドであるNeuhausのチョコレートセットがお土産として配られます。
中身はこんな感じ。タンタンといいビールといいチョコといい、要所要所でベルギー推しの特徴がアクセントになっているので、全体的には中庸なサービス内容でも個性が感じられて面白いエアラインです。
アビジャン出発の遅れを完全には取り戻せず、5:05到着予定のところ、実際に到着したのは5:30頃でした。