Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

ロイガヴェーグル・トレイル トレッキング事前準備

今年の夏休みの旅先はアイスランドグリーンランド。その中でもメインイベントは世界的にも有名なハイキングルートであるロイガヴェーグル・トレイルの踏破です。今回はその準備編。

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【ルート概要】

アイスランド南部に位置する、ランドマンナロイガル(Landmannalaugar)からソルスモルク(Thorsmork)まで続く全長55kmのハイキングコース。ルート上に山小屋は4カ所あり、フラプティンヌスケル(Hrafntinnusker)に1泊、アルフタヴァトン(Alftavatn)もしくはハヴァンギル(Hvanngil)に1泊、エムストル(Emstrur)に1泊し、全3泊4日で踏破するのが通常の行程です。

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ルート上の高低差はそこまで厳しくありません。スタート地点のランドマンナロイガルが約600m、初日に1100mに位置するフラプティンヌスケル小屋まで登ったあと、2日目以降は基本的に下りもしくは平坦な道程が続きます。

(標高図は、毎年開催されるロイガヴェーグルマラソンのホームページから拝借。)

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私が歩いた7月中旬時点では、フラプティンヌスケル小屋周辺はまだ残雪があるものの、アイゼンが必要になるほどではありませんでした。

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また、ルート上に渡渉する場所がいくつかあります。ご覧の通り膝下まで雪解けの冷たい水に浸かることになるため、それなりの覚悟が必要です。

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【宿泊】

山小屋に泊まる場合は事前の予約が必須。私の場合は10ヶ月前に予約を入れたのですが既にキャンセル待ち状態で、全ての予約が確定したのは出発の2週間前になってからでした。

ルート上の山小屋は全てFERÐAFÉLAG ÍSLANDSによって運営されており、予約は全てメールで行います。空きがあれば、メールで送られてくるリンクにクレジットカード情報を入力して決済。1泊8,000クローネ (約8,600円)となかなかの値段です。

山小屋はどこも基本は男女ミックスの大部屋で、寝袋は持参する必要があります。場所取りは基本的に早い者勝ち。

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キッチン設備はどの山小屋にもあり、ガスコンロや調理用具、食器類は常備されているので、そうした類のものは持っていく必要はありませんでした。ただ、ルート上では食料を売っているところは全く無いので、全行程分の食料は持参必須です。

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シャワーはフラプティンヌスケル小屋以外の山小屋には設置されており、5分で500クローネ。ただしシャワーブースの数が少なく、小屋への到着が遅れると1時間以上並ぶことになります。

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また、山小屋の予約が取れない場合や費用を節約したい場合は、テント泊も可能です。各山小屋にはテント場が隣接しており、1泊あたり2,000クローネ(約2,100円)を払えば、特に事前の予約は不要で利用することができます。ただ、テント泊の場合は山小屋のキッチン設備は使用不可なので、コンロや調理用具等も持参が必要となります。

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【装備】

標高は高くても1,000m程度と大したことは無さそうですが、北緯65度に位置するだけあり、当然のことながら日本の標高1,000mとは感覚が全く違います。7月中旬でも最高気温は1桁にとどまり天気も安定しないため、それなりの装備が必要です。

シューズ・・・ミドルカットで十分。ハイカットを履いているトレッカーはほとんど見ませんでした。

サンダル・・・渡渉時に使用するので、足首が固定出来るものを。山小屋に到着した後にシャワーやトイレ等で少し外に出る必要がある時にも気軽に履けるので重宝します。

レインウェア(上下)・・・アイスランドでは晴れが続くことは稀で、4日も歩いていれば必ず1度は雨に遭遇します。よってGore-Texのレインジャケットは必須。

防寒着・・・晴れていれば歩いている間はTシャツのみでも何とかなるものの、立ち止まったり風が強かったりすると寒いので、すぐに羽織れるフリースやダウンジャケットのようなものが必要。テント泊の場合は夜間の備えも。

寝袋・・・山小屋泊の場合は暖房が効いているので、あまり高性能のものでなくても大丈夫。-10℃まで対応の寝袋を持参したのですが、暑すぎるくらいでした。

その他・・・防水対応の手袋、トレッキングポール、サングラス、帽子、日焼け止めあたりは通常の登山と同様に役立ちました。

 

【食料】

アイスランドは物価が全般的に高いので、現地に着いてから食料を調達しようとすると費用が膨らんでしまいます。よって、持ち込みが制限されてい生鮮食品以外は日本から持っていくのが得策。

 

【通信手段・GPS

通信手段としてはレイキャビクVodafoneの現地SIMを入手。ルート上では3G/4Gの高速通信が出来る場所はほとんどありませんが、通話程度の電波であれば入ったり入らなかったりといった状況で、無いよりはマシといったレベルです。山小屋を含めルートの途中で充電できる場所はないので、モバイルバッテリーも忘れずに持参しましょう。

また、GPSスマートフォンで代用。maps.meにはオフラインでも使えるロイガヴェーグル・トレイルの正確なルートが載っているので、事前にアプリでダウンロードしておくと自分の現在位置を把握するのに重宝します。