Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

8~9日目:サンタクルストレック(2)、リマへの移動

トレッキング3日目、昨日同様に温かいお茶をテントまで持って来たガイドに起こされ、8時過ぎに出発しました。

歩き始めてすぐ左手に大きな土砂崩れの跡が見えます。2012年に上流で雪崩が起こって当時存在していた湖になだれ込んだ結果、湖の水が押し出されて発生した大規模な土石流によるものだそうです。

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この後、谷沿いの本ルートを少し外れて右に曲がり、1時間ほど登った先にあるアルアイコチャ湖に向かいました。

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高地順応で訪れたラグーナ・チュルップ同様、ここも美しい湖です。

氷河から崩れた氷山のかけらがこちらまで流れ着いて来ていました。ここでもし対岸で大きな雪崩が起こったら、まさに先ほど通過した土石流の跡で起こったことの繰り返しが発生するのでしょう。

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湖から谷沿いの本ルートに戻る途中、正面に見えるこの山はパラマウント映画のオープニングのモデルになったと言われているそうですが、下山後にWikipediaで確認してみるとこれはガセネタだった模様。ただ、確かに似ています。

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本ルートに戻った後は谷沿いをひたすら進みます。3日目は歩行距離でいうと一番長いのですが、フラットな道が多いので難しくはありません。

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この日は道程が簡単なこともあって、ガイドのユマーと色々な話をしながら歩きました。彼の夢はアメリカに移住して大金を稼いでから、ワラスに戻って自分のツアー会社を持つことだと言っていました。今の仕事は他のツアー会社のガイドと比べても良い給料をもらっているはずですが、やはりアメリカは現在でも中南米の一般人にとっては魅力的に見える国なようです。

他にも、南米旅行者の間では有名なイスラエルバックパッカー集団のマナーの悪さの話だったり、今年行われたペルーの大統領選の話だったりをしているうちに、ランチ休憩の場所に到着です。

ランチも毎日ちゃんとしたものが用意されています。火器類はロバが一気にキャンプ場まで運んでしまって昼は使えないので、当日朝の出発前に準備してくれていたようでした。

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午後も谷沿いを進み続けます。後ろを振り返ると、昨日越えてきたプンタユニオン峠が見えます。

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午後4時半頃、今日の目的地であるジャマコラルキャンプ場(3,800m)に到着しました。

奥に2つ見える大きなテントは、左側が食事用、右側が炊事用です。

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テントの中はこんな感じ。カナダ人のステファンと2人で1張のテントですが、広さは十分です。

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この夜にパーティのメンバーにお別れを言い、最終日はまだ暗闇の中、5時にキャンプ場を出発しました。ユマーはガイドとして他の4人に付いている必要があるため、コックのアンヘルと一緒に下山します。彼はこのために、通常より更に早起きして全員分の朝食と昼食を準備した上での出発です。

ゴール地点のカシャパンパは標高2,900m地点に位置し、キャンプ場からはずっと下り坂です。バスに乗り遅れたら日本へ帰れず大変なことになるので、ヘッドライトを頼りにひたすら小走り気味に駆け下りた結果、2時間で登山口まで下りて来ることが出来ました。

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ここでアンヘルがドライバーに電話連絡を入れると5分もしないうちに車が到着。これに乗って9時にはワラスに戻ることが出来、11時のリマ行きバス出発に間に合ったのはもちろん、宿で4日ぶりのシャワーを浴びる時間までありました。

帰路のバスは、多分ペルーで一番有名なCruz del Sur社。飛行機のエコノミークラスと変わらないレベルの食事が提供されます。

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リマ周辺は少し渋滞していたものの、ほぼ定刻の19時半には到着です。

今日まで4日間のサンタクルスレックは期待を裏切らない素晴らしい景色の連続で、日本での日々の生活でたまる閉塞感からも解放されて自然を満喫することが出来ました。標高は高いもののコース自体の難易度は低めで、4日間という短い期間で踏破できてしまう手軽さがあるにも関わらず、インカトレイルなどに比べると観光客もそこまで多くなく、トレッキングが好きな方にはおすすめできるコースです。

もちろん、その際には私のタイトなスケジュールに合わせた特別対応をしてくださり、一流のスタッフが揃っているEco Ice Peruを特におすすめします。