Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

2日目:札幌から礼文島まで陸海移動 (2) アマポーラ宗谷

特急宗谷で到着した稚内駅。ここから礼文島への船が発着するターミナルまでは歩いて10分ほどなのですが、出発時刻まで少し余裕があるので稚内駅の周辺は少しぶらぶら。

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駅の北側にあるのは防波堤ドーム。戦前はここが稚内樺太を結ぶ航路の発着所になっていたという、歴史ある建造物です。当時は稚内駅からここまで線路が伸び、樺太へ向かう乗客を運んでいたとのこと。

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端から端まで500m弱あり、立派な建物です。雨風を凌げるためここで夜を明かそうとする旅行客もいるのか、テント設営禁止という注意書きもありました。

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稚内から樺太側の港町である大泊(現コルサコフ)を結ぶので、両地名を取って稚泊(ちはく)航路と呼ばれていました。立地柄、真冬は砕氷船で運航されていたそうです。

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かつて連絡船が停まっていた場所に現在停まっているのは、海上保安庁の巡視船りしり。海上保安庁の船にここまで近づけるのも珍しい気がします。

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ランチは稚内で大人気のラーメン屋さん、青い鳥。

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透き通るスープの塩ラーメン。普通に美味しかったですが、わざわざこのために来るほどではないかな、というレベルでした。駅から近いので、列車待ちで時間があるなら丁度良いかも。

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稚内駅の周辺は寂しい風景。典型的なシャッター街が広がっていました。

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道路標識には見慣れたアルファベットに加えてキリル文字も。もうここはロシアが目と鼻の先なのです。

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国境の町らしい看板に写真を撮ったつもりでしたが、演技の良さそうな住所もなかなか目を引きます。

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駅から歩いて稚内フェリーターミナルに到着。

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ちなみに道を挟んだ向かい側には国際線ターミナルも。かつての稚泊航路は現在では国際線となっているわけですが、コロナ禍ということもあり今年は運休でした。

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ターミナル内に入るとチェックインを待つ行列が。同じ時間帯に利尻行きと礼文行きが立て続けに出発するために混雑してしまっているようです。しかも、窓口が少ないためなかなか進みません。

フェリー会社のウェブサイトには30~40分前には乗船手続きを終えるように、と記載されていたので少し不安になりましたが、結果的にはその時間を過ぎてしまっても問題なく手続きは出来ました。

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カウンターでチェックイン→ゲートへ向かって乗船という流れは飛行機とほぼ同じ。違いと言えば保安検査が無いことくらいでしょうか。

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利尻・礼文航路には3隻の船が就航しており、便によって日替わりで就航船は変わりますが、今回当たったのは3隻の中でも最新船であるアマポーラ宗谷。今年2月に就航したばかりの新型船です。

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乗船。

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船内は1等席と2等席に分かれており、今回予約したのは1等席。737や320のビジネスクラスシートのような座席でした。満席にはならず、乗船率は目視で60%ほど。

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2階の座席配置(下が前方)。先頭に1等席、後ろに2等席という配置です。このほか、1階部分にはカーペット敷きの雑魚寝が出来る2等大部屋が広がっています。

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デッキにも座席はありますが、7月でも風が肌寒かったので、ここに座っている人は皆無でした。

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まずは利尻行きのサイブリア宗谷を見送って、その15分後にこちらも出発。

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出航。こうしてみると、稚内の町も意外と大きく見えます。

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宗谷湾から、野寒布岬をグルっと周って外海へ。雨こそ降っていませんが、分厚い雲が立ち込め7月とは思えない肌寒さでした。

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船内散策。簡易的な売店もあります。売っていたのはお土産やスナック菓子など。

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自販機は地上と変わらない値段。

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便利そうなものではポットと電子レンジもありました。船内にレストランはありませんが、カップ麺を持ち込めば食事は出来そうです。

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出航から1時間半が過ぎ、徐々に見えて来た礼文島。こちらも同じく天気は優れません。

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乗船時間約2時間で礼文島に到着しました。

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フェリーターミナルがあるのは、礼文島の最大集落である香深(かふか)。小さい町ながら、観光客向けの大型ホテルもいくつか見えます。

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札幌を出てから約9時間で、やっと今回の旅の最初の目的地である礼文島まで到着しました。9時間といえば、成田から飛行機でヨーロッパやアメリカにも着いてしまうほどですから、北海道のスケールの大きさを実感です。

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