インターコンチネンタルからUberに乗ってやって来たのはマハーバリプラム。世界遺産に登録された寺院等のある遺跡の町です。
街の中心にあるバスターミナルのようなところでまずは下ろしてもらいました。
海岸寺院へと続く道の脇にあった溜め池では行水をしているインド人を観察。流れもなくどう見ても澱んだ水ですが、彼らにとっては立派な水浴び場のようです。
海岸寺院の入場料はインド人40ルピーに対して外国人600ルピー(=約900円)。外国人料金は驚きの15倍設定ですが、このチケットを買えばマハーバリプラムの遺跡群全てに入場可能です。
世界遺産にも登録されている海岸寺院がこちら。ガイドブックを片手に見て回りますが、やはり昨日のチェンナイ市内ツアーと比べても、ガイドを付けないとあまり理解が深まらないことを実感。
マハーバリプラムにある遺跡は海岸寺院だけではなく、市内のあちこちに様々な遺跡が散らばっています。こちらは"アルジュナの苦行"と呼ばれる壁面彫刻。宗教的な意味はわかりませんでしたが、それがわからずともこの迫力は圧倒されます。
そしてマハーバリプラムで個人的に一番見たかったのは、この見事なバランスの岩。"クリシュナのバターボール"と呼ばれ、どういう訳か見事に斜面で静止しています。
横から見ると意外に接地面は広いことがわかりますが、とは言えこの岩がどうやってこの場所に来たのかを考えると、やはり不思議な現象であることに変わりはありません。
裏はナイフで切り落としたかのようにザクっと切れているのも特徴。実際この岩がなぜこのような形をしているのか、どういう経緯でここに鎮座しているのかは全く解っていないそうです。
他にあるのは数々の寺院群。こちらはヒンドゥー教の三大神であるブラフマー(創造神)、シヴァ(破壊神)、ヴィシュヌ(維持神)が彫られています。リンガが置いてある真ん中がもちろんシヴァ。
こういう建物も見かけましたが、解説が無いので何だかわからず。
岩の下をくり抜いて造る建築は、数年前に訪れたエローラ・アジャンタの遺跡と似ています。
左が現在の灯台、右がかつて灯台として使われていた建物。どちらも上に登ることが出来ます。
現在の灯台の方は共通チケットでは入れず、25ルピー(=約35円)の支払いが必要。
チェンナイの灯台のようにエレベーターは付いておらず、螺旋階段を自力で登っていくしかありません。
上からの景色。このような岩がちの地形の中に、遺跡がポツポツと点在しているわけです。
反対側にはかつての灯台。これも一つの岩から出来ているのかと思うと、古代インドの技術力が偲ばれます。
こうした遺跡群から南へ10分ほど歩いたところにあるのが、ファイブ・ラタと呼ばれる別の遺跡群。こちらも世界遺産には含まれています。
名前の"ファイブ"の通り、5つの石彫り寺院が並びます。これも圧巻の出来なのですが、ここに辿り着くまでにもう3時間以上炎天下の中を歩き回っており、ゆっくり鑑賞するだけの集中力もあまり残っていない状態。
やはり基本的に自然豊かな旅先が好きな私としては、こうした遺跡群とは相性が合わないことを再認識しました。