Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

7日目:エールフランス AF596 フリータウン〜コナクリ プレミアムエコノミー

フリータウンの町から空港へのアクセスは、なんと海路。世界中の数ある首都空港の中でも、最も市街地からのアクセスが悪い空港に認定しても差し支えないレベルの不便さです。

なぜ海路なのかというと、以下のような立地が原因。どういうわけか、フリータウン半島から湾を挟んだ反対側に空港を造ってしまったのです。ぐるっと迂回すれば陸路で行けないこともありませんが、4~5時間ほどかかってしまうそうなので、実質的には海路しか選択肢が無いことになります。

実は半島側に新たに空港を建設するという話もあり、中国政府からの融資による資金調達で実際に2018年3月に工事が始まったのですが、その後選挙で政権が交代するとチャイナマネーへの過度の依存を危惧した新政権が工事を中止。代わりに湾を跨ぐ橋を架けるという話が現在では出ているそうです。まあ、西アフリカのことですからどれだけ実現可能性があるかは・・・。

f:id:Pablo21:20200129230906p:plain

というわけで、フリータウンアバディーン地区にある船会社のターミナルへ。空港とフリータウン間のスピードボートを運営している会社は2社あるようなのですが、オンラインからの予約が可能だったSea Coach Expressを今回は選びました。運賃は片道40ドルと結構なお値段です。

ターミナルはさながら空港のような雰囲気。受付でボートのチェックインを済ませ、大きな荷物も預けます。

f:id:Pablo21:20200127225511j:plain

ちなみに、スピードボート2社の他にも、地元民向けにフリータウン東部から空港側へと渡るフェリーが運航されており、そちらの方が格安なのですが、時間が読めないので少なくとも空港へ向かうときはスピードボート1択でしょう。

Sea Coach Expressは出発・到着の各フライトに合わせて運航しているので、フライトを逃す心配はありません。エールフランス便向けのボートは16時発。きちんと定時に出発しました。

f:id:Pablo21:20200127225515j:plain

船内も西アフリカとは思えないきちんとした設備で快適そのもの。対岸までは30分ほどの乗船です。

f:id:Pablo21:20200127225527j:plain

ビーチに伸びた桟橋から上陸。

f:id:Pablo21:20200127225531j:plain

その後、ミニバンに乗り換えて空港ターミナルへ。預けた荷物はボートからミニバンへの積み替えも含めて全てスタッフが行うので、乗客は空港ターミナルに着いたら荷物を受け取るだけです。

空港の周辺は賄賂警官がうじゃうじゃいるので、ターミナルの写真はミニバンの中から撮るのが精一杯。

f:id:Pablo21:20200127225539j:plain

ターミナルに入るとまずは荷物をX線に通し、その後にパスポートとe-ticketのチェックを受けたあと、やっとチェックインエリアへ入れます。チェックインカウンターはきちんとSKY PRIORITYの優先レーンが用意されており、今回はプレミアムエコノミーなのでありがたく使わせてもらいました。

エールフランスのこの便は、パリ⇒フリータウンコナクリ⇒パリという三角運航。フリータウンからコナクリは21:05発、21:40着という所要時間35分の超短距離フライトですが、どういうわけか普通に買うとエコノミーで5万円ほどします。ただし、特典航空券だと短距離のため必要マイル数は非常に少なく、Flying Blueではプレエコが6,400マイルで取れたので、迷わず確保。特典発券がかなりお得な路線でした。

f:id:Pablo21:20200129235232j:plain

チェックイン後はイミグレと保安検査を抜けて制限エリアへ。ここも警戒していましたが、どちらも賄賂要求は無く簡単に通過出来ました。

今回はプレエコなのでラウンジアクセス権は付いていませんが、驚いたことにこの空港の唯一のラウンジがプライオリティパスで入場可能だったので、迷わずラウンジへ。

f:id:Pablo21:20200127225611j:plain

バーのような雰囲気で、席に着くとスタッフがメニューを持って現れ、飲み物のオーダーを取ってくれるスタイルでした。シエラレオネとのお別れなので、最後に再びSTARビールを。

ちなみに、フードはドリンクオーダー時に一緒に持ってきてくれるチップス以外は何もありませんので、あしからず。

f:id:Pablo21:20200127225605j:plain

ラウンジで2時間ほど時間を潰し、搭乗開始時刻に。この空港にはボーディングブリッジは無く、優先搭乗者はゲートからバスで機体の下まで連れて行ってもらえますが、一般搭乗の人達は、その後に歩いて機体まで向かっていました。

f:id:Pablo21:20200127225614j:plain

機材はA340-300。エールフランスからJOONへとリブランドされた機体ですが、JOONが運航終了しエールフランスに戻された後も塗装が直されていません。

ただし、塗装が治っていないだけで、運航乗務員や機内サービスはもちろんエールフランス基準です。

f:id:Pablo21:20200127225618j:plain

プレミアムエコノミークラスのシート。は2-3-2。パリからコナクリへ向かう乗客は機内で待機したままですが、フリータウンで降りた人の座席はきちんとブランケット等が再セットされていました。

f:id:Pablo21:20200127225622j:plain

滅多に乗らないプレミアムエコノミーですが、足元は少し広いものの、シートも対して倒れず、ビジネスクラスとは雲泥の差。5~6時間までのデイフライトであればこれでも問題無さそうですが、それ以上の長距離線やナイトフライトの場合は、ビジネスとの間に大きな快適性の違いがありそうです。

f:id:Pablo21:20200127225626j:plain

ゲートからゲートで35分なので、離陸から着陸までは20分程度しかありません。当然機内サービスなどあるわけも無く、やったことと言えば機内誌のルートマップチェックくらい。

さすがフランスのフラッグキャリアなだけあり、旧植民地が数多くある西アフリカでは10拠点以上に就航しています。西アフリカで最も存在感のある航空会社と言っても過言では無いでしょう。

f:id:Pablo21:20200127225642j:plain

コナクリ空港到着後も、入国審査、税関共に賄賂要求は無し。到着が夜遅いので少し心配だったのですが、ターミナルを出て通路沿いに少し歩いた先(下の看板の"Meeting point"の場所)でホテルのピックアップともスムーズに合流でき、無事空港を後にすることが出来ました。

f:id:Pablo21:20200127225648j:plain