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とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記

6日目:アマゾン先住民族コミュニティ・サンマルティンでの滞在 (1)

朝起きると体のダルさに加え少しの発熱があり、体調不良気味でした。日本から持ってきた薬で何とかなる気もしますが、アマゾンという地域柄マラリアの可能性もあり、念のために午前中は町の病院へ。

10分ほどの待ち時間ですぐに診断してもらうことが出来、幸いマラリアでは無いとのこと。そして点滴を打ってもらってすぐに回復です。しかも公立病院ということで、コロンビア国民ではないにも関わらず診察は全て無料でラッキーでした。

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病院から戻ったら活動開始。この日からの4日間は、昨日までのアマゾン川下りと並んで今回の旅のハイライトである、ティクナ族というアマゾン地域での先住民族の村での体験生活です。

普通はレティシアをベースにするツアー会社の既成ジャングルツアーに参加するのがベタなのですが、そうしたツアーで訪れる先住民族の村は完全に観光地化されており、先住民のやる気の無いダンスを見せられた後にお土産品を売りつけられたりと、あまり魅力がありません。

そうした中、Lonely Planetのコラムで『先住民族のコミュニティに同化して彼らの日常生活を体験できる場所』と紹介されていたカサ・グレゴリオ(Casa Gregorio)というロッジが目に留まり、ここに連絡を取って3泊4日で滞在させてもらうことになりました。費用は3泊分のプログラム・食事代も込みで108万ペソ(=約35,000円)。現地払いですが先住民の村にATMは無いので、十分なキャッシュが必須です。

まずはカサ・グレゴリオがある先住民族のコミュニティ、サンマルティンデアマカヤク(San Martin de Amacayacu、通称サンマルティン)まで移動です。

サンマルティンが位置するのは、アマゾン川の支流であるアマカヤク川のほとり。ここを通る交通機関は無いので、アマゾン川からアマカヤク川までの分岐点までは乗合ボートで向かい、そこから先はカサ・グレゴリオに事前にモーターボートでのピックアップを依頼しておく必要があります。そのため、ここに行く場合は事前の予約が必須です。

レティシアから乗るのはプエルト・ナリーニョ行きの乗合ボート。レティシア発は7時、9時、12時、14時の4本です。当初は9時発の便に乗る予定だったのですが、病院に行った関係で14時発の便に振り替えました。ピックアップの時刻も変更になるので、カサ・グレゴリオにもWhatsAppで連絡しておきます。

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チケットを買った時に指示された通り、出発30分前には船着場へ。待っていたのは定員34人の小型ボートでした。

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きっかり定時に出発。安全意識もしっかりしており、乗客は必ず救命胴衣を着けるように指示されました。

また、この船旅はそれなりに揺れるので、船酔いに弱い人は酔い止め必須です。地元民でもぐったりしたような様子の人も。

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レティシアから2時間でアマカヤク川の分岐点に到着。乗合ボートは私だけを下ろし、さっさと走り去って行きました。

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ここからはカサ・グレゴリオのピックアップのボートに乗り換え、アマカヤク川を上流へと進んでいきます。30分ほどでようやくサンマルティンの村が見えてきました。

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川沿いには洗濯をしたり水遊びを楽しんだりしている子供達の姿。

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サンマルティンに到着。人口は約500人で、ほぼ全員がティクナ族という先住民族の人たちです。

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川からすぐ近くのところにあるこの建物がカサ・グレゴリオ。サンマルティン出身のティクナ族であるホセとオランダ人生物学者であるハイケのカップルが経営するロッジです。ここに今日から3泊お世話になります。

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部屋はシャワー・トイレと蚊帳付きの個室。シャワーの水は当然雨水ですが、乾季のこの時期は雨量が少ないので、シャワーもあまり長くは浴びていられません。

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共用のダイニングスペース。サンマルティンの村にはレストランなどあるはずも無いので、宿泊客は基本的にここで食事を取ることになります。

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ダイニングスペースの上はハンモックやリクライニングチェアが用意されたリラックススペース。吹き抜ける風が心地よく、宿泊客は空き時間をここで過ごすことが多いです。

ちなみに、カサ・グレゴリオは最大で15人の宿泊客まで対応可能だそうですが、9月のこの時期はオフシーズンらしく、私と同じタイミングで滞在していたのはオランダ人の3人組だけでした。

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カサ・グレゴリオに滞在中は、ゲスト毎に用意されたプログラムに沿って毎日色々なところへ出かけることになります。滞在日数に応じてそれぞれモデル日程のようなものが予約時に提示されますが、もちろん個人の希望に応じてアレンジ可能です。この日は到着が夕刻になってしまったので、簡単にサンマルティンの村内だけ案内してもらうことになりました。

ちなみに、カサ・グレゴリオには6名のガイドが所属しており順番に担当してくれますが、全員がサンマルティン出身のティクナ族なので、村や周辺のジャングルに関する知識は抜群。ティクナ族同士ではティクナ語を話しますが、ガイドは全員スペイン語も話すので、コミュニケーションも問題ありません。(英語通訳が必要な場合は追加料金で可能です。)

さっそく村の探検に出発。サンマルティンには自動車も無ければオートバイも無く、村内の移動手段は徒歩のみ。そのため、道幅もこの程度で人が歩く部分だけわずかにコンクリ舗装されているだけです。

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村を歩いていて目立つのは鶏の数。卵を毎日産んでくれるため、どこの家族もそれぞれ鶏を飼っているとのことです。

放し飼いなので素人目には他人の鶏と見分けがつかなくなりそうですが、ガイドに訊いてみたところ、模様がそれぞれ違うのですぐにわかるとのこと。私の質問が彼には相当トンチンカンだったようで、近くを歩いていた住民に「この外国人、鶏が見分けられないんだってさ〜!!」と楽しそうに話して爆笑でした。

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村のはずれにあるのは大型のディーゼル発電機。これで村全体の電力を賄っています。とは言っても一日中動いているわけではなく、稼働するのは9時〜12時と17時〜20時の1日6時間のみ。これ以外に自家発電機を所有する住宅もありませんので、20時以降は基本的に村全体が真っ暗になります。

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そして発電機の裏にあるのは、なんと太陽光パネル。但し今は壊れていて使えません。ガイド曰く、数年前に欧州系のNGOの資金援助で設置されたものの、住民にはメンテの方法もわからず一度壊れたら直しようが無かったとのこと。メンテ方法も教えずに設備だけ置いていく援助のやり方は、お粗末と言わざるを得ません。

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こちらは幼稚園。

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そしてこちらが小・中学校。幼稚園と小学校の教員の一部はコロンビア政府から派遣されて来ているとのことでした。

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窓越しに教室のホワイトボードを覗き見。掛け算の筆算のやり方は日本と同様です。

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マロカ(maloca)と呼ばれる伝統的なスタイルの家屋。茅葺の屋根の雰囲気は日本とも相通ずるものがある気がします。

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既に暗かったので、後日明るい時間帯に訪れた時の内部の写真がこちら。中は両サイドに高床がありますが、中央部は土がむき出し。今ではこうした建物に住む人はいませんが、集会や祭祀で使われているようです。

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中心部の小高い丘の上にあるのが運動場。この村ではサッカーが大人気で、毎日夕方になるとここでサッカーの試合が開かれます。遊びの雰囲気では無く、ガチの試合のレベル。

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それもそのはず、毎日行われるこの試合は村人の賭けの対象になっているのです。一口1,000ペソ(=約30円)からで、多くの村人が賭けに参加しており熱心に応援しています。サッカーは若者の運動というよりは、村全体の娯楽になっているのでした。

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ロッジに帰ると、ちょうど夕食の準備の真っ最中。調理スタッフもサンマルティンの住民が担っており、ガイドと合わせカサ・グレゴリオが経済的にコミュニティに多大な貢献していることが伺えます。

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この日の夕飯はチャーハンとチキン。右下の黄色いものはマッシュドポテトならぬマッシュドプランテーンです。ティクナ族の女性も料理はさすがの腕前なのでした。

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