今回は初めて搭乗するシンガポール航空のファーストクラスで出国。朝8:50発の便ですが、明るい時間帯に羽田を出発する便に乗るのが久しぶりなので新鮮な気分です。
ファーストクラスのカウンターは待ち時間も無く、チェックインはスムーズに完了。シンガポールまでの搭乗券に加え、シンガポールから先の乗り継ぎ便の搭乗券、そしてシンガポールの乗り継ぎ時のプライベートルームへのインビテーションもまとめて受け取りました。
初潜入のANAスイートラウンジ。いつも利用しているJALのファーストクラスラウンジに比べても、着席するとスタッフがおしぼりを持ってきてドリンクのオーダーをとってくれたりとパーソナライズされたサービスです。
ただし、朝の時間帯はかなり混雑しており、『一人でも多くの人が座れるように、荷物を席に置くのはご遠慮下さい。』といったようなアナウンスが流れるほどでした。それだけ上級会員が多いということなのでしょうが、そんなアナウンスが必要なファーストクラスラウンジなんて、他には聞いたことがありません。
食事類もJALに比べてチョイスが少ない印象。しかも人が多すぎるせいでセットされた食事がすぐに捌けてしまい、補充が追いついていない状況でした。
私はこの後ファーストクラスの食事もあるので、ヌードルバーから海藻うどんなるものだけをオーダー。さっぱりしていて朝飯にはちょうど良かったです。
大混雑で期待外れだったスイートラウンジを後にしてゲートへ。最果てにある105番ゲートからの出発でした。ゲートでスタッフの方から、どうしても窓側席を希望する乗客がいるので通路側に変更出来ないか、と訊かれたのですが、こちらも窓側に座りたいのは同じなのでお断り。
機材はB777-300ER。欧州線などにも投入される長距離線の主力機材です。
初搭乗のシンガポール航空ファーストクラス。この機材では1列4席の設定しかなく、今回は1Fを指定しました。乗客は3名で、幸い隣りの通路を挟んだ隣りの1Dは空席です。
どうしても窓側が良かったインド系の乗客は、結局1Aにも断られたのか1Cに着席。クルーにも随分と文句を言っており騒がしそうだったので、1Dに来られなかったのは幸いでした。
座席に着くと代わる代わるクルーの挨拶攻撃。ファースト担当のクルーだけでなく、ビジネス担当の日本人クルーからも挨拶を受けました。英語が苦手な人でもこれなら安心出来ることでしょう。
ウェルカムドリンクの希望を訊かれたので、朝っぱらからシャンパンをお願いしたところ、クリュッグとドンペリのどちらが良いかと訊き返されたので、クリュッグをもらいました。恐れ多い2択です。
初めてのシートなので座席周りをチェック。個室タイプではありませんが、通路に面する側にはこのように大きな壁があり、プライベート感は十分あります。
ひじ掛けの下には画面コントローラー。スライド扉が閉じているので、見つけるまで少し時間がかかりました。
ヘッドフォンはバング&オルフセンの製品。もちろんノイズキャンセリングです。
モニター下の収納スペースには、アメニティセットとスリッパが事前に配置されていました。
座席右のひじ掛けの下にはUSBプラグ。JALのように変に遠い位置にあるとスマホの充電等での使い勝手が悪いのですが、シンガポール航空では良く考えて設計されているようです。
アメニティセットはLALIQUEブランド。中身はボディーローション、リップバーム、オードトワレ等のオーソドックスなものが揃っていました。
昼間のフライトですがパジャマの配布もあり、エミレーツのようにケチることはありません。日本だとMサイズを着る体格なのですが、このパジャマはSサイズで丁度良いくらいでした。
機内食メニューは専用カバー付き。
和食はシンガポール航空名物のコースメニュー"京懐石"。
品数が多く2ページに亘って記載されています。
洋食・アジア料理。メインディッシュは3択ですが、それ以外にも"Book the Cook"を利用してオンラインで数多くのメニューの中から事前オーダーをすることも可能です。
こちら和食に負けない品数。
シャンパンは先ほどクルーが言っていた通りこの2つ。真ん中に"OR"と書いてあるのでどちらかしか準備が無いのかと思いきや、どちらも積んでいるようです。
スムーズに搭乗も完了し、定刻で離陸しました。
離陸後、食事はいつ頃が良いかと確認されたので、昼食の時間に合わせることにしてシンガポール時間の正午頃(日本時間の午後1時頃)にもらうことに。
このタイミングでは再びKrugとナッツだけサーブされました。
Krugを1杯飲んだあとは、起床が早かったのでベッドを作ってもらって少し就寝することに。さすがにファーストクラスのマットレスは質が良く、ぐっすり眠ることが出来ました。
その後、フィリピン上空を通過したこの辺りで、お願いしていた食事の時刻になりました。
食事は和食の京懐石をチョイス。まずは先付、向付からスタートです。涼しげな器でプレゼンテーションも文句なし。
続いてお凌ぎ。和食の機内食では定番となっている蕎麦はファーストクラスでも健在なのでした。
肉料理。牛肉の大和煮とありますが、マッシュドポテトを始めとする添え物から洋食のような雰囲気を感じさせる見た目です。担当シェフ紹介に"フランス料理にも精通"と書いてありましたが、そういうことなのでしょう。
そして魚料理とご飯、汁物。ご飯の解凍感が物凄いことだけが残念ですが、それ意外は完璧です。
最後にデザート。ここまで5段階のコースでしたが、日系顔負けの目の配りようで、各皿の持ってくるタイミングもバッチリ。さすがシンガポール航空というサービスでした。
食後にはチーフと思われる女性クルーから食事の感想を訊かれました。和食はシンガポール航空でも好評な機内食の1つで、日本路線以外でもBook the Cookでオーダーする乗客が多いとのことですが、やはり日本人に提供する時はサーブの方法が合っているか心配になるとのことでした。
食事が終わったのはこの辺り。もうシンガポールはすぐ近くです。
着陸前に緑茶をもらいました。紅茶と違い緑茶用のカップを用意してあるのもアジア系キャリアならではでしょう。
この日のルートは、一度南に回り込んでバタム島上空を通過からのアプローチ。
これだけ貨物船が並んでいるのはシンガポール海峡ならではの風景です。
チャンギのターミナル3に到着。初のシンガポール航空ファーストクラスは、評判に違わぬSQらしい完璧なフライトになりました。