この日はフィジーでの最終日。ナンディ発のフライトで出国するのは夕方のため、まずは砂丘で有名なシンガトカ国立公園に立ち寄ってからナンディへ向かいます。
スバからシンガトカまで急行バスを運行しているのはSunbeamとPacificの2社。それぞれ毎日10本ほど走らせており、運賃や所要時間は同じなのでどちらでもタイミングの合う方を利用すればOK。今回は朝7:30発のSunbeamのバスに乗ります。
チケットは当日で問題なく買えましたが、運賃はeTransport CardというICカードを持っていれば9.77フィジードルであるところ、現金だと切り上げで10フィジードル(=約500円)かかります。それでも2時間半かかることを考えれば手頃な値段。
バスは普通の大型バスで、空調も効いており問題なし。
座席は一般的な2-2の配置の自由席。朝早い便だというせいもあったのか、乗車率は50%といったところで、幸い隣りも空席のまま快適に移動できました。
10時過ぎにシンガトカのバスターミナルへ到着。ターミナルといっても、ホーム1つの両側にそれぞれスバ方面行きとナンディ方面行きのバスが発着するだけの小さな施設ですが、ローカルバスも含めるとかなりの本数が往来しており結構賑わっています。
シンガトカにもMaxValu。バスターミナルの前なので、乗車前に飲み物を買ったりするのに便利です。
シンガトカの町から国立公園の入り口までは4kmほど離れており、歩くには少し遠い距離。タクシーに乗って5分ほどで到着です。シンガトカのタクシーはメーターが無く、事前交渉で7フィジードル(=約350円)。
バックパックは重いので受付の兄ちゃんに預かってもらい、入園料10フィジードルを払って早速ウォーキング開始。
パンフレット等の配布物は無いので、トレイルの入り口にある地図を写真に撮っておくと便利。ピンク色のショートコース(1時間)とオレンジ色のロングコース(2時間)があり、当然ロングコースに挑戦します。
最初は尾根道。この道は山火事が起こった時に延焼を防ぐための役割もあるそうです。
右手に海岸線は見えますが、まだ砂丘は見えず。
10分ほど歩くと、ショートコースとロングコースの分岐点。
分岐後、ロングコースは少し森林帯を歩きます。"暗闇の森"と呼ばれるエリアで、先住民の教えでは霊界(spirit world)への入り口だと信じられているとのこと。ちょっと不吉な気もしますが、昼間なので問題無いでしょう。
標識も頻繁に立てられており、迷う心配も無く安心。
暗闇の森を抜けると、遠目に砂丘が見えてきました。
ここからは砂の上を登ります。意外と傾斜が急で、砂は崩れやすいので登るのは一苦労。
それでも、砂丘の頂上まで登ると素晴らしい景色が広がっていました。
写真奥に見えるシンガトカ川から流されてくる砂が堆積して形成されたと言われているこの砂丘。高いところでは50m以上積もっています。
ロングコースを歩く人はほとんどいないのか、波の音以外には全く音がしない世界でした。
砂丘の表面には綺麗な風紋。
砂の滑り台を駆け下りて海岸へ。この辺りはサンゴ礁が無いエリアのために波が強く、流木などがたくさん打ち上げられています。
当然遊泳は禁止。
流木を運んでいく地元の人を何人か見かけました。彼らにとっては貴重な資材になるのでしょう。
海岸線沿いにはこのように流木を組んだピラミッド型のものがちらほら。用途は不明ですが、後ほど運ぶものを長さごとに分類して乾かしているのかな、などと想像したり。
戻りのルートは1km海岸線を歩いてからまた森林帯へ。
この森林帯は人工的なもので、砂丘の砂が幹線道路まで到達してしまうのを防ぐために1960年代に植林されたものだそう。
ただ、人工的なのは植林だけではなく、謎のアート作品が置いてありギョッとしました。どういうコンセプトかわかりませんが少し不気味。
途中の休憩を挟みながらも1時間半でウォーキング終了。ここでタクシーを拾ってシンガトカの町まで戻りました。15分ほどでタクシー自体は捕まったのですが、町までいくらかと聞くと何と1フィジードルでいいとのこと。往路は7ドルだったのに比べると激安ですが、安いオファーを断る必要はないのでそのまま乗車。なぜこんなに安かったのかは謎です。
激安タクシーでシンガトカまで戻ってきたあとは、適当な食堂でランチ。ここもライス、ロティ、キャッサバを選んでからおかずを選ぶ方式。これがフィジーでは普通なよう。
ラムにしました。これで7.5ドル(=約400円)。ラムは少し臭みが残りますが、濃いめの味付けでご飯によく合います。
食後はナンディにい向かうためにまたバスターミナルへ。ターミナルに着くとすぐローカルバスが来ました。ローカルバスは急行バスに比べて停車駅が多く時間はかかりますが、まだフライトまでの時間は十分にあるので良いかと思ったのですが・・・
なんとローカルバスは現金支払い不可で、ICカードのみ。予想外に先進的なシステムで焦りますが、ドライバーに聞いてもやはり現金はダメだとのことで乗れず。
15分ほど待ってSunbeam社の急行バスがやってきました。全員が我先に乗ろうとしてカオスな状態ですが、負けずに押し込んで何とか乗車。朝のバスと違い満席で乗れない人も出るほどでした。