その前に、朝のチュニス新市街を散歩。チュニスの中央市場を訪れてみたのですが、まだ朝早いからか正面ゲートは閉じていました。
まだオープン前かと思いきや、裏口が開いていたのでそこから潜入。
精肉エリアは既に営業を開始していました。
青果エリアはまだ準備中。
かなり立体感のある商品の陳列。
ここまで綺麗に並んでいると、もはやアートのように感じられます。
デーツ売り場は必ずオレンジの白熱灯で照らされているのですぐに気づきます。こうやって照らされると美味しそうに見える効果があるということなのでしょうか。
中央市場を後にして、一路カルタゴへ。まずはトラムに乗車します。
週明けの朝という時間帯のせいかかなり混雑していました。車両は旧型と新型が混在していますが、今回乗車したのは欧州各都市で現役で活躍しているものとも遜色ない最新型。
トラムの終点であるチュニス・マリーン駅で、郊外線(TGM)に乗り換え。
こちらはかなり年季の入った車両。ドアはレバーを回して手動で開ける方式です。
30分弱の乗車でカルタゴ遺跡の最寄駅であるカルタゴ・ハンニバル駅に到着。
駅の前はだだっ広い道が一本通るのみ。これを登ってまずはビュルサの丘へ。
Google Mapに従って最短ルートを進むと、途中でこのような裏道を通ることになります。
駅から10分ほどでビュルサの丘に到着。カルタゴ遺跡は世界遺産に登録されています。
入場料はカルタゴ遺跡群の共通入場券11ディナール(=約480円、写真撮影代込み)でした。
遺跡群の中でもメインサイトの1つであるこのビュルサの丘にあるのは、カルタゴ博物館やローマ人の住居跡など。
丘の上ということで、眼下にはカルタゴ市街が広がります。現在ではカルタゴはチュニスのベッドタウン的な位置付けになっているようです。
これがローマ人の住居跡。よく勘違いされているのですが、カルタゴ遺跡はフェニキア人による有名な都市国家カルタゴの遺跡ではありません。都市国家カルタゴはローマ人の侵略によって滅亡して当時の都市は完全に破壊され、その跡地にローマが建設した植民都市が、世界遺産に登録されている現在のカルタゴ遺跡になっています。
よって、残存している彫像等も全てローマ風。
博物館には大きなモザイク画も展示されています。
ローマ支配下で繁栄した当時のイメージ図。ビュルサの丘を頂点に、海岸方向に大きく広がった大都市だったようです。
続いては道を下って海岸沿いにあるアントニヌスの浴場へ。この日は午後には空港へ向かわないといけないので急ぎ足です。
ビュルサの丘からは15分ほどで到着しました。入場は先ほど入手した共通券で。
アルジェリアのティパサ遺跡を思い出させるような石畳の道。
そこを進むと、目の前にアントニヌスの浴場が現れました。数年前の映画テルマエロマエでも取り上げられたローマ独特の文化である公衆浴場の遺跡です。
ここは遺跡の中も歩いて探索できるのですが、途中に解説板が全く設置されていないのが残念。
それぞれの展示は興味深いのですが、ガイド付きで来た方がより深く理解することができそうです。
危険なところにはこのように立ち入り禁止線が張られているので、一人でふらふらしていても、安全面の問題は無さそう。
円形劇場など他にも遺跡はあるのですが、フライトが迫っているのでこれにて時間切れ。カルタゴ・ハンニバル駅に戻ります。
一度チュニス市街に戻ってホテルで荷物をピックアップし、空港へ向かいました。