Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

2日目:スペイン最高峰・テイデ山登山 (1) El Portillo登山口〜Altavista避難小屋

今回テネリフェ島までやって来たのは、スペイン最高峰であるテイデ山(Pico Teide)に登頂するため。スペインの最高峰は、実は本土ではなくカナリア諸島のこの島にあるのです。標高は3,718mと、富士山より少し低いくらい。

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この山、頂上まであと30分というところまでロープウェイでのアクセスも可能なのですが、もちろん今回は地道に1泊2日で登ります。バスを使ったアクセスの場合、登山ルートは主に以下の3つ。

  1. ブランカ山(Montaña Blanca)の麓から登り始めるコース。登山口標高2,350m、頂上まで9.3km。下の地図では青色です。
  2. ポルティージョ(El Portillo)にあるビジターセンターから登り始めるコース途中で1.と合流します。登山口標高1,980m、頂上まで13.0km。下の地図では紫色です。
  3. パラドール(Parador)から登り始め、ビエホ山(Pico Viejo)を通るコース。登山口標高2,140m、頂上まで10.0km。下の地図では水色です。

1泊2日で登る場合、宿泊先となる避難小屋がブランカ山側にあるため、1.か2.で登るのが主流。1.の方が標高差が小さく距離も短いので楽なのですが、今回は時間に余裕もあるので2.を選択しました。帰りは3.を採用してビエホ山経由で下山します。

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当日の朝、プエルトデラクルスの町から9:30発のバスに乗車。テイデ山方面へ向かう348番の路線は上記1.2.3.の全ての登山口やロープウェイ駅を通るので登山者御用達ですが、運行は1日1往復しかありません。乗り遅れは厳禁です。

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インターネット上の情報では満席で乗れなかったというものもあったので、少し早めにバス停に着いて並んでいたのですが、この日は乗客は10名前後しかおらずガラガラ。やはりこの島では観光客は基本レンタカーで移動するようです。

バスの車窓から山の方を見上げてみると、分厚い雲で山影は全く見えません。少し不安になる天気です。

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ところが、その不安はすぐに解消。雲は海岸沿いにかかっているだけで、バスが標高を上げていくに従って、いつの間にか青空が広がるようになりました。下には雲海が見えます。

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乗車時間1時間ほどで、ポルティージョに到着。標高1,980mです。

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早速、真っ正面にはテイデ山が。これからあの山頂を目指して登山開始です。

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その前に、まずはビジターセンターで情報収集。無料地図はもらえますが、水やスナックを売っているようなショップは無いので、必要なものは麓で予め調達しておく必要があります。

11:00、準備を整えてから登山開始。ビジターセンター左脇のスロープから登山道が始まります。

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最初はしっかり整備された散策路。この辺りは本格的な登山者でなくとも散歩気分で歩けるようになっています。

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テイデの山肌に見えるそれぞれの色の解説板。黒い部分が溶岩が流れた跡で、頂上の白く飛び出た部分は1,000年前の噴火で新たに盛り上がった部分だそう。その形から、パンデアスカル(Pan de Azúcar)と呼ばれています。

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最初の1~2kmは様々な散策路が入り組んでいるため分かれ道が多いのですが、必ずこのような標識があるので迷うことはありません。

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しばらくすると、登山道らしくなって来ました。常にテイデ山を正面に見ながら進んでいくことになります。ただ、この辺りは勾配も緩やかなので楽々です。

ちなみに、テイデ山の左側に見える丘がブランカ山。Blancaとは"白い"という意味ですが、まさにその名前の通りの見た目です。

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テイデ山に少しずつ近づいてくると、徐々にパンデアスカルの部分が見えなくなります。この辺りで岩陰を見つけたので、30分ほど休憩をしてランチタイムに。

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13:30、ブランカ山の手前でもう1つの登山ルート(青色)と合流。この辺りから、少し勾配がキツくなります。

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後ろを振り返るとこんな風景。遠くにはポルティージョの集落も微かに見えます。

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テイデ山の溶岩跡にかなり近付いて来ました。この辺り、大きな岩がゴロゴロ転がっているのですが、噴火の勢いで飛んできたわけではなく、流れて来た溶岩から一部が転げ落ちる時に、雪玉の要領で転がる間に大きくなって出来たものだそう。

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ここではTeide Eggsと呼ばれているそうです。

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14:15、ブランカ山の山頂への分岐点に到着。ここから山頂までは片道0.7kmしかなく、せっかくなので立ち寄ることにしました。

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分岐点から山頂まではほぼ平坦。10分ほどの道のりです。

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これが山頂。遠くから見えていたシルエットから想像は出来ましたが、山というよりは丘という程度の雰囲気です。

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南側を望むと、明日の下山地点であるパラドールも小さく見えます。写真中央の、盆地部分に岩がゴツゴツ出ているあたりです。

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ブランカ山から望むテイデ山。山頂部分のパンデアスカルはほぼ見えませんが、ロープウェイ の鉄塔と山頂駅が見えます。

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頂上で30分ほど昼寝をしながら休憩した後に、再び行動開始。15:10に分岐点に戻って来ました。ここから本日の目的地である避難小屋までは2.4kmなのですが、かなり角度のある急登がひたすら続きます。

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1時間弱ほど歩いたところの中間地点あたりで休憩。標高3,000mを越えており、息苦しさを少し感じ始めます。既にブランカ山はかなり下の方でした。また、奥の方にはグランカナリア島も見えます。

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分岐点から1時間半ほどで、やっと避難小屋が見えて来ました。

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16:50、アルタビスタ避難小屋(Refugio Altavista)に到着。

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この避難小屋は予約制で1泊21ユーロ。空きがあれば予約無しでも泊めてもらえるらしいのですが、夏場のこの時期は毎日満室が続いており、予約無しの場合は容赦無く追い返されます。日本人の感覚では山小屋が宿泊希望者を追い返すというのはあり得ないのですが、ここでは普通なようなので要注意。以下のウェブサイトから事前に予約しておきましょう。

到着時点では、室内はロビー部分のみ開放。キッチンは17時から、ベッドルームは19時からしかそれぞれ開きません。

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ロビーには自販機があり、これはいつでも利用可能。スナック類のほか、コーヒーマシン、500mlの水ボトル等もありますが、全て一律3ユーロ。

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自販機はコインしか受け付けませんが、自動両替機もきちんと準備されています。

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17時になるとスタッフが出て来てキッチンをオープン。ここでチェックインも行います。キッチンには電子レンジ、鍋、ケトル、食器類が完備されているので、食材さえ自分で持って来ればOK。水は一応"飲用不可"と書いてありますが、スタッフに確認したところ、煮沸すれば飲んでも大抵の人は問題無いとのことでした。

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チェックイン時に使い捨てのシーツを渡されます。これは使用後は自分で持ち帰らなければいけません。

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夕食は日本から持ち込んだアルファ米フリーズドライの豚汁。3,000mを超える標高のせいで、袋がかなり膨らんでいます。多くの登山客は19時頃に到着し、その後はキッチンも混み合っていたので、早めに食事を済ませたのは正解でした。

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19:30頃、日の入りが近づくと、徐々にテイデ山の影が姿を現し始めます。

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きれいな円錐形。自然のショーです。

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最終的には、奥に見えるグランカナリア島に重なったあたりで日没となりました。

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寝床は、10人部屋の2段ベッドの下段を指定されました。スタッフがその日の予約状況から、グループがバラバラにならないようにうまく組み合わせを考えて調整してくれているようです。私は1人なのでどこでも関係ありませんでしたが。

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 21時過ぎには就寝。屋内は暖かく、ブランケットも提供されるため寝袋等は不要でした。

1日目:イベリア航空 IB3938 マドリード〜テネリフェ(TFN) ビジネス

ロンドンからマドリードへのBAの到着便は1時間の遅延。元々2時間10分あった乗り継ぎ時間は約1時間に半減してしまいました。

到着便はターミナル4のサテライト側に着いたので、入国審査を受けた後にターミナル4へ移動し、再度保安検査を通らなければならず、意外と時間がかかります。

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保安検査を通り抜けたら、ラウンジに寄る間も無く直接ゲートへ。

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結局、降機からゲートにたどり着くまで30分ほどかかりました。既に優先搭乗は終わり、エコノミー客の搭乗が始まっていましたが、ボーディングパスを見せれば並ばずに左側から搭乗できます。

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ビジネスクラスの設定は2列のみ。バカンスシーズンのレジャー路線のため、家族連れのエコノミー客が大半でした。

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こちらの便は定刻の20:55にゲート出発。離陸は21時を過ぎていましたが、まだかなり明るいというスペインあるあるです。

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機内食は選択肢無しでこれが出てきました。サーモンだったわけですが、1択しか無い時に魚が出てくるのは珍しい気がします。

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食後の緑茶セットはクリーム付き。しかも2つ。

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寝不足の早朝起床で羽田を出発してから既に20時間以上。飛行機に乗っているだけでもさすがに疲労が溜まり、食後は自然と眠りに落ちます。

着陸態勢に入るアナウンスで目が覚め、外を見るとテネリフェ島の灯りが見える位置まで来ていました。

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テネリフェ島は北側と南側にそれぞれ空港があり、北側は最大都市サンタクルスの近郊に位置しており主に国内線用、南側はリゾート地区に位置しており主に欧州諸国からの国際線用と使い分けられています。

今回は北側のノルテ空港を利用するため、サンタクルスの上空を通過しながら着陸となりました。

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23時前、ほぼ定刻でテネリフェ・ノルテ空港に到着。ノルテ空港と言えば深い霧が頻繁に発生することで有名ですが、この日も例に漏れず濃霧に出迎えられました。

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なぜノルテ空港が濃霧で有名かと言うと、現在でも死者数ベースで史上最悪の航空事故である、1977年のKLM機とパンナム機のジャンボ同士の衝突事故(死者583名)の発生地だからです。その事故発生時も濃霧であり、視界不良が事故の一因ともなっています。詳細は以下Wikipediaにて。

濃霧に少し緊張しましたが、今回は無事に着陸。スペイン本土よりはかなり南に位置しますが、海流のおかげで8月でも気温は23.6度と、過ごしやすい気候になっています。

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空港からホテルのあるプエルトデラクルス(Puerto de la Cruz)まではバスが出ていますが、すでに深夜のため運行間隔が空いており、次のバスは40分後。コストは余計にかかりますが、ここはタクシーに乗ることにしました。

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良く喋るドライバーの話を適当に受け流しつつ、空港から35分ほどで今晩の宿のHotel Marteに到着。タクシー代は42ユーロでした。質素な部屋ですが、一晩寝て翌朝にはチェックアウトなので特に不満はありません。

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1日目:ブリティッシュエアウェイズ BA462 ロンドン(LHR)〜マドリード ビジネス

ヒースロー空港のターミナル5で乗り継ぎ。8月は世界中でバカンスシーズンとあって、搭乗ゲートの周辺もこの混雑ぶりです。

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羽田からの到着便がファーストクラス利用だったので、今回はコンコルドルームが使えます。ワンワールドエメラルドステータスでも入室不可な、正真正銘のファースト乗客用ラウンジですが、結構な混雑でした。BAのファーストクラス設定便の多さが窺えます。

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コンコルドルームの一番の特徴は専用ダイニング。せっかくなので利用してみました。ダイニングの受付でスタッフに声をかけると、空いている席まで案内してもらえます。

メニューを見ると種類もまあまあ豊富。

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デザートやチーズも揃っています。

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メインからサーモンを注文。オーダーしてから数分で出てきました。

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メインを終えるとデザートはどうですか?と勧めてもらったのでパンナコッタを紅茶と一緒に。感じの良いスタッフで、さすがコンコルドルームでした。

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搭乗開始時刻は14:35の予定だったところ、機材到着遅れとのことで出発遅延。ハブ空港で機材到着遅れというのも不思議な話ですが、それだけカツカツで機材運用しているということでしょう。

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結局、40分遅れで15:15に搭乗開始。自動改札のようなゲートに乗客が自らバーコードを翳して通過する、日本の国内線のような形式のゲートでした。

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機材はA321neo。レジ番で調べたところ、まだ導入されて半年の新機材でした。

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少しでも遅れを取り戻そうと早めに搭乗を開始したのでしょうが、機内の準備が整っておらず、ボーディングブリッジで5分ほど待機するはめに。

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今回はバルクヘッド席を確保。正面の衝立にはBAのロゴが掲げられています。

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結局15:52にドアクローズし、その後滑走路混雑により順番待ちでゲートを離れたのは16:10。定刻が15:15発なので、1時間弱の遅延でした。

直前に離陸していったのはカタール航空A350-1000。カタール航空がローンチカスタマーとなったエアバスの最新機材です。

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ロンドン到着時は曇天でしたが、乗り継ぎの合間に晴れてきました。やはり晴れている方が旅の気分も盛り上がります。

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BAのターミナル5を眼下に離陸。こう見ると、ターミナルの端のゲートはボーディングブリッジの長さがかなりのものです。日本便は端がアサインされがちなイメージ。

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離陸後、欧州域内線にも関わらず、機内食メニューが配られました。3ヶ月前の同一便の搭乗時には無かったので、新しい試みです。

しかも短距離便にも関わらずメインの選択肢が3つもあります。これは驚き。

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コンコルドルームで軽く食事をしたあとだったので、一番ライトそうなモッツァレラチーズと生ハムのプレートにしました。昼過ぎの微妙な時間帯にはちょうど良い内容でした。ただ、メニューにグリーンピースの記載は一切無かったので、グリーンピースの苦手な人がオーダーすると悲劇です。

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ちょうど機内食がサーブされるあたりでジャージー島上空を通過。

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食後はしばらくうたた寝。気づくと既にスペイン上空でした。ピレネー山脈を越えると大地の色が一気に変わります。

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結局1時間遅れのままマドリードのバラハス空港に到着。こちらは雲ひとつない快晴です。

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次の便への乗り継ぎ時間は元々2時間10分。まだ1時間以上あるので大丈夫だろうと思っていたのですが、降機するとすぐに待機していたスタッフにこのExpress Connectionを渡されました。どうやら急いだ方が良いようです。

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1日目:ブリティッシュエアウェイズ BA8 羽田〜ロンドン(LHR) ファースト

最近よくお世話になっている羽田発のBA8便。ここ3ヶ月で3回目の利用です。ただし、GWはビジネス、先月はエコノミー、今回はファーストと全て別クラス。良い乗り比べになります。

ちなみに、GWは復路でファーストクラスを利用したのですが、その時のフライトは散々なもの。よって今回も搭乗前の期待値は低めにしておくように努めました。

まずはチェックイン。ファースト用のカウンターは並んでいる客が1人いたので、空いていたビジネス用カウンターを利用したところ、ファーストへの有償アップグレードの案内が出ていました。料金は12万円。私のような事前のマイル利用だと30,000マイルですから、当日アップグレードは随分割高です。

また、チェックインスタッフの手元の紙を覗き見したところ、CからFへのアップグレードが8名必要とのこと。お盆真っ只中なので大量のオーバーブッキングが出ているようです。BAとしてもインボラの無料アップグレードよりは、12万円払ってくれる人を探しているということなのでしょう。

ただ、対象者が8名もいるなら事前にマイルを使わなくてもエメラルドステータスのおかげでインボラの対象になったかもしれません。お盆ならステータス保持者も少ないでしょうし。まあ、結果論でしかありませんが。

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ちなみに、BAカウンターの隣りでは、上海を直撃している台風の影響で出発時刻未定となっている中国東方航空の利用客が延々と列を為していました。せっかくのお盆休みですが、自然災害ばかりはどうしようもありません。

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チェックイン後は、前日夜更かしし過ぎてまだ頭が寝ぼけているため、JALラウンジのシャワーで目覚まし。ここは成田と違いシャワーブース内にトイレが無いのが少し不便です。

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出発ゲートはいつもと同じ146。ここがBAの定位置のようです。

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今回は3Kを指定。ファーストクラスはもちろん満席になりました。全部で14席のため、半数以上が当日アップグレードということになります。

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画面操作のリモコンは座席横に隠されています。その下の光るレバーは座席操作用。これを回すとリクライニングが倒れる仕組みです。

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ジャケット類やパジャマに着替えた後の洋服はここへ。下のスペースには靴が入れられます。

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座席向かいのオットマンにはヘッドフォンとブランケットがプリセットされていました。

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アメニティは100周年仕様の特別ポーチに入っていました。中身はGW利用時と変わりありません。

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スリッパは今回はなぜかL/XL。これで心配になったので、奥に写るパジャマはきちんとSサイズを指定しました。

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ウェルカムドリンクはシャンパンをもらいました。離陸前でもナッツと一緒に出てくるのがBAファーストのスタイル。

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タキシング中に、いきなり驚きの光景。斜め向かいに座った日本人中年男性が、おもむろに服を脱ぎ始め、なんと自席でパジャマへと着替え始めました。この席はExpertFlyerでも直前まで空席だったので、きっとアップグレードされた乗客なのでしょうが、さすがにこれには絶句です・・・。機内はpublic spaceだという認識は無いのでしょうか。

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気を取り直して、離陸。12時間のロングフライトの始まりです。

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機内食メニュー。8:50発のフライトなのに、いきなり"夕食"と来ました。

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チーズとデザート。そのほか、フライト中いつでも注文できるアラカルト料理もあります。

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到着前は"軽食"。

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ワインメニュー。3ヶ月前の前回搭乗時と比べて半数以上が変更されており、入れ替わりは激しいようです。ただ、シャンパンのLaurent-Perrier Grand Siècleは変わらず。

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まずはカナッペからスタート。前回の経験があるのであくまで期待しないようにしていますが、一発目はなかなか良さげ。真ん中のスイカなどいかにも夏らしいメニューです。

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カナッペ終了後にテーブルがセットされ、前菜とメインのオーダーが確認されました。

ここで、斜め向かいの例の男性客が一悶着。ファースト担当の英国人クルーが英語での意思疎通が難しいと判断したのか、ビジネスクラスから日本人クルーを呼んできてオーダーの確認をしようとしていました。それがこの男性客には不服だったようで、あからさまに拗ねた様子で日本人クルーに文句タラタラ(日本語で)。見ているこっちが恥ずかしくなります。

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前菜は外れなさそうなスープ。予想通り、外れない味でした。ただ、皿が凝っているのは良いのですが、少しでも揺れるとすぐに溢れてしまうのが残念。

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メインは前回大外れだった白身魚。今回は東京搭載だからか無難に仕上がっていて一安心です。JALのファーストの和食と比べるのはさすがに酷ですが、それでも十分美味しく食べられるレベルでした。

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チーズはパスして柚子ケーキでシメ。

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極東ロシアのこの辺りで食事終了。まだロンドンまでは9時間もあります。

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寝不足気味のため、ベッドを作ってもらい早速就寝。

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キャセイカタール等で採用されている逆ヘリンボーンのビジネスシートとこのシートを比べる人もいますが、このように足元の広さの違いは歴然。あちらのように前席の下に潜り込む造りになっていないため、窮屈感が全くありません。

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目が覚めたのはヤマル半島あたり。4時間ほど眠りました。

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目覚めに紅茶をお願いすると、これもどうぞとクッキー・チョコレートを添えてくれました。今回のクルーは全体的に気が利きます。

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そのあとは映画を見ながらゆっくり。昨シーズンのチャンピオンズリーグのドキュメンタリーが入っていたのは、さすがイギリスのエアライン。決勝はリバプールトッテナムの英国勢対決でした。

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残り2時間を切ったスカンジナビア半島上空あたりで2食目のサービス開始。

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1食目と同様に前菜とメインをそれぞれ選ぶ方式です。前菜は茄子とエビの和食風のもの。

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メインはどちらも食指が動かなかったので、アラカルトから"豚カツのパニーニ"をもらいました。不思議な名前ですが、要はカツサンドです。ただ、思ったより大きなサイズだったので半分でギブアップ。

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デザートは抹茶ケーキ。可もなく不可もなく。

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ようやくロンドン上空。夏にも関わらず曇天なのが残念ですが、これもロンドンらしい天気でしょう。ファーストクラスのサービス内容も前回よりは随分マシになっており、安心しました。

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復路:ブリティッシュエアウェイズ BA7 ロンドン(LHR)〜羽田 エコノミー

帰りもBAなので、ヒースロー空港のターミナル5へ。乗り継ぎでは数えきれないほど利用しているヒースローのT5ですが、考えてみればここから出国するのは初めてです。

さすがBAのホームなだけあり、チェックインのフロアもかなりの広さ。

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ファーストクラス用のチェックインカウンターは、一番端のJ。反対側からターミナルに入ると、かなり歩くことになります。ワンワールドエメラルド保持者も利用可能とのことで、エコノミー搭乗ですがありがたく利用させてもらいました。

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チェックインカウンターからそのまま専用の保安検査場へ繋がり、その先はファーストクラスラウンジへ直結。素晴らしい導線です。

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まずはダイニングで朝食。アラカルトメニューからオーダー可能ですが、スタッフは積極的に注文を取ろうというスタンスでは無いので、自ら呼ばないといけないのが少し面倒。

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イギリスの朝食の定番、キッパー(ニシン)をオーダー。小腹を満たすにはちょうど良い量でしたが、かなり塩辛い味付けでそのまま食べるにはキツかったです。

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アラカルトに加えてビュッフェもあります。イングリッシュブレックファストの定番は一通り揃っていました。

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食後はいつものテラスに出てゆっくりしようかと思いきや、夏だからかビーチ仕様に変貌していました。用意してあるドリンクもアルコールばかり。落ち着かないので屋内のソファーに引き返します。

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ちなみに前回(GW時)に利用した時は、こんな感じ。中央のテーブルに置いてあるのもミネラルウォーターやペリエ等のソフトドリンクでした。

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搭乗。往路での教訓を生かし、復路は通路側の非常口席を確保です。足元だけみればファーストクラスもびっくりの広さ。

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タキシング時、この本を読んでいると向かいに座っている男性クルーが話しかけてきました。これに興味を持つとは、と思い確認するとやはりスペイン人。BAはイギリス人以外にもEU圏内出身のクルーが多く存在する印象があります。

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離陸後、まずはドリンクサービス。白ワインをお願いすると、ミニボトルでもらえました。しかもシャルドネとソービニョンブランの2種類を積んでいるとのこと。エコノミーでもそこまでしているのは欧州系キャリアだからでしょうか。

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Chicken with Japanese style riceかベジタリアンパスタの2択。ベジタリアンでは無いので当然前者にしました。数ヶ月前に乗ったファーストクラスのメインよりまともかもしれません。

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食事が終わると、あとはひたすら忍耐。それでも、足を思い切り伸ばせるのはかなり助かります。

途中、アイスクリームが配られました。

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暇つぶしにギャレーに立ち寄り、例のスペイン人クルーと少し無駄話。

彼は既にBAで勤務して10年以上になるらしく、スペイン語であれば周りのクルーも理解できないせいもあってか、興味深い話(日本人客の行動の話、Mixed Fleetの話、他のエアラインとの待遇の違いの話等)を色々話してもらえました。詳しくは割愛しますが、やはりクルーも人間ということのようです。

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2食目はオムレツ。もう1つの選択肢がもう売り切れとのことで、有無を言わさずこれでした。

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11時間半のロングフライトを終えて羽田に無事帰還。エコノミーも最前列であれば何とか耐えられました。

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ロンドン滞在

ロンドンで滞在したのはホワイトチャペル地区にあるホリデイイン。用務先のシティはホテル代がかなり高かったので、少し離れていますがリーズナブルなこちらに投宿です。

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部屋はこんなもん。出張ということでWi-Fi環境は重要でしたが、さすが先進国なだけあり高速接続で仕事をするにも問題ありませんでした。

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イーストロンドンの入り口に位置するホワイトチャペルは、数多くの移民が入り混じったロンドンらしい地区です。ぱっと見は南インドイスラム教徒が多く見受けられました。パキスタンバングラデシュあたりの出身者でしょうか。

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通り沿いのアパートには英語だけでなく南アジア系の文字も。これはヒンディー語

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ホテルの前の大通りからはシティのビル群も望めます。歩いて20分程離れていますが、夏のロンドンであれば朝夕の散歩がてらにちょうど良い距離でした。

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オフィスからの景色。ロンドンのビジネス街であるシティですが、丸の内に比べれば高層ビルの数は少なめで、遠くまで見渡せます。日々こんな場所で仕事をしたいものです。

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仕事が早めに終わった日は、イギリスのチェーン書店であるWaterstonesのPiccadilly Circus店を訪れてきました。この店舗はロンドン最大の書店と言われているそうです。

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お目当ての旅行ガイドブックは地下フロア。期待通り、かなり充実したラインナップでした。下の写真の本棚は全て旅行関連ですが、これでも全体の半分ほど。時間があれば朝から晩までここにいても楽しめそうです。

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例えば、南米のコーナーでもこれだけの種類があります。東京の書店だとせいぜいロンリープラネット程度しか置いてありませんが、ここではBradtやRough等のマイナーなガイドブックも充実。閉店の22時まで4時間ほど粘って情報収集にあたりました。

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その他、個人的な趣味でUKロック関連の聖地を巡ってみたり。1ヶ所目はOasisの2ndアルバム"(What's the Story) Morning Glory?"のジャケット写真の場所。場所はググればすぐわかりますが、Oxford Circusの近くです。

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元ネタはこちら。10年以上前の作品ですが、建物の並びにほとんど変化はありません。

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2ヶ所目はThe Libertinesの曲"Up The Bracket"のMVで使われていた通り。これは近郊列車のCambridge Heath駅の近くにあり、宿からバスで10分ほどの距離でした。

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壁にはリバティーンズファンの落書き。一般人から見ればただの治安が悪そうな裏道ですが、ファンのとっては聖地のようなところなのです。

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元ネタはこちら。高校生の頃、通学時に毎日のように聞いていたのを思い出します。

ちなみにビッグベンは改修中でした。残念。

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往路:ブリティッシュエアウェイズ BA8 羽田〜ロンドン(LHR) エコノミー

今回はエコノミークラスで業務出張。長距離エコノミーは学生の時以来なのでかなり久しぶりです。同じ便では過去にファーストクラス、ビジネスクラスに搭乗しているので、今回のエコノミーでPY以外は制覇したことになります。

チェックインカウンターはエコノミー側は大混雑。大型機であるB777-300ERでの運航なのにエコノミーのカウンターを2つしか開けていないのは、BAのコストカットによるものでしょうか。

こういう時こそステータスが物を言い、優先カウンターでサクッとチェックイン完了。

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ラウンジで軽く朝食を済ませたら、ゲートでは優先搭乗でサッサと機内へ。上級会員のステータスは、エコノミー搭乗でこそ威力を発揮することを実感しました。

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座席はバルクヘッドの窓側である37Aを確保。これもワンワールドエメラルドで無料で指定可能でした。

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ただ、非常口席の場合は窓側と言いつつ窓が無いことに加え、前方はこのように扉が出っ張っているのが残念。これを教訓に、復路は通路側に変更しました。

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離陸後はすぐに寝落ち。起きたのはちょうど機内食のサーブのタイミングでした。隣席を見るとこの前にドリンクのサーブがあったようですが、それは逃してしまったようです。

機内食は牛肉のすき焼き風か白身魚のパスタの2つ。BAでは以前ビジネスクラス搭乗時に"牛すき煮"に騙されたことがあるので、怖いもの見たさで今回も牛にしてみました。

出てきたのはこちら。まあソースや添え物の人参・椎茸等は良かったのですが、ビーフがなんとも言えない噛みごたえの成型肉でがっかり。しばらく乗らないうちにエコノミーでも機内食の劣化が進んでいたことを実感しました。

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ロンドンまでの飛行時間は12時間超。日本時間では真っ昼間なのでなかなか深い眠りにはつけません。本を読んだり映画を見たりしながら時計を進めます。クルーが定期的に通路を巡回して飲み物を配っていたのは好印象。

なんとか時間をやり過ごし、ようやくフィンランド上空。ここで2度目の機内食の時間です。

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チキンカレーかトマトソースのパスタの2択から、チキンカレーをチョイス。純和風のカレーでした。サイドメニューが寂しい気がしますが、2食目だとこんなものでしょうか。

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ヒースローに到着。ゲート前にスポットインしたのですが、ボーディングブリッジが故障しており使えないとのことで、タラップから降りることになりました。

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英国の入国審査は、EU以外の先進国パスポート保持者にも自動化ゲートが開放されました。ヒースロー名物の大行列ともおさらばでスムーズな入国が可能になり、非常に便利。

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ヒースローエクスプレスで市内へ。地下鉄とのセットになったチケットの買い方がよくわからなかったのですが、券売機の近くには案内スタッフが待機しており、親切に教えてもらえました。

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パディントン駅に到着。駅の丸みを帯びた天井に欧州らしさを感じます。

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