Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

8~9日目:サンホセまでの移動

チリポ山から下山した日は、来る時にもバスの乗り換えで一瞬立ち寄ったサンイシドロの街に1泊。14時過ぎにはサンイシドロに着いたので、結果的にはその日のうちにサンホセまで行くバスにも間に合ったのですが、何時に下山できるか予想が難しかったので、念のためここに1泊する予定を立てていました。

泊まったのは世界的チェーンのBest Western。アメリカのモーテルといったような雰囲気です。

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土地に余裕があるおかげか、Best Westernにしては広めの部屋でした。これで朝食込みで1泊約7,000円。翌朝の出発が早かったため朝食をパスしなければならなかったのが残念です。

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サンイシドロは大きな街ですが、特段観光客が興味を持つようなものは無し。マクドナルドやピザハットなど外資系ファストフードが一通り揃っているのは驚きました。まさか中米の小国の地方都市にまで進出しているとは。

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中南米の街らしく、街の中心にあるのは広場とカテドラル。この日は適当に街をぶらぶら散歩した後、スーパーで職場へのお土産を調達したりして過ごしました。

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翌朝。サンホセへ向かうためにバスターミナルへやって来ました。サンイシドロからサンホセ行きのバスを走らせているのはMUSOC社。ターミナルはBest Westernから歩いて1~2分の距離です。チケットはオンラインで購入済み。

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サンホセ行きの時刻表。朝4時半から夕方6時半まで、30分から1時間間隔で運行しています。Directoがノンストップ便、Indirectoが途中の村々に停車していく各駅停車便です。今回は6時半発のDirecto便に乗りました。

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バスはサンイシドロ出発後、途中のドライブインでの1度の休憩以外は走り通しです。ちょうど山越えの峠のあたりにドライブインがあり、標高が2,500m以上あるので外は肌寒かったことだけ要注意。

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約3時間半かかって、10時前に首都サンホセのバスターミナル到着。サンホセもサンイシドロと同様にバス会社毎にターミナルが点在しています。

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MUSOCのターミナルから、空港行きのバスを運行しているTUASAのターミナルへ移動。2kmほど離れており歩いて行くには少し遠いのでタクシーを利用しました。

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サンホセのタクシーはメーター制。10秒ほどの頻度でどんどんメーターが上がっていくので若干不安になりますが、そもそも通貨コロンの単位が大きく(1ドル=600コロン)、上がると言っても1回10コロンほどなので大したことはありません。

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タクシー代は1,700コロン(=約300円)で済み、5分ほどでTUASAのターミナルに到着。ここからは空港近郊の街であるアラフエラ行きのバスが10分間隔ほどで頻発しており、アラフエラに行く途中で空港にも立ち寄ってくれます。予約も不要で運賃はドライバーに支払い。車体は高速バス仕様ですが、路線バスのような雰囲気です。

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運賃585コロン(=約100円)、乗車時間30分弱で空港に到着。10:45頃空港に着いたので、サンイシドロからの所要時間は4時間15分。5時間ほどと予想していたので、想定より早く着く事が出来ました。

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これからフライトを乗り継いで日本までの帰路につきます。

8日目:コスタリカ最高峰・チリポ山登山 (2) 登頂、下山

登山2日目は2:30に起床し2:58に出発。荷物は余分なものは小屋に残し、最低限だけサブバッグに詰め込みました。

クレストネス小屋から山頂までは距離にして5km、標高差は400mあります。コースタイムは約2時間で日の出が5:30過ぎとのことなので、余裕のあるスケジュール。

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3:39、Valle de los Conejosを通過。5.1km中の2.3kmを40分で歩きました。ただし、ここまでは谷沿いに進む平坦な道だったのでペースも早めです。

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Valle de los Conejosを過ぎると、谷底から尾根に向けて登りが始まります。

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尾根を越えるとガラッと景色が変わります。左下には池のシルエット、そして左前にチリポ山のシルエットが夜の闇に浮かび上がってきました。いよいよ近づいてきたという感覚になります。

4:30、尾根の反対側へ下降気味に少し進んだ後、チリポ山は左という標識に到着しました。真正面にチリポ山が構えており、ここからがファイナルアタック。

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手を使わないといけないほど急な部分もありますが、ひたすら黙々と。

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そして4:48、3,820mに登頂。無事コスタリカ最高峰を制覇しました。

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山頂は風も吹いており寒いですが、持ってきた防寒着及びホッカイロで完全防備をして、そのまま日の出まで待機。

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少しずつ空が白んでいきます。

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遠くの稜線の奥から太陽が上がってきそうです。

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ここまで明るくなればもう少し。

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5:48、ちょうど登頂から1時間後の日の出。無事にご来光を拝むことが出来ました。

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大西洋側には雲海が広がっています。ガイドブックにもこの時期は太平洋岸は晴れ渡るのでハイシーズンだが、大西洋岸は曇りが続くので観光客も少なめと書いてありましたが、まさにその通りのよう。

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晴れ渡るこちらが太平洋側。登山中にシルエットだけ見えていた池も、今ではくっきり見えます。

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歩いて来た登山道もくっきり。

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頂上には登頂者の記帳用ノートがあります。一応私もきちんとサインをしておきました。日本人の名前はノートを見渡しても数える程しかなく、日本ではまだまだ無名の山です。無名のままでいてほしい気もしますが・・・

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6:12、下山開始。登山時は暗いのでよくわかりませんでしたが、やはり最後のアタックはかなりの急登でした。下るのにも細心の注意を払います。

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尾根を逆サイドに下りる前に振り返った、最後のチリポ山の姿。整った美しい形をしています。数時間前にシルエットで見えたのも正にこの形です。

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7:00、Valle de los Conejosを通過。下りはあっという間です。

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Valle de los Conejosから見た尾根側の景色。奥の稜線を越えた先にチリポ山があります。

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7:30、クレストネス小屋まで帰還。

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下山前に朝食タイム。こちらはコスタリカの朝食の定番、Gallo Pinto(ガジョピント)です。Gallo Pintoとはガーリックが利いた豆ご飯のようなもので、通常赤飯のような見た目をしています。ご飯は多分昨日の炒飯の余りがベースで、残菜を出さないようにきちんと工夫されているようでした。

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食後は荷物のパッキングを済ませて、下山準備完了。8:28、クレストネス小屋を出発しました。

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下りも天気は最高。のんびり歩いても良いのですが、下山後のサンヘラルド発のバスのスケジュールが13:00発の次は16:00発と3時間も空いてしまうので、13時発に間に合うように駆け足気味に下っていきます。

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10:06~10:15、Llano Bonitoの休憩所で一休み。登りに3時間半かかった区間を1時間半で下ってきました。

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残り3kmを切ると、いよいよ麓の村が見えてきます。

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11:55、登山口に帰還。14kmを途中の休憩を含めて3時間半ですから、1kmあたり15分弱というかなりのハイペースだった計算になります。

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登山口でもう終わった気分になっていたのですが、意外とここからサンヘラルドの村までの1.5kmも長いです。舗装されている区間が多いので、今までとコンディションが違い足にかなり負担がかかりました。

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12:19、宿まで無事帰還。着替えをしてレストランでランチを済ませても、13時発のサンイシドロ行きのバスには十分間に合いました。

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7日目:コスタリカ最高峰・チリポ山登山 (1) 登山口からクレストネス小屋まで

チリポ山は標高3,820mでコスタリカの最高峰。今日から2日かけて山頂を目指します。

初日は標高1,500mの登山口から3,393mのクレストネス小屋(Base Crestones)まで、標高差約2,000m、距離にして14kmを登っていきます。

山頂の標高は富士山とほぼ変わりませんが、富士山は登山口である五合目の標高が既に2,300mあり、頂上までの距離も7kmほどしかないので、富士山よりは少し難易度が上がるイメージです。

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サンヘラルドの村から登山口までは1.5kmほど。登山口までは前日に宿でタクシーをお願いしており、4:30に迎えに来てくれました。タクシー代は5,000コロン(=約900円)かかったので、歩いても良かったかなと思います。実際、帰りは登山口から宿まで歩いて戻りました。

軽く準備体操をして、4:50に登山開始。

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日の出前なのでまだ真っ暗。ヘッドライトは必須です。

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このコースは1km毎に標高が記載された看板が設置されているので、自分がどこまで進んだか分かりやすいのが良いところ。それぞれのポイントには名前も付いています。

5:26、1km/1,739m地点・Los Monosを通過。最初の1kmはいきなり急登続きでした。

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5:30過ぎになると少しずつ明るくなってきました。奥の方で街明かりが広がっている辺りがサンイシドロでしょう。

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5:53~6:00、2km/1,890m地点・Fila Cementerio de la Máquinaで休憩。1時間毎に10分弱を目安に休憩を取って行きました。

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だいぶ明るくなってきました。天気も良さそうで一安心。

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2km〜3kmにかけては牧草地の横を通ります。まだこの辺りは私有地です。

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6:24、3km/1,900m地点・El Jilgueroを通過。この辺りは傾斜がなだらかで歩きやすいのですが、結果としてまだ2,000mを超えていません。

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4km地点の直前で国立公園への入り口に到着。ここから先はSINACで入山料を払った人しか入れず、火器類の利用やテント泊も禁止といった注意書きが並んでいます。

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6:46~6:55、4km/2,192m地点・El Quetzalで休憩。やっと2,000m超えですが、今日のゴールである3,393mはまだまだ。

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出発する時刻が早かったせいか、他の登山客とは全くすれ違いません。それでも、登山道は一本道で迷いようもないので安心。

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7:20、5km/2,393m地点・Los Roblesを通過。1kmで200m上がると結構急な傾斜です。

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一昨日まで歩いていたコルコバードのジャングルと違い、こちらではほとんど生き物に出くわすことはありません。唯一出会ったのはこの鳥くらい。

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7:45、6km/2,513m地点・El Rualdoを通過。2km, 4kmと休憩を取っていましたが、ここから先はしばらく平坦な道が続くことと、7km過ぎに休憩所があるとのことなので、そこまで歩き続けることにしました。

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8:00、7km/2,519m地点・Llano Bonitoを通過。この1kmで6mしか標高を稼いでいないことからもわかる通り、この区間は楽々です。

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8:06、7km地点を通過して比較的すぐに休憩所・Refugio Llano Bonitoに到着しました。今日の行程が14kmなので、ちょうど中間地点です。

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緊急時を除いて宿泊は出来ませんが、スタッフが1人常駐しており小さなショップで必要なものの補充が可能です。スタッフは6日交代で勤務しているとのこと。山の中で1人で6晩も過ごすなんて貴重な経験でしょう。

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取り扱い品一覧。クッキー、ナッツ等のスナック類から爪切り、歯磨き粉、絆創膏、頭痛薬まで意外と豊富に置いてあります。

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軽食も可能。朝方はまだ涼しく休憩すると体が冷えるので、温かい飲み物は助かります。

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トイレも綺麗。

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休憩していると、下山してくる荷物運搬のロバ使いとすれ違い。

彼らは深夜にサンヘラルドの村を出発して暗い中を登って早朝にクレストネス小屋に到着し、そのまま荷物を積み替えて下山して午前中のうちにはサンヘラルドに戻るとのことです。登山客向けのポーターサービスに加え、クレストネス小屋での食料等もありますから、ロバも目一杯荷物を積んで大変そう。ここで一休みすることも無く、あっという間に去って行きました。

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30分ほど休憩し、8:40に再度スタート。クレストネス小屋でのランチタイムは14:30までなので、それまでには到着しないと昼食を食べ損ねてしまいますので、それを目標に。ここまでの7.5kmを3時間ちょっとで歩いたので、そのペースで進めば問題無く到着出来そうです。

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8:58、8km/2,600m地点・Cuesta del Aguaを通過。

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9:29-9:38、9km/2,817m地点・Barbas de Viejoで休憩。休憩所を出てからここまでの2kmは急登が続き、なかなかキツいパートでした。

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9km地点の名称であるBarbas de Viejoはお爺さんのヒゲという意味で、この近辺に生えるそのような見た目の木(草?)から付けられているとのこと。確かに少々変わった風貌。

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10:04、10km/3,022m地点・Las Cañuelasを通過。引き続き急登は続きますが、その甲斐あって、やっと3,000mを越しました。

Las Cañuelasの英語名The Bambooからもわかる通り、この一帯には竹やぶが広がっています。

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3,000mを超えると植生が一気に変わって高い樹木は姿を消し、視界が開けるようになりました。こうやって見ると高くまで登ってきたものです。

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10:26~10:37、11km/3,090m地点・Los Quemadosで休憩。Quemadosとは燃やされたという意味で、1990年代にこのエリアで発生した山火事に起因する名前です。火器類の持ち込みが厳しいのはこういう背景があるのかもしれません。

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3,000mを超えた後は傾斜も緩やかになり、なだらかな道が続きます。景色が良いこともあり、快適に歩けるパートです。

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10:51、コース上にある小山のMonte sin Feの頂上を通過。山火事の影響は今なお残り、このエリアでは不自然に枯れた木が目立ちます。

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11:00、12km/3,118m地点・El Jardínを通過。あと2kmです。

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11:14~11:20、12.5km付近で休憩。

ここから始まるのが、最後の急登であるCuesta de los Arrepentidos。その名も"後悔する者たちの坂"。名前からしてキツい登りであることは容易に想像が付きます。登り始める前に軽く休んで息を整えました。

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ここでは飲み水の補給も可能。最後の登りに備えて水分補給も十分行えます。

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11:29、13km/3,183m地点・Los Arrepentidosを通過。

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ひたすらこのような傾斜の登りが続きます。空気が薄くなっていることもあり、この日最大の難所でした。

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そして12:05、ようやく14km!

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本日のゴール、クレストネス小屋はもうすぐそこです。

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12:10、3,393m地点・El Páramoに到着しました。登山口を出発してから、休憩を含めて7時間20分でのゴールです。

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小屋に着いたらまずはチェックイン。既に支払いは済ませているので、名前を告げるとスタッフがリストと突合して確認するだけです。その後、一通り施設の説明(食事の時刻、トイレは共同、シャワーは水のみ、など)を受けると、すぐに部屋へと案内されました。

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部屋は4人定員で、2段ベッドが2つ置かれています。幸いこの夜にこの部屋にアサインされたのは私ともう1名のみで、1人1台使うことが出来ました。

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荷物を置いたらランチタイム。壁には今日のメニューが掲示されており、今日のメインはオジャデカルネ(Olla de Carne)のようです。

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食券を渡すとすぐに用意してもらえました。オジャデカルネはこの通り牛肉と野菜の煮込みのようなもの。標高3,400mの高地では温かいスープが体の芯に染み渡ります。

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2時頃には昼食を終え、次の夕食までは4時間ほど。小屋の周辺には数時間で行って帰って来られそうな散策コースがいくつかあるのですが、ジャングルトレッキングからの連続で疲労が溜まっているような気がしたので、小屋にとどまってゆっくり過ごしました。

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ちなみに、夕食はArroz Cantones=炒飯。宿泊客のうち2割くらいは食事を注文せずに持参したパンと缶詰で過ごしていましたが、やはり夜は冷えるので温かい食事はありがたいものです。

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 食後は20時前に就寝。翌日の山頂アタックに備えます。

6日目:チリポ山麓までの移動、登山の事前手続き

旅の前半であるコルコバードでの3日間のジャングルトレッキングが終わり、続いて後半のコスタリカ最高峰・チリポ山登山に向けて、この日は1日かけて登山口がある山麓の村まで移動です。

早朝の暗いうちから行動開始。まずは5時発のサンホセ行きのバスに乗り、途中のサンイシドロまで向かいます。

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チケットはジャングルトレッキングに行く前に購入しておきましたが、当日でも問題なく買えそうな雰囲気でした。運賃は5,200コロン(=約950円)。

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プエルトヒメネス出発時はまだ空席が目立つ様子だったのですが。。。

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出発後も途中の村々で乗客を追加していくため、1時間ほど経つとこの状況。始発から乗らないと大変なことになっていました。

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途中1カ所ドライブインのようなところで15分ほど休憩。

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6時間弱かかり、11時前にサンイシドロの街へ到着しました。サンイシドロはコスタリカ中南部の中心都市。街の規模も大きく、長距離バスはバス会社毎に街中に点在する独自ターミナルから発着しています。

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到着後は、そのまま歩いて近距離バスターミナルへ。こちらは1つのターミナルから市内や近郊の村へのバスが全て発着しています。

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人々で賑わっていますが、あまり治安の悪そうな雰囲気はありません。

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ここからチリポ山の麓にある村のサンヘラルドまで移動。乗り場がわかりにくいのですが、地元の人に聞きながら無事発見することが出来ました。

バスは1日6便(日曜は3便)と少なめ。ただし、ちょうどタイミング良く11:30発のバスがあったため、ほとんど待つこともなく乗車です。運賃の1,200コロン(=約200円)は乗車時にドライバーに支払い。

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1時間弱でサンヘラルドの村に到着しました。田舎の山村といった感じの、本当に小さな村です。

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到着後、まずは宿にチェックイン。村の中心から近いところにある、Hotel de Montaña el Descansoを事前に予約していました。

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部屋はシンプルなダブルルームで1泊約40ドル。シャワー・トイレ付きです。

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そして何と言ってもここの宿の一番の売りは、併設されているレストラン。オーナー夫婦の旦那の方がレストラン担当なのですが、米国やコスタリカ国内の有名ホテルで働いていたこともあるというシェフで、伝統的なコスタリカ料理とは違う一捻り加えたメニューが用意されています。

料金も1皿10ドル以下と手頃で、滞在中は毎食お世話になりました。

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ランチを済ませたら、翌日からの登山の準備。まずは入山登録のため、自然保護庁(SINAC)のオフィスへ向かいます。

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チリポ山の入山は予約制。SINACのウェブサイト(https://serviciosenlinea.sinac.go.cr)で事前に予約・入山料(1日あたり18ドル、今回は1泊2日なので36ドル)の支払いを済ませていました。半年前から予約開始ですが、ハイシーズンである12月〜1月にかけては数ヶ月前には予約で一杯になるらしいので早めの予約が肝要です。

入山登録自体は、パスポートを提示して5分ほどで完了。登録済みの印としてアームバンドを手に巻かれ、下山するまではそれを付けたままでいるようにとの指示がありました。

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SINACのオフィスが開いているのは8:00〜12:00、13:00〜16:00の間だけ。よってチリポ山に登る際は16時までにサンヘラルドに到着することが必須要件になります。

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入山登録を済ませたら、続いては山小屋を運営しているConsorcio Aguas Eternasのオフィスへ。

今回は1泊2日の行程なので、1晩の山小屋ステイが入ります。事前にSINACの入山予約を行った時、その後にConsorcio Aguas Eternasのウェブサイトで山小屋の予約・支払いも済ませていたので、その確認に立ち寄りました。

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 宿代の1泊19,207コロン(=約3,500円)は既にオンラインで支払い済み。ここでは食事やポーターのサービスを追加で支払うことが出来ます。

食事は朝食が5,650コロン(=約1,000円)、昼食・夕食が7,062.50コロン(=約1,300円)。自前調達も可能ですが、チリポ山では火器類の使用が一切禁止されているため調理は出来ません。また、山小屋での食事のオーダーは不可能で、食事が必要な場合は全て事前にこのオフィスで支払いを済ませ、チケットを受け取る必要があります。今回は1日目の昼食・夕食と2日目の朝食をお願いしました。

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これで翌日からの登山に向けた事前手続きは完了。その後は近くのスーパーで水やビスケットの調達を済ませ、翌日に向けてリラックスして過ごしました。

 

5日目:コルコバード国立公園 ジャングルトレッキング3日目

この日の出発も朝6時。今日はゴールまで19km、基本的には海岸線沿いを歩くのでアップダウンはほとんど無いはずです。昨日足の裏に水ぶくれが出来てしまったので、ガイドにテーピングをもらって手当てをしてから出発。

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シレーナのレンジャーステーションの正面には、海岸線まで原っぱのような空き地が広がっています。これは元々滑走路だったとのですが、離発着には難易度が高かったらしく、唯一操縦が出来たパイロットが数年前に引退してしまったため、今では使われていないとのこと。現在はここに来るためにはカラテかロスパトスから20km歩いてくるか、もしくはボートに乗るしかありません。

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滑走路近くでまずはコアティ(ハナグマ)に遭遇。幸先の良いスタートです。

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朝の早い時間帯は、夜行性のバクを見つけるのに最適の時間。湿った地面を好むとのことで、海岸線沿いを歩いて探します。

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しかし、今回はバクを見つけることは出来ず。こればかりは運次第なのですが、やはり残念です。唯一見つけられたのはバクの糞だけでした。

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ボート乗り場の前に立つ看板にもバクのシルエット。やはりバクはこの公園のシンボルのようです。

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気を取り直して歩きます。国立公園の出口であるラレオナまでは16km。

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歩き始めて割とすぐのタイミングで、今回の3日間で一番広い川の渡渉ポイントがあります。

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ここは海岸近くなので、この川も潮の満ち引きのタイミング次第では腰より上まで水が来てしまい、潮が引くまで渡れなくなることもあるそう。幸いこの日は朝に干潮となったので、膝下程度の水深で難なく渡れました。

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この日は基本的にずっと東に向かって歩いて行くので、日差しがきつめ。

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砂浜には足跡が残るので、どのような動物が歩いたかすぐにわかります。これは海鳥とハナグマでしょうか。

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ヤシの実もヤシの木も何度も見たことはあるので珍しくもなんともないのですが、こうやってヤシの実から芽が出てきているのは初めて見ました。

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海岸線沿いには波に乗って様々なゴミが流れ着いてきます。それに対して、今回ツアーを催行しているOsa Wildでは"Corcovado Limpio"(=Clean Corcovado)という取り組みを行っていました。各ツアーグループ毎にゴミ袋1つ分のゴミを集め指定されたゴミ置き場に置くというもので、置かれたゴミはまとめてボートで街に持っていくそうです。我々も1袋分ゴミ収集してわずかながら環境保護に貢献。

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海岸沿いにはヤドカリが多く見られます。これもドイツ人、ハンガリー人は初めて見たらしく、興味津々な様子で触ったり写真を撮影したりしていました。日本人としては珍しくもなんともないヤドカリですが、初日のセミに続きこうしたところで欧州と日本のの環境の違いを実感するのも面白いものです。

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またも不思議な形状の木。1本なのか、多数なのか。

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この日見かけた動物たち。まずは猿。

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別の種類の猿。器用にぶら下がりながら木の実を食べています。

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蟻の大群。気づかずに彼らの通り道の上で立ち止まっていたら、敵だと勘違いされたのか働きアリ達が靴から足を登って噛み付いてきたので大変でした。

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ペッカリー。日本語ではヘソイノシシというそうです。

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赤い喉ボトケが印象的な七面鳥のような鳥。Crested Guanという名前です。

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再びコアティの集団。

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コアティは人見知りしないのかどんどんこちらに近づいてきます。良い意味で人間の恐さを知らないのでしょう。さすが、よく管理された国立公園です。

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サギもかなりの近さまで接近してきました。

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色鮮やかなカエルは毒ガエル。触るくらいであればすぐ手を洗えば問題無いのですが、触った手で目をこすったりすると大変なことになるようです。

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鷹。ガイド曰く主にカニを餌とするらしく、海岸沿いの枝に止まってジッと海を見つめていました。

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葉っぱの裏でお休み中のコウモリ。下から覗き込まないとわからないのですが、ガイドは簡単に見つけていきます。不思議。

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人っ子ひとりいない自然のままのビーチを歩くのは気分爽快。足裏が水ぶくれになっても来る価値はあります。

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砂浜に残るのは我々の足跡のみ。

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ただし、大半は海岸沿いですが一部にはこのような急傾斜の部分も歩くので、一応靴はしっかりしたものの方が良いでしょう。

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途中、こんなところも通ります。写真だと簡単そうに見えますが、岩で足場が悪く、波もどんどん押し寄せるので、意外と気を使うところ。

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このような部分は全部で2カ所ありました。まだ潮の満ち始めのタイミングなのでなんとかなりますが、ここも満潮時には通れなくなるよう。

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途中、自然のプールのようなところで休憩。30度を優に超える暑さなので、少し泳いで体を冷やします。

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良い天気。最高の休暇です。

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座礁船。

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墓地を通り抜けたらラレオナはもう近く。この一帯が国立公園に指定されるまでは、このジャングルの中にもいくつか集落があり、その名残です。

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この頃になると、もはや渡渉時に靴ごと水に足を踏み入れてしまっても気にしなくなります。

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ラレオナに到着。13時半なので、19km歩くのに7時間半かかりました。ここから先は国立公園外ですが、車が入ってこられるカラテまで残り3kmです。

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カラテからラレオナの間は日帰りで来る人も多いらしく、この辺りは砂浜の足跡も多数。

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この最後の区間では、またアリクイと遭遇しました。愛くるしい見た目ですが、あの爪でひっかかれたら間違いなく大怪我でしょう。

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隣の木にはヘビもいました。アリクイとヘビが戦ったらどっちが強いのでしょう。

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カラフルなインコも。けたたましい鳴き声です。

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この立派な根を張る巨木のところでゴール。3日間で約50kmを踏破です。ジャングルトレッキングは初めての経験で、山岳トレッキングと違い暑さと湿気にはかなり苦しめられましたが、知識豊富なガイド、和気あいあいとしたグループ、次々と現れるたくさんの動物達のおかげで楽しめた3日間でした。

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3日目のGPSデータ。ほとんど高低差はありません。

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カラテからは車でプエルトヒメネスに戻り、行程終了。この日の夜はガイドを含むグループ全員で町のレストランに繰り出し、久々の美味しい食事を満喫しました。

 

4日目:コルコバード国立公園 ジャングルトレッキング2日目

歩く距離が27kmと最も長い2日目。起床したら簡単な朝食を済ませてボックスランチを受け取り、6時にはラタルデを出発しました。

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まずはコルコバード国立公園の入り口であるロスパトスまで4km。ここの区間はアップダウンが続きます。

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国立公園までの道のりは私有地。ガイドに教えてもらったところ、コスタリカには"PAGO DE SERVICIOS AMBIETALES"(=Payment for environmental services)という制度があり、森林を開発せずに生態系を維持すれば政府から補助金が出るそう。この国には50万種もの生物種が存在し小さい国土ながら世界有数の生物多様性を誇っていますが、こうした取り組みがあってこその成果なのでしょう。

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最初の渡渉ポイント。前日のオリエンテーションでいくつか渡渉ポイントがあると言われていましたが、この程度なら問題なく渡れます。

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朝靄のかかる森林は幻想的。朝はまだ気温も快適で、深呼吸をしたくなるような澄んだ空気です。

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コスタリカ熱帯雨林にも竹は存在しました。竹というと東アジアを連想しがちですが、中南米やアフリカなど、意外と世界各地で自生している竹を見かける気がします。

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1時間半でロスパトスのレンジャーステーションに到着。ここにはトイレがあり、水の補給も可能です。

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ガイドが国立公園への入園登録をしてくれている間、しばし休憩。

ここのスタッフと立ち話をしたところ、もう1つの入り口であるラレオナに比べるとアクセスの悪さやアップダウンの多さからあまり人気が無く、このコースは1日1~2組しか通らないそう。その分動物との遭遇率は高いとのことで、期待は高まります。

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ロスパトスを出発。まずは傍に流れる川を渡ります。ここは靴を脱ぐ必要がありました。

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川を渡ったところからが国立公園の敷地内。ここから先は今日のゴールのシレーナまで、人口建造物の全く無い密林の中を23kmひたすら進みます。

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ロスパトスから先は、最初の数kmはアップダウンが続くもののそれ以降は基本的にフラットな道。

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まずは猿が出てきました。

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続いて小さなヘビ。ガイドが指を噛まれながらも器用な手つきで捕まえてくれました。もちろん毒はありません。

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青い羽根が美しいモルフォ蝶も数多く見かけます。飛んでいるところはさすがに写真には収められませんでしたが、ラッキーなことに落ちている羽根を発見したのでじっくり観察することが出来ました。この色彩の羽根を羽ばたかせながら飛んでいるので、ジャングルの中でもかなり目立つ生物の一つです。

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木々も不思議な形状のものが数多く登場。これは根の部分が地上まで飛び出してきています。根に生えるトゲはかなり鋭いので要注意。

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寄生植物。この類の植物はたくさん見かけました。動物だけでなく植物も弱肉強食です。

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通称ブロッコリーツリー。上から見るとブロッコリーのように見えるらしいですが、下から見るとパセリの方がしっくりくる気がします。

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再び渡渉。ここは丸太がかかっているので靴を脱ぐ必要はありませんが、落ちないように注意が必要です。

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川の中もよく見ると魚がたくさん。

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日本でも見かけるハキリアリ。見事に彼らの通り道だけ落ち葉が除けられています。

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トカゲは無数に見かけました。

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この日の大物は2種類。1つ目がこの大蛇。コース脇の木の幹で休んでいたと思われるところに遭遇しました。写真では規模感があまり伝わらないかもしれませんが、優に3m以上はあります。なかなかの迫力です。

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もう1つはアリクイ。特徴的なフォルムは想像通りですが、思ったよりも小さいサイズでこちらも木の幹にいるところを遭遇しました。

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こちらは好奇心が強いのか、蛇と違い我々を見つけても逃げることなく、むしろこちらをずっと観察しているような様子。

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再び大きな渡渉ポイント。大きなものから小さなものまで、この日は10カ所以上の渡渉がありました。そのうち靴を脱がなければいけなかったのは、ここを含めて3カ所ほど。

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トキ。日本人の感覚的には希少種ですが、実は様々な亜種が世界中に生息しているそうです。

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再び猿。

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フクロウ蝶。羽根の模様がフクロウの目玉にそっくりなことからこの名前が付いているとのこと。

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シレーナに近づくと、シレーナを拠点としたデイハイクのコースと合流します。ここまで来たらゴールはもうすぐ。

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午後4時、シレーナのレンジャーステーションに到着。ラタルデを朝6時に出発してから、10時間で27kmを歩き通しました。今夜はここで1泊します。

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同行したハンガリー人が共有してくれたGPSによると、この日のデータはこの通り。前半はアップダウンがあったものの、やはり後半はフラットだったことがわかります。

また、休憩や動物観察等で止まっていた時間を除いた実質的な歩いた時間は7時間半だったよう。朝の数時間を除いては暑さと湿気が厳しい過酷なコンディションだったので、やはりたくさんの休憩が必要でした。

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シレーナの周りにも動物は姿を現します。不思議なトサカの付いた鳥。

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先ほどとは違う種類の猿。もちろん餌付けは固く禁止されています。

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鷹でしょうか。外灯の上にずっと止まっており、ピクリともしませんでした。

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今夜の寝床。屋根だけ付いた半屋外のスペースに設置された蚊帳付きの二段ベッドです。清潔感は十分。

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トイレ、シャワーは共同。シャワーは水のみです。こちらも綺麗に掃除されており快適に利用できました。

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ロスパトスからシレーナまでの標準コースタイムは8時間だそう。ラタルデからロスパトスまで1時間半かかったことを考慮すれば、ほぼコースタイム通りに歩いてきたことになります。

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Feline(大型ネコ類)に遭遇した時の対処法。こちらに向かってきたら威嚇で応対し、それでも向かってきたら戦え、とのこと。戦って勝てる気はしませんが。

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日没前、ガイドに連れられてバクを探しに海沿いまで歩いてみました。

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ここで一番の収穫。まさに先ほど注意事項を確認した大型ネコを発見したのです。10m以上の距離があり、かつ写真を撮る間も無く走り去ってしまったので戦うはめにはならなかったのですが、そもそも大型ネコ類との遭遇自体がかなり稀なこと。ガイドがかなり興奮していたことからも、いかにこれがラッキーな体験だったかがわかりました。

とりあえず足跡だけは写真に収めます。ガイド曰く、ジャガーほどのサイズでは無かったので、恐らくはオセロットであろうとのこと。

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日没後は食事を済ませたらさっさと就寝。長距離を歩いた疲労のおかげで、21時過ぎにはあっという間に眠りにつきました。

3日目:コルコバード国立公園 ジャングルトレッキング1日目

今回参加するツアーは、プエルトヒメネスで最も評判の良いツアー会社であるOsa Wildの"Intense Jungle Trekking"というもの。3日間かけてコルコバード国立公園を横断するコースで、スケジュールは以下の通りです。

1日目

赤線

昼過ぎに出発。プエルトヒメネスから車に乗り、ラタルデ(La Tarde)のロッジへ。午後はラタルデ周辺のジャングルを探検し、夜はナイトハイク。歩く距離はトータルでも数km程度。

2日目

緑線

ラタルデからコルコバード国立公園の入り口であるロスパトス(Los Patos)まで4km、さらにそこからシレーナ(Sirena)まで23kmの計27kmを歩く、全3日の中では最長のコース。最初の7~8kmはアップダウンがありますが、それ以降は平坦な道のり。

3日目

青線

シレーナから国立公園の出口であるラレオナ(La Leona)まで16km、そこから更にカラテ(Carate)まで3kmの計19km。基本的に海岸沿いを歩くルート。

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12時50分にOsa Wildのオフィスに集合し、一緒に3日間を過ごすツアーメンバーと顔合わせ。ドイツ人女性2人、ハンガリー人男性1人、ローカルガイド1人が一緒の計5名のグループです。ヨーロッパ人の3人はスペイン語が話せないようでしたが、ガイドが流暢な英語を操るので問題無し。基本的にはツアー中のコミュニケーションは全て英語でした。

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 車に揺られること1時間でラタルデのロッジに到着。

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今晩泊まるのはこの小屋です。2人1部屋なのでハンガリー人と同室に。

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一応トイレ、シャワー付きですが、なんとシャワーが設置されているのは屋外。ここまで開放的なシャワールームは初めてです。

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部屋に荷物を置いたら早速ジャングルトレッキングへ。初日のこの日はまだ国立公園の中には入らず、ロッジ周辺を探索します。荷物もロッジに置いていけるので、翌日以降に比べるとコースの難易度はかなり低め。

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この日に見られた生物、まずはオオハシ。最初は盛り上がりますが、ジャングルの中ではメジャーな鳥の1種なのですぐに見慣れてしまい、2日目以降は目もくれなくなります。

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トカゲ。このような素早い生き物も、ガイドが慣れた手つきで捕まえてくれるので、じっくり観察することが出来ます。

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トカゲ2。各種類の生態や特徴をガイドが都度説明してくれるのでその場では「へぇ〜」となるのですが、あまりに種類が多すぎて覚えていられないのが残念。

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色違いのオオハシ。この色の種類はレアだったのか、3日間でも数えるほどしか見られませんでした。

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木の葉に擬態するバッタのような虫。

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地面と同化しているカエル。ガイドのこうした動物を見つける能力にはこの3日間を通して驚かされ続けました。

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そしてこの日の一番の収穫は、このナマケモノ

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よく見ると親子で2頭います。

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ただし、写真だと近くに見えますが実際はこの距離。赤丸の中にいるのがナマケモノです。ガイドが望遠鏡を持ってきてくれるのでその場での観察は問題ありませんが、写真に残したければ高倍率ズームのカメラは必須です。

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途中、気になっている果物を発見。現地ではagua de manzana (=water apple)と呼ばれるフルーツだそうです。 

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ガイドが取ってくれたので1つ食べてみました。確かにその名の通り、水分の多いリンゴというのがしっくりくる食感と味。

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一旦ロッジに戻って、夕食はバーベキュー。

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食後は再びジャングルのナイトハイクへ。ヘッドライトで照らしている周囲だけは明るくなりますが、この写真の通りそれ以外の場所は漆黒の暗闇に覆われています。1人で取り残されたら絶対に帰れません。

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夜は爬虫類・両生類の活動が活発。暗闇にも関わらずガイドが次々と生き物を見つけてくれます。まずはイグアナのような見た目のトカゲ。

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羽化寸前のセミ。日本では見慣れたセミですが、ドイツやハンガリーにはあまりいないのか、彼らがセミの抜け殻に興味津々だったのは意外でした。

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カエル。色から想像が付く通り毒ガエルです。

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カエルその2。

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カエルその3。赤い目が特徴のその名もRed-eyed tree frogというこのカエルは、コスタリカを代表する生き物の一つだそう。ロンリープラネット最新版の表紙もこのカエルです。

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この他に、素早すぎて写真は取れなかったのですがオポッサムも見ることが出来ました。ガイド曰くオポッサムはかなりレアなようなのでラッキーだったようです。