Out of Office サラリーマン週末旅行記録

とあるサラリーマンの週末旅行記&搭乗記。2022年より米国在住。

4日目:カタール航空 QR1380 アルジェ〜ドーハ ビジネス

アルジェ空港は建物内に入場する際にまず手荷物検査を受ける必要があります。この時間帯はエミレーツカタールの大型機2機の出発が重なる時間帯だからか、建物の外まで長蛇の列。

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15分ほど列に並んでやっと建物内へ。カタール航空のチェックインカウンターもエコノミークラスは大行列でしたが、優先レーンは列も無く、スムーズにチェックイン完了。

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フライトの予定出発時刻は15:15なのですが、チェックイン時に受け取ったボーディングパスによると、搭乗開始時刻は13:00と異様に早く設定されていました。

既にチェックインを終えた時点で13:30で、出国審査と保安検査を終えて制限エリアに入ったのは13:45。ただのミスプリントかと思ったら、本当にもう搭乗が開始しています。

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ゲートスタッフに早い搭乗開始の理由を聞いたところ、アルジェ空港ではボーディングブリッジで乗客全員が一人ずつ手荷物検査を再度受ける必要があるため、他空港より早く設定しているとのこと。確かに手荷物検査はあったものの、1人15秒程度で済むので、そこまで早く搭乗を始める必要も無い気はしますが。

機材は当初のスケジュール上ではA340-600でした。久しぶりに絶滅危惧種A340シリーズに搭乗できるかと楽しみにしていたのですが、結局当日飛んできたのはA330-200。

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カタール航空A330は随時新シートに置き換えられているはずですが、今回の機材はまだ古いシートでした。このシートの場合、4列あるビジネスクラスは前3列が前方コンパートメントに配置されている一方、4列目のみギャレーの後ろ側で1列だけのミニコンパートメントとなっているので、よりプライベート感があります。

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隣に建設中の新ターミナルは、少なくとも外見上は完成が近づいているようです。

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出発直前になって、中国人乗客2人が機体出入り口の近くで騒ぎ始めました。どうやらアルジェリア入国が許可されず、今乗ってきた便で強制送還されることになった様子。クルーが「私たちにはどうすることも出来ない」といって宥めますが、多分英語も理解出来ないのかいつまでも騒ぎ続けます。結局乗客の中から英語が話せる中国人を見つけ出して通訳を頼み、なんとか席に着かせていました。

ほぼ同時刻発のエミレーツ便に続いて離陸。

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離陸。左が新ターミナル、右が現在運用中の国際線ターミナルです。

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新モスクのミナレットを後方に見ながらアルジェとはお別れ。

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機内食メニュー。一応アラカルトとなっていますが、実質コースメニューです。

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ナッツからスタート。カタール航空のナッツはいつもほどよく温められていて、お気に入りの1つです。

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本日のスープからスタート。ほうれん草かブロッコリーか何かだったしますが、既に記憶がありません。

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続いて前菜はタイ風牛肉サラダ。

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メインはラム肉。そういえばせっかくアルジェリアに行ったのに名物のクスクスを食べる機会が無かったことにここで気づきました。アルジェ搭載の機内食なので、まあ最後にアルジェリアのクスクスを食べたと言っても間違いではないでしょう。

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チーズプレートはパスして、デザートのチョコレートケーキ。

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食事をしている間に、ちょうど夕暮れ時を迎えました。空がピンク色に染まり、一番美しくなる時間帯。

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ドーハの到着はまたバスゲートでした。

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4日目:アルジェ街歩き (2)

早いものでこの日で最終日。15時発のフライトまでは自由時間なので、ガイド無しでアルジェの街を探検に出かけます。

まずはホテルのすぐ近くにあるメトロの駅へ。

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2011年に開業したばかりなので、まだピカピカ。

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券売機では、なんと6カ国語が選択可能。フランス語が理解できなくても支障ありません。運賃は1乗車50ディナール(=約50円)です。

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まだ運行されているのは1路線のみ。ホテル最寄りのKhelifa Boukhalfa駅から、例の記念塔があるJardin d'essais駅まで乗車します。

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週末の朝ですが、5分間隔ほどで運行していました。

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車内もまだきれい。このクッション性の全く無い硬い椅子は欧州や中国のスタンダードです。

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Jardin d'essais駅からはロープウェイに乗り換えて記念塔へ。アルジェは坂の多い街なだけあり、公共交通機関としてのロープウェイが5路線ほど整備されています。運賃は1乗車30ディナール

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ロープウェイは眺めが良いので観光客向け。朝もやに浮かび上がる新モスクのミナレットが幻想的です。

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ロープウェイの駅を降りると、すぐ目の前に記念塔がそびえ立ちます。

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1982年に独立20周年を記念して建設され、正式名称は"Mémorial du martyr"(殉教者祈念碑)。対仏独立戦争宗教戦争と捉えているかのような名称です。

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この記念碑の地下にはアルジェリア歴史博物館があります。残念ながら内部の写真撮影は不可。

現体制の正当性を強調するためか、アブデルカーデルをはじめとするフランスによる植民地支配への抵抗や、対仏独立戦争時代に集中した内容で、あたかもフランス領時代以前のアルジェリアの歴史は存在していないかのような、政治的な思惑を感じざるをえない展示だったのは興味深いところです。

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記念碑のすぐ横には大きなショッピングモールがあります。

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80年代は上流階級向けの商業施設として賑わったそうですが、現在は空きテナントが目立ち、当時の面影はありません。

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再び街の中心部へ戻り、適当に散策。

アルジェといえば階段。

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フランスの撤退以降、あたかも時が止まってしまったかのような光景。

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それぞれ、なんとも言えない風情があります。

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最後に、タクシーに乗ってもう一度カスバへ向かいました。

アルジェのタクシー運賃は初乗り20ディナール、その後1kmあたり20ディナールと、ガソリンが安いだけあって激安の設定。メーターがついているので気軽に使えそうです。

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初日と同じスタート地点からカスバをぶらぶら。

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すぐ道に迷ってしまいますが、坂を下って行きさえすればどこかの新市街には出るので、気の向くままに足を進めます。きちんと気をつけてさえいれば、特に治安面での不安は感じませんでした。

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一つ一つの路地が写真映えする美しさで、一日中居ても飽きないでしょう。

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新市街に到達。ちょうど市場のあるあたりに出てきました。かなりの賑わいです。

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屋内市場もあります。アルジェリアというと砂漠を思い浮かべがちですが、地中海沿いは気候も温暖で、野菜がよく採れるようです。

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週末ということで、街中は歩く隙間もないほどの混雑しています。スリには要注意かもしれません。

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12時半にホテルでガイド、ドライバーと待ち合わせて、空港へ向かいました。

 

3日目:ティパサ観光

この日はアルジェから60kmほど離れた、世界遺産のティパサ遺跡を訪れます。ガイドとは朝9時にホテルロビー集合だったので、その前に1時間ほどアルジェの街をぶらぶら。

街の中心に立つ中央郵便局。フランス領時代の有名な建築の一つだそうです。

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この辺りは完全にフランス風の街並みで、写真だけ見るとマルセイユと見間違えてしまいそうなほど。

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昨日の選挙のポスターがまだ残っています。ただ、この掲示板もこの日の夜には撤収されていました。アルジェリアの公務員の意外と素早い仕事ぶりには驚き。

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アルジェは坂の街。海岸から少し離れるとすぐ上り坂になるので、どこに言っても良い景色が眺められます。

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途中トンネルを歩いたのですが、側壁には小洒落たライティングが施されていました。この辺りはさすが元フランス領。

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9時にはホテルに戻ってガイドと合流し、ティパサ方面へ車で向かいます。

中心部を出て少し走ると、大きなスタジアムが右手に見えました。サッカー代表チームのホーム試合でも利用される、謂わば日本でいうところの国立競技場のようなスタジアムです。

ちなみに、アルジェリアでもサッカー人気は高く、地元のアルジェリア人と話していても、日本人だとわかると「シンジ・オカザキ!」と声をかけられることが多くあります。アルジェリア代表のスタープレイヤーであるマフレズと同じチーム所属なので、岡崎慎司はそれなりにアルジェリアでも知名度があるようでした。

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ティパサの前に、まずはアルジェリア版のピラミッドのようなものである、マウレタニア王家の墓に立ち寄ります。

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これは、この一帯がローマ帝国支配下にあった紀元前3世紀頃、その属国であったマウレタニア王国の王だったベルベル人のユバ2世の墓ということです。

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ユバ2世の妻も一緒に埋葬されているようなのですが、その妻セレネは、かの有名なエジプト女王クレオパトラの娘。あまりこの時代の歴史には詳しくないのですが、ユバ2世とセレネは共にローマで養育を受け、そこで結婚したのちにユバ2世の故郷であるこの地域に帰ってきたとのこと。

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昔はこの墓の内部にも入場することが出来ていたようなのですが、維持管理が出来ないためか現在は閉鎖されており、外観を眺めることしかできません。

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説明書きもフランス語・アラビア語しかなく英語が皆無なのは残念。外国人観光客を呼び込もうなどという気はさらさら無いようです。

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墓の横には即席のチャイ屋が出店していたので、ここで休憩。砂糖がたっぷり入った激甘のチャイでした。

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ラクダが一頭だけ連れて来られており、いくらか払えば乗せてもらえるようでした。観光客向けとはいえ、砂漠でもないので気分も盛り上がらないと思うのですが。

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続いてティパサ遺跡へ。着いたのがちょうど昼頃だったので、適当な食堂でランチを済ませてから入場です。ここではアルジェからのガイドの他に、遺跡に詳しい専門のガイドがもう1人付き、各ポイントで細かく説明をしてもらえました。

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ティパサもローマ帝国領時代の遺跡。当時のマウレタニア王国の首都シェルシェルの玄関口として発展した港町だったそう。

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コロッセウムの跡。ローマ帝国の文化圏であったことの何よりの証拠です。

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ティパサと首都シェルシェルを繋いでいた当時の街道。ローマ帝国は各地で街道を整備したことで有名なのは今更言うまでもありません。

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ローマ帝国時代のティパサは魚醤の生産で栄えており、帝国領土各地へ輸出していたとのこと。これは魚醤を貯蔵していた水槽です。

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港があった方向へと続く道。当時はこの部分には全てアーチがかかっていたようです。

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全盛期には人口3万人に達したと推定されており、遺跡もなかなか大規模なもの。

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週末だったこともあり、遺跡はアルジェリア人の観光客で賑わっていました。アルジェの住民にとってはちょうど良い日帰りの旅行先になっているようです。

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ローマ帝国時代のタイルがまだそのまま残っています。その上を今も土足で歩けるというのは、歴史遺産の維持という観点では少しお粗末な気もしますが。

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海は透明度抜群。さすが地中海という色をしています。

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遺跡を一回りしたら、次は遺跡に隣接する博物館へ。本当に希少価値の高いタイルやその他の発掘物はこちらで保管・展示されているのでした。

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こんな大規模のモザイクタイルまで。当然復元したレプリカかと思ったのですが、ガイドに確認したところ全てオリジナルとのこと。驚くべき保存状態です。

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ティパサ遺跡の見学を一通り終え、アルジェへ戻る途中でガソリンスタンドへ立ち寄りました。そこでガソリンの値段をチェックしたところ、なんと1リットル40ディナール (=40円)。これでもずいぶん値上げされたとのことですが、さすが産油国の本領発揮です。

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アルジェに戻ってきたらこの日はガイドとはお別れ。ホテルで休憩して、暗くなった頃に少し夜の街を散策に出かけました。

アルジェの標識はずいぶんレトロな雰囲気で味があります。

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大通りは夜でも特に問題が無いのですが、一歩曲がろうとするとそこは真っ暗。人の気配もあまり無いし、できるだけ近寄らないようにしました。

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アルジェでの主要なモスクの1つである、ケチュワモスク。オスマン帝国領時代からある歴史ある建物ですが、フランス領時代には教会に建て替えられていたそうです。

トルコ政府の支援で修復が行われたばかりのため、正面にはアルジェリア国旗と並んでトルコ国旗が掲げられています。

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海岸沿いの通りをぶらぶら。アルジェリア人は個人レベルでは良い性格の人が多く、こちらが街でキョロキョロしているとすぐ話しかけて来てくれます。政治が腐敗していることを除けば、なかなか良い印象の国です。

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海沿いの夜景。夜でも新モスクと記念塔の2台タワーは燦然と輝いていたのでした。

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2日目:アルジェ街歩き (1)

空港から車に乗り、まずは世界遺産に登録されているカスバ地区へ直行します。到着日がちょうど地方議会選挙の投票日だったため、街中には選挙ポスターが溢れていました。

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丘に沿って広がるカスバの最上部まで車で到着。目印はオスマン帝国時代にアルジェ知事だったバルバロッサ提督の銅像です。ここからカスバを散策しながら海沿いまで下りていきます。

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カスバとは、オスマン帝国領時代に発展したアルジェの旧市街のこと。その後のフランス領時代に発展した新市街とは雰囲気が全く違い、狭く入り組んだ路地が特徴です。

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この特徴的な入り組んだ街並みのため、独立戦争時代には独立派の反乱軍が地の利を活かそうとカスバ地区に立て篭り、激戦地となった歴史もあります。

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20年ほど前まではカスバといえばアルジェでも有数の治安が悪い地区だったのですが、ガイド曰く最近では治安面では安定してきているとのこと。

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それでも、建物の老朽化はかなり進んできており、このようにすでに朽ち果ててしまった建物もいくつかあります。せっかくの世界遺産ですが、アルジェリア政府は十分なメンテナンスができていないようです。

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一軒の家で屋上に上がらせてもらうことができ、カスバから新市街にかけてのアルジェ全景を眺めることができました。

左奥に見える高い塔は現在建設中の巨大モスクのミナレットで、完成するとミナレットとしては世界一の高さになるとのこと。また、右奥に見えるタワーは1982年にアルジェリアの独立20周年の節目に建設された記念塔。どちらも権威主義体制の国家によくありがちな、時の大統領の威信を高めるための道具の一つです。

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カスバでも選挙ポスターはあちこちに。イスラム圏ですが、女性の議員もいるようです。

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路地が狭すぎて、道の両脇にある家の2階部分同士はほぼ接触しあっている様な状況。

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カスバを歩いていると頻繁に発砲音のような音が聞こえます。最初は何か物騒なことが起こっているのかと心配しましたが、原因は子供たちが遊んでいる爆竹でした。

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爆竹は路上の出店で簡単に買うことができ、子供たちの手軽な遊び道具になっていた様子。

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1時間ほどガイドと一緒にカスバの中をぶらぶら歩いて、ようやく海岸沿いにある旧市街まで到達しました。

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デーツ屋。1kgで650ディナール(=約650円)は日本の感覚でいえば破格の値段。

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新市街からは再び車に乗り、ノートルダム・ダフリク大聖堂(Fr: Basilique Notre-Dame d'Afrique, En: Basilica of Our Lady of Africa)へ。アルジェ湾を一望できる丘の上に位置する、フランス領時代に建設された大聖堂です。

現在のアルジェリアにはキリスト教徒はほとんどいないはずですが、イスラム教徒の人たちも公園的な感覚で敷地内のベンチ等でおしゃべりを楽しんでいるのが、少し不思議な感じ。

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大聖堂内部は、入り口より奥は写真撮影禁止。正面に掲げられた"Notre Dame d'Afrique priez pour nous et pour les Musulmans" (En: "Our Lady of Africa, pray for us and for the Muslims")は、なかなか考えさせられるメッセージです。

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この日の観光はここまで。ガイドにホテルまで送り届けてもらい、チェックインを済ませます。今回2泊するのはST HOTEL。英語がほぼ通じないこの国で、レセプションのスタッフは少しであれば英語を理解するので、ガイドがいない時でもコミュニケーションに困らずに助かりました。

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部屋はベーシック。今回の宿代は個人ツアー代に含まれているので正確にはわかりませんが、個人で予約すると7,000~8,000円はするそう。アルジェリアはあまりコスパの良い国ではありません。

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2日目:ロイヤル・ヨルダン航空 RJ517 アンマン〜アルジェ ビジネス

乗り継ぎ用の保安検査は特段の混雑も無くすぐに通過。ロイヤル・ヨルダン航空のホームラウンジであるCrown Loungeで少し休憩します。

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出発フロアの2階部分に広がるラウンジは、階下から吹き抜けになっており開放的。

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下には免税店が広がります。

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まだ午前中だからなのかバーカウンターは無人。ビールだけがボウルの中に無造作に積まれていました。

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出発便一覧。10時台〜11時台はヨーロッパ各地やニューヨークなどへのフライトが相次いで出発し、一応この空港のピーク時間帯のように見えます。

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特に面白味のあるラウンジでもなかったので、さっさとゲートへ。この空港の建築は全体的にコンクリート打ちっ放しで統一されていました。

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ゲートは126番。遅延することもなく定刻に出発のようです。

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ロイヤル・ヨルダン航空の機体は黒をベースにしており、トランプ大統領のプライベートジェットを彷彿とさせるデザインです。

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今回の機材もA320。レジ番のJY-AYUまで全くドバイからの便と同じでした。

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ドバイからの便と同様、搭乗するとすぐにアラビックコーヒーが振る舞われます。

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そのあとにウェルカムドリンク。水かアップルジュースというのが基本の様子。

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ゲートを離れたらスムーズに離陸。

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この便はドバイ線よりも距離が長いからか、機内食メニューが配られ、選択肢もしっかりありました。

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ワインの選択肢もシャンパンx1、赤x3、白x3と十分です。

ちなみに、アルコールは別メニューになっており非ムスリム乗客のみに配布。その辺りはイスラム教徒への配慮がしっかりしています。

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まずはナッツから。ピスタチオが入っているのは個人的にグッドポイント。

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続いて前菜。他のエアラインと比べても遜色の無い内容です。

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メインはヨルダン料理のラムを注文したのですが、なぜか今日は積んでいないとのことで、チキンカレーを選択。

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デザートはケーキ。一つ前の便はかなりがっかりの機内食でしたが、今回の便は3コースでしっかりと提供され、満足できる内容のものでした。

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食事が終わるとちょうどクレタ島の上空あたり。イラクリオンの街が眼下に広がります。

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アンマンからアルジェまでは地中海を突っ切る飛行ルート。

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アルジェ手前で、空港混雑とのことで上空を周回しながら少し待たされます。アルジェ空港で混雑なんてあり得るのか若干疑問。軍関係でしょうか。

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クリアが取れたのか、下降して空港へアプローチ。

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時間に余裕を持っていたのか、少し待たされたにも関わらず定時に到着しました。隣りはエールフランスエミレーツと駐機しています。

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アルジェリアの入国カードは機内では配布されず、入国審査場で入手し記入するのですが、あきれたことに記載がフランス語とアラビア語のみ。この様式だけで、アルジェリア政府が観光客受け入れに積極的でないことが一目でわかります。

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無事入国を済ませたら、到着ロビーで現地ガイド、ドライバーと合流。普段は現地ガイドなど付けないのですが、アルジェリアはこうしないとビザが発給されないので、こうせざるを得ませんでした。

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ドライバーの車で、早速市内観光へと向かいます。

2日目:ロイヤル・ヨルダン航空 RJ613 ドバイ(DXB)〜アンマン ビジネス

ドバイ空港では、エミレーツから他航空会社へ乗り継ぐ場合は、カンタスを除いて全てターミナル移動が必要になります。私も、エミレーツの到着ターミナルであるターミナル3から、ロイヤル・ヨルダン航空の発着するターミナル1へ移動。

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到着して乗り継ぎ客用の保安検査を通過したあと、エミレーツ便に乗り継ぐ大半の乗客と別れ、ターミナル1のゲート番号の標識に従って進むと、1階にあるバス発着場にたどり着きます。さすがにエミレーツ以外に乗り継ぐのは少数派なのか、発着場は人も少なく閑散としていました。

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10分ほど待ったところでバスが到着し、それに乗ってターミナル1へ。

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ターミナル1に着いたら、乗り継ぎ用カウンターでチェックインを済ませます。ロイヤル・ヨルダン航空の表示は出ていませんでしたが、適当なスタッフに聞いたら手続きをしてもらえました。ロイヤル・ヨルダンのスタッフと電話で連絡を取ったりしていたようで、少し時間はかかりましたが無事ボーディングパスも発券。

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出発フロア。エミレーツのターミナルほどのケバケバしさはありません。

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ターミナル1には外航がほぼ集中しているだけあり、ラウンジもバラエティ豊か。共用のファースト、ビジネスラウンジに加え、ルフトハンザ、BA、スカイチーム、ガルフエアがラウンジを設置しています。

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ロイヤル・ヨルダン航空の指定ラウンジは、Ahlan First Class Lounge。ビジネスクラス利用ですが、なぜかファーストクラスラウンジが使えました。他にもエールフランスシンガポール航空クウェート航空、オマーン航空の指定ラウンジになっているようです。

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入り口すぐのところには、大画面いっぱいにFlightradar24のリアルタイムマップが。飛行機好きにはたまりません。

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早朝の時間帯は他の利用客もほとんどおらず、ほぼ貸切状態。

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各席には、ダイニングで注文可能な食事メニューが置いてありました。

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選択肢の多さに驚き。全てアラカルトメニューです。

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寿司、刺身まであります。

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イスラム圏ですがもちろんアルコール類も。

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これだけ食事が充実しているので、ダイニングエリアで少し試してみることに。

まずはメニューで一番気になった海老の天ぷら。天つゆも付いており、想像よりはまともに仕上がっています。

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もう1品、エッグベネディクトもオーダー。こちらはまあ可もなく不可もなく。

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ダイニングエリアも貸切状態で、フィリピン人のスタッフが一対一で対応してくれました。彼女に聞いたところ、夜はかなり混雑するとのこと。AFやSQ等の大型機の出発便がその時間帯に重なるのでしょう。

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モニターをチェックすると、アンマン行きはD1ゲートからの出発。ターミナル1の最奥に位置する、所謂はずれゲートです。

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ラウンジから数百メートル歩いてゲート着。ちょうど搭乗が始まるタイミングでした。

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機材はA320ビジネスクラスのシートはこの機材の標準的なものです。

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搭乗してすぐに、中東のエアラインらしくアラビックコーヒーのサービスがありました。ありがたく頂きます。

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続いてウェルカムドリンク。

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アメニティは一応簡単なものが配布されます。

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搭乗に時間がかかることもなく、定刻でゲートを離れました。

滑走路脇に離陸待ちのA380が何機も並ぶのは、世界広しと言えどもここでしか見られない眺めでしょう。

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離陸。

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そのまま、ドバイの中心部の上空を通過して上昇していきます。

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2008年のドバイショック以降、開発がストップしてしまったThe Worldも一望できました。

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上昇を終えて水平飛行に入ったら、朝食がサーブされます。特にメニューは配布されず、選択肢も無くワンプレートで全員に同じものが提供されました。なんだかパンばかりです。

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パーソナルモニターのエンタメはシンプルな構成。

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カタール航空ではないので問題無くサウジアラビア上空も通過でき、最短航路でアンマンまで飛んでいきます。

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地図上ではアンマンに近づき、下降を始めているのですが、人間の生活の気配は全くしない不毛な景色が続きます。

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着陸直前で、やっとポツポツと住居が現れました。

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アンマンに到着です。

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1日目:エミレーツ航空 EK319 成田〜ドバイ(DXB) ビジネス

いつも通り、仕事を終えたらそのままオフィスから成田へ直行。21:20発なので、18時過ぎに東京駅を出るバスに乗れば十分間に合います。

エミレーツA380を飛ばしているので乗客が多いせいか、チェックインカウンターも2コーナー分を使っています。こちらはファースト・ビジネス用で空いていますが、反対側はエコノミー用で行列ができていました。

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そのあとは優先レーンで保安検査を抜けて出国。この優先レーンはてっきりワンワールド専用かと思っていましたが、上級クラス利用者であればアライアンスに関係なく使えるようです。

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今回はいつものJALラウンジではなく、エミレーツラウンジです。1日1便しか就航していないのに自社ラウンジを設置するとは脱帽。

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ゴールドのロゴが目立ち、中東の雰囲気を感じさせるエントランス。受付のスタッフもエミレーツのユニフォームで統一感があります。

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中は広々。ダイニングにはホットミールも数多く用意されており、JALのラウンジに引けを取りません。

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コールドミールは小皿に取り分けられた状態で並べられています。頻繁に補充されるので、この置き方でもブースが空になることはありませんでした。

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ドバイ土産の定番であるバティールのデーツも置いてあります。

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ダイニングの反対側にはソファーエリア。日本にはエミレーツの上級会員なんてほとんどいないでしょうから、ここを使うのはほぼファースト・ビジネスの利用客のみということもあり、全く混雑していません。

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シャワーは3ブースありましたが、混雑している様子は特に無く、待ち時間ゼロで使うことができました。

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予想以上のラウンジクオリティで既に満足したところで、ゲートへ向かい搭乗。

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A380なのでスタッガード型のシートです。

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足元の広さも十分。

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ウェルカムドリンクにはシャンパンをもらいました。

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離陸前の安全ビデオは、英語・アラビア語・日本語で計3回放送されます。長いビデオが3回も繰り返されるとくどいので、日本語は字幕で十分な気がしますが・・・。

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離陸してすぐ、ドバイ空港で使えるファストトラックのカードが配布されます。

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離陸後の夕食は、和食の場合は懐石弁当。

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洋食の場合は、それぞれ前菜、メイン、デザートを選べます。

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まずはナッツからスタート。

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洋食で前菜はスープ、メインはビーフをお願いしていたのですが、サーブ前にクルーから「洋食のプレートが無いから、和食のプレートで洋食をサーブしてもよいか。」と聞かれました。前菜・メインともにオーダー通りのものを出すとのことなので、それなら問題無いと了承。

すると、こんな形でサーブされました。

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洋食の付け合わせで出てくるはずだったサラダとパンの代わりに、和食の小鉢類と蕎麦が付いてくる形。量でいうと確実に増えています。

スープの後は洋食のメインも登場。和洋チャンポンで不思議な感じです。

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かなり量が多かったのでデザートはパス。食後は緑茶をもらいましたが、かわいい器でサーブされました。

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食後にお手洗いに向かいがてらバーカウンターを覗くと無人でした。深夜便で利用客も少ないのでセルフサービスにしているということでしょうか。

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食後はエンタメ案内の冊子を斜め読み。日本語だけでもこれだけの映画・音楽が入っているとはさすがエミレーツ。社長自ら「乗客にはエンタメさえ与えておけば座席はいくらでも狭くできる」などと言って憚らない会社なだけあります。

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少し座席でごろごろしたあと、ちょうど北京上空に差し掛かるあたりで就寝。

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その後、到着の1時間半ほど前に起こされて、朝食タイムです。

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朝食も洋食は3種類からの選択、和食は懐石弁当。

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ここは素直に和食を選択。蕎麦は夕食に引き続きここでも出てきました。

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アメニティは前回同様にこの大きなポーチ。

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中身はブルガリ。これを見ると、いかに日系キャリアのアメニティが貧弱かということを実感させられます。

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現地時間の早朝4時頃、ドバイ空港に到着。降機したゲートの周辺には少なくとも5つくらいのツアー会社の添乗員が、旗を持ってそれぞれのツアー客を待ち構えていました。やはりエミレーツのエコノミーはツアー会社御用達のようです。